ESTA申請は必要?アメリカ乗り継ぎの入国審査時について

アメリカに渡航する際に、ESTAを利用してビザなしで旅行する選択肢があります。アメリカ本国に渡航する時はもちろん、ハワイに旅行する際にもESTA申請が必要です。

では、アメリカ経由で別の国に行く場合には、ESTAを申請する必要があるのでしょうか。

アメリカに渡航する際に、ESTAを利用してビザなしで旅行する選択肢があります。アメリカ本国に渡航する時はもちろん、ハワイに旅行する際にもESTA申請が必要です。

では、アメリカ経由で別の国に行く場合には、ESTAを申請する必要があるのでしょうか。

ESTAで乗り継ぎはできる?

アメリカ経由でメキシコやカナダなどの近隣諸国に行く場合、ESTAを取得することでトランジットビザ無しでアメリカ国内の空港で乗り継ぎを行うことが出来ます。
アメリカに乗り継ぎ目的で上陸する方は、全員ESTAまたは、トランジットビザ(Cビザ)のどちらかを取得している必要があります。
もし、どちらも取得せずにアメリカに渡航した場合は、不法移民の疑惑がかけられてしまい、国境管理局や米国税関の職員に別室へ誘導され、尋問される可能性があります。

そのため、少しの時間だけでもアメリカの領土内に滞在する場合は、渡航前にトランジットビザかESTAのどちらかの申請を行っておきましょう。

乗り継ぎ後の目的地でESTAは再確認される?

ESTAはアメリカに入国する時にのみ必要になります。
そのため、乗り継ぎ後の目的地である第三国に入国した際にはESTAを再度確認されることはありません。

同行する未成年の子供もESTA申請が必要

アメリカに渡航する際には、年齢問わずESTA・Cビザを取得する必要があります。
そのため、小さなお子様をお連れの保護者は、本人の代わりに申請を行いましょう。
また、高齢者の方と同行する方も同様です。

ESTAに年齢制限はありませんのでご注意ください。

乗り継ぎ専用のESTAがあるの?

ESTAは1種類しか存在しません。乗り継ぎ専用や観光専用といったESTAは設けられておらず、全てひとまとまりになっています。

具体的には、ESTAを取得した方はアメリカでのトランジットのほかに「観光・短期ビジネス目的でアメリカに90日以内の期間滞在すること」が可能です。

そのため、ESTAの取得目的が「トランジット」であっても、有効期限内であれば観光・短期ビジネス目的でアメリカに90日間滞在することが可能になります。

乗り継ぎのために取得したESTAの有効期限は?

一度ESTAを取得すると、最長2年間有効です。

しかし、有効期限に関しては注意点等ありますので「ESTAの有効期限を分かりやすく解説している記事」をご確認ください。

ESTAによって米国でのビザが免除になる対象国

現在、VWPに参加している国は上記画像の国々に加え、2023年11月にイスラエルが加わり、計41カ国で、日本もその一つです。これらの国の市民は、ビザ申請を行うことなくESTAを取得し、最大90日間の観光や商用目的、トランジットでアメリカを訪れることが可能です。

ESTAの申請方法

ESTAの申請には2種類あります。
1つ目は、ESTA公式サイトから自分で申請を進める方法です。
この方法は、前もってESTA申請について調べる必要があります。また、申請に不備があったり、渡航拒否になった場合は自己責任になります。ESTA申請方法は下記記事を参考にしてください。

ESTAとは?取得条件や申請方法を解説

2つ目の方法はESTA申請代行サービスを利用する方法です。この方法は最低限の情報の入力を行うだけで、ESTAを申請してくれるサービスです。
申請代行についてより詳しく知りたい方はこちらをクリックしてください。

ESTAの申請料金の合計

ESTAの申請は無料ではありません。申請料金の合計と内訳は以下の通りです。

申請手数料 $4 ESTA(エスタ)申請を行うすべての申請者が支払う必要がある費用となります。
承認手数料 $17 ESTA(エスタ)の認証が正式に承認された際にのみ必要となる費用となります。
万が一ESTA(エスタ)の認証が受けられなかった場合、 この料金は発生しません。
合計 $21 ESTA申請には1人あたり合計$21かかります。

ESTAの申請料金については「ESTAの申請料金について徹底解説」をご覧ください。

乗り継ぎ目的でESTA申請する際の注意点

  • ESTAの申請には年齢制限はありません。お子様から高齢者まで全ての方が申請する必要があります。
  • 申請は余裕をもって行いましょう。申請の結果が出るまでには最大72時間かかります。そのため、少なくとも3日前には申請が完了している必要があります。
  • ESTAを取得できたからといって、入国が確約されたわけではありません。入国審査の際に不審な部分が発覚した場合、国境警備隊が取り調べを求める場合があります。

アメリカトランジットビザ(Cビザ)の概要

日本からアメリカを経由して近隣の他国に向かう場合、ESTA以外の手段として「トランジットビザ(Cビザ)」を取得して乗り継ぎを行う方法があります。トランジットビザの正式名称は、「Cビザ」で、「通過ビザ」とも呼ばれています。申請対象者はアメリカの空港や海港を経由して他国に向かう方です。Cビザ取得者は、アメリカの空港・海港の一時滞在が認められます。

ただし、米国国内の観光やビジネスは禁止されています。

なお、期限が有効なその他ビザ(観光ビザや就学ビザなど)を取得している方は、Cビザを取得する必要はなく、お持ちのビザで乗り継ぎや通過が許可されています。

トランジットビザについては「トランジットビザと乗り継ぎビザのちがいは?」をご覧いただけると、より詳しい解説が記載されていますので、参考にしてください。

アメリカ通過ビザの取得が必要な場合

  • ESTAを取得せずにアメリカ国内の空港などで乗り継ぎを行う方
    ビザ免除プログラム参加国の国民のみ
  • トランジット目的ESTA申請を行ったが拒否された場合
  • ビザ免除プログラム参加国以外の国民がアメリカで乗り継ぎを行う場合
  • 国際連合の規約に基づき、外交のために他国へ訪問する際にアメリカを経由する公人

トランジットビザとESTAの違い

ESTAとトランジットビザの違いは下表を参考にしていただくことで一目瞭然です。

ESTA トランジットビザ
取得までの日数 72時間以内 1か月弱
滞在できる場所 アメリカ全域 空港内のみ
料金 $21 / 1人 $185 / 1人

トランジットビザは、第三国に渡航するためにアメリカへ経由する際にのみ使用することができます。そのため、空港の外に向かうことはできません。また、滞在も認められていないため、ストップオーバーの際には空港内外で一夜を明かすことになります。

一方、ESTAはトランジットの他に90日以内の観光・ビジネス目的での滞在が認められているため、空港外に出ることができます。

また、料金の観点で見てもCビザの取得には、$185かかるのに対し、ESTAは$21で済みます。

取得までの日数については、ESTAは最長72時間で取得できますが、ビザは申請書類の提出や面接日程を含めると1か月以上かかります。

利便性や料金を見ると、ESTAを取得したほうが良いでしょう。

乗り継ぎの種類の違い

用語 意味 注意点
トランジット 乗り継ぎのこと。
目的地までの燃料や食料を補給する。
再び同じ飛行機で目的地まで向かうため、搭乗する飛行機を間違えないようにしましょう。
トランスファー 乗り換えのこと。
乗ってきた飛行機とは別の飛行機で最終目的地まで向かう。
仕組みによって、搭乗時刻に間に合わないケースが多発しています。
ストップオーバー
(レイオーバー)
目的地の途中で、24時間以上滞在すること。 目的地の途中で一旦飛行機を降り、現地で宿泊する必要があります。

その他のアメリカの非移民ビザ

Bビザ:商用・観光に使用される。

Eビザ:ビジネスに利用される。貿易・企業発展を行う方向け。

J1ビザ:教育や文化交流のイベントで渡米する方向けの制度。交換留学に利用される。

F1ビザ:学生ビザ。留学生向け。

M1ビザ:専門学生が留学する際に利用される。

K-1ビザ:婚約者ビザ。渡航後、永住権を獲得する方向け。

Hビザ:就労ビザ。専門的な知識が必要な職業に就く方や、その家族に向けられたビザ。

Iビザ:報道関係者ビザ。アメリカの情勢を報道するために渡航する記者・カメラマン・関係者向けのビザ。

まとめ

以上、アメリカの乗り継ぎの際に必要になるESTAとCビザの解説でした。

乗り継ぎのみでも、アメリカに渡航する際にはESTAまたは、Cビザの申請が不可欠です。また、ESTAの申請には申請代行業者の利用が手軽ですので是非ご活用ください。

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