コロナ禍でサイパン旅行はどうなった?最新入国情報からコロナ感染時の対処法まで解説

サイパンは、日本から最も近い海外のビーチリゾートとして知られています。
直行便を利用すれば片道約3時間半で行くことができるため、大変人気の観光地です。

しかし、コロナ禍の最中は、サイパン旅行もさまざまな制限を受けました。
コロナ禍後の現在、サイパン旅行に行くためにはどのような手続きが必要なのでしょうか。

本記事では、サイパンの新型コロナウイルス水際対策の最新情報やサイパン入国に必要な事前準備、サイパン旅行中にコロナに感染してしまったときの対処法まで徹底解説しています。

サイパンの新型コロナウイルス水際対策の状況

アメリカ政府が、2023年5月11日に新型コロナウイルスに関する国家非常事態宣言を解除したことで、サイパンを含む米国領土への入国規制が大きく緩和されました。

これに伴い、サイパン入国の際には、2回以上の新型コロナウイルスワクチン接種証明書および陰性証明書の提示は不要になりました。

加えて、屋内外でのマスク着用義務やソーシャルディスタンスの規制も撤廃されたため、コロナ禍前のようにサイパン旅行を楽しむことが可能です。

サイパン旅行中にできるコロナウイルス感染対策

先述のように、2024年3月現在、コロナ禍以前の条件でサイパン旅行を楽しむことができます。

しかし、依然としてサイパン島でも新型コロナウイルスの感染は発生しているため、サイパン旅行中も感染対策を徹底する必要があります。

そこで本章では、サイパン旅行中にできる感染対策をお伝えしていきます。

基本的なコロナ感染対策

まずは、基本的な感染対策の方法をおさらいしておきましょう。多くの人にとっては当たり前のことに思えるかもしれませんが、サイパンならではの注意点もありますので、しっかり確認しておきましょう。

1.ソーシャルディスタンスの確保

現在のサイパンでは、ソーシャルディスタンス規制は撤廃されていますが、自主的にソーシャルディスタンスを確保するのがおすすめです。

人との間隔は、2mは開けるようにしましょう。

2.手指の消毒・手洗い

これも当たり前のことですが、手洗いと手指消毒はこまめに行いましょう。
手洗いは、30秒程度かけて水と石鹸で丁寧に洗うと効果的と言われています。

ただし、ここでサイパンならではの注意点があります。
サイパンの水道水は飲用可能ですが、場合によっては日本人の体質に合わない可能性があるため、飲用は避けることをおすすめします。

いつもの癖で手を洗った後にうがいをする方も多いと思いますが、サイパン旅行中は水道水でのうがいは控えましょう。
少しもったいない気がしてしまいますが、うがいをする際はミネラルウォーターを使うようにしましょう。

3.マスクの着用

現在のサイパンでは、屋内外でのマスクの着用義務は撤廃されていますが、やはりマスクは感染症対策に有用です。

ただし、サイパンは年間平均気温が27度の常夏の島です。
マスクを着用する際は、熱中症に十分注意するようにしてください。

シーン別のコロナ感染対策

続いて、コロナウイルスに感染しやすいシーン別に感染対策の方法を紹介していきます。

1.飛行機での移動中 

飛行機内は密室であり、しかも空気も乾燥しがちなので、コロナウイルスが大変移りやすい環境です。
乾燥対策にもなるので、機内でもマスクを着用するのがおすすめです。

また、座席のひじ掛けやテーブルなど、不特定多数の人の手が触れる場所は、除菌シートなどを使って定期的に除菌するようにしましょう。

2.ホテルでの滞在中

部屋についたら、まずは手洗いうがいをしましょう。この際、上記の注意点に気を付けてください。

次に、窓を開けるなど、定期的に部屋の換気を行うようにしましょう。

3.観光中・食事中

観光客に人気なスポットに行くときは、空いている時間帯を選び、できるだけ人が多いところには立ち寄らないようにしましょう。

また、お土産を選ぶときなど、ショッピングの前後には必ず手指の消毒を忘れないようにしましょう。
食事の前にも、手指の消毒を欠かさずに行いましょう。

持っていくと便利なコロナ対策グッズ

最後に、サイパン旅行に持っていくと便利な新型コロナウイルス感染対策グッズを紹介します。

海外旅行にも持っていきやすい小柄なものだけですので、荷造りの参考にしてください。

1.手指用アルコール消毒液

手指用アルコール消毒液や消毒ジェルは、いつでも簡単に消毒を行えるため、1つは持っていきたいアイテムです。

サイパンに到着してからでも購入することはできますが、現地のものは成分が日本のものと異なることも多く、人によっては手が荒れてしまう可能性があります。
心配な方は、使い慣れているものを日本から持っていくようにしましょう。

なお、これらは液体物ですので、機内持ち込みが制限される可能性があります。
飛行機の中でも使いたい方は、事前に航空会社の持ち込み規定を確認するようにしましょう。

2.フィルム石けん

フィルム石けんとは、泡立てた液体の石けんをそのままフィルム状にしたもので、いつでも必要な時に石けんで手を洗うことができる商品です。

サイパンでは、トイレに必ず石けんが用意されているとは限りません。
携帯できるフィルム石けんを持っていけば、水さえあればどこでも手を洗うことができます。

3.非接触ツール

非接触ツールとは、ドアオープナーや使い捨てビニール手袋など、直接手で触らなくてもドアを開けられたり、ボタンを押せたりする便利アイテムです。

「接触」は、新型コロナウイルスの主な感染経路の1つと言われています。
紹介した非接触ツールを使って、エレベーターのボタンやトイレのドアノブなど、気になるところを避けましょう。

4.抗原検査キット

「コロナ対策」ではないかもしれませんが、抗原検査キットもあると便利なアイテムです。

サイパンでの旅行中に具合が悪くなってしまったときに、ホテルで簡単に検査ができると、気持ちも楽になるかもしれません。

正式な検査結果が得られるわけではないため病院には行かなければなりませんが、万が一に備えて人数分持っていくと安心できます。

サイパン旅行中にコロナに感染してしまったときの対処法

続いては、サイパン旅行中にコロナに感染してしまったときの対処法を紹介します。

万が一の事態に備えるためにも、旅行前に確認しておくようにしましょう。

病院に行く

新型コロナウイルスの感染が疑われるときは、まず病院に行きましょう。

抗原検査キットで陽性が出た場合、同行者がコロナ陽性である場合、または過去にコロナに罹患し同じ症状が出た場合などは、あくまで「コロナ感染の疑いがある」という状況です。

後述する海外旅行保険の手続きにも必要となりますので、体調が悪いと感じたら、必ず病院に行きましょう。

サイパンの病院を受診する際に必要な持ち物は次のとおりです。

  • 現金とクレジットカード
  • パスポート
  • 海外旅行保険証

一般的に、サイパンの病院はクレジットカードが使えるところが多いですが、中には現金のみの病院もありますので、ある程度の現金も持っていきましょう。

また、保険に加入している場合は海外旅行保険証も持っていきましょう。

なお、サイパンには日本語対応ができる病院が存在しません。
日本語での診察を希望する場合は、旅行代理店やホテルの日本人スタッフに通訳をお願いできないか尋ねてみましょう。

サイパンの主要医療機関情報

「Commonwealth Healthcare Corporation (C.H.C.C.)」という病院が、サイパン島内唯一の総合病院です。

内科・一般外科・小児科・産婦人科・歯科・救急部があり、一般病床86床(うちICU 4床)、人工呼吸器21台が用意されています。

救急車も所有しているため、緊急対応もしてくれます。

Commonwealth Healthcare Corporation (C.H.C.C.)
所在地 Navy Hill Road, Garapan, Saipan, Marina Islands, MP 96950
電話番号 緊急:(670)-234-8950
内科・外科緊急:(670)-234-6115
診療時間 7:30-16:30(月~金曜日)
(救急部は24時間対応)
ホームページ http://chcc.gov.mp/
SAIPAN HEALTH CLINIC
所在地 Kulot Di Rosa Drive, Chalan Kiya, Saipan, MP 96950
電話番号 (670)-234-2901
診療時間 08:00-17:00(月~金曜日)
08:30-12:00(土曜日)
日曜・祝日は休診
ホームページ なし
FHP Health Center
所在地 2nd Floor, TSL Plaza Beach Road, Garapan, Saipan MP 96950
電話番号 (670)-235-0994
診療時間 08:00-17:00(月~金曜日)
土曜・日曜・祝日は休診
ホームページ なし

保険会社の緊急連絡先に連絡する

海外旅行保険に加入している方は、保険会社の緊急連絡先に連絡し、コロナウイルスに感染してしまった旨を伝えましょう。

この際、以下の点についても確認するようにしましょう。

  • 自分が加入しているプランでは、いくら補償されるのか
  • 補償を受けるために必要な書類や手続きは何か
  • 保険期間を延長することは可能か
  • 現地の医療機関の紹介や手配は可能か(治療・入院が必要な場合)

在サイパン領事事務所に連絡する

サイパンの日本領事館である「在サイパン領事事務所」にも連絡しましょう。

2024年3月現在のサイパンでは、コロナ感染者に対する隔離措置や濃厚接触者に対する行動制限などは行われていませんが、これらの規定について確認を取っておきましょう。

また、領事館では、日本人がよく利用する病院の紹介などを行ってくれる可能性もあるので、治療や入院が必要な場合は、併せて確認するようにしましょう。

在サイパン領事事務所
営業日 月曜日~金曜日
住所 Suite 201, MH1 Building, Marina Heights Business Park, Puerto Rico, Saipan
電話番号 (1-670) -323-7201
ホームページ https://www.hagatna.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/saipan_top_j.html

ホテルのフロントに相談する

コロナに感染してしまったことで、予定よりも宿泊期間が延びてしまう場合は、滞在しているホテルのフロントに延泊が可能かどうか相談してみましょう。

延泊の予約が難しい場合は新たな宿泊先を探さなければならないので、早めに確認するようにしましょう。

帰国便の予約を変更する

コロナに感染してしまったことで帰国便が変更になる場合は、航空会社に連絡をして予約を変更しましょう。

航空会社によっては、無料で日程変更に応じてくれることもあります。

なお、予約変更の連絡が出発ギリギリになってしまったり、無断キャンセルをしてしまった場合には無料での変更は難しいので、早めに連絡をするようにしましょう。

サイパン旅行をするために必要な準備

この章では、サイパン旅行をするために必要な準備について解説しています。

これらの準備を忘れると最悪の場合、日本を出国することすらできなくなってしまいますので、必ず確認するようにしてください。

パスポートの有効期限を確認

まず最初に、パスポートの有効期限を確認しましょう。

サイパンを含むアメリカ領土への入国には、滞在期間+6か月間の残存有効期限が必要です。
しかし、日本人は、サイパンを出国する予定の日までパスポートの有効期限が残っていれば問題なく入国できます。

これは、日本がSix-Month Club(6ヶ月協定)に加盟しているためです。
言い換えると、Six-Month Club(6ヶ月協定)加盟国以外のパスポートを保有している方は、原則通り滞在期間+6か月間の有効期限が必要になります。

Six-months Club加盟国については、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらの記事も併せてご確認ください。
Six-months Club加盟国一覧

とはいえ、あまりにも有効期限がギリギリだと、天候不順や体調不良などで帰国日が延長になった際に困ってしまいます。

あくまで目安ですが、サイパン入国日から90日以上有効期限が残っていることが望ましいとされています。

有効期限が残り少ない方は、サイパン旅行をする前にパスポートの更新をしておきましょう。
マイナンバーカードを持っている方は、パスポートの更新手続きをオンラインで行うことができるようになっています。

以下の記事で、パスポートをオンラインで更新する方法を分かりやすく解説していますので、こちらの記事も併せてご確認ください。
パスポートをオンラインで更新する方法を分かりやすく解説

往復の航空券を取る

パスポートの有効期限を確認できたら、次は航空券を予約しましょう。

2024年3月現在、日本からサイパン島への直行便は、ユナイテッド航空のみです。
韓国を経由する便もありますが、直行便が約3時間半のフライトであるのに対して、経由便は6時間以上かかってしまいます。

日本発サイパン行きの直行便は、火曜、木曜、日曜にそれぞれ1便のみですが、こちらを利用できるような旅行計画を立てるようにしましょう。

2024年3月現在の日本-サイパン間の直行便(ユナイテッド航空)のフライトスケジュールは以下の通りです。

路線 便名 出発時刻 到着時刻 運航日
成田空港→サイパン国際空港 UA 825 成田発
21:25
サイパン着
2:00(翌日着)
火・木・日
サイパン国際空港→成田空港 UA 824 サイパン発
7:00
成田着
9:35
月・水・金

※いずれも現地時間です。日本とサイパンの時差は+1時間。

なお、航空券を予約するときは、必ず往復の航空券を取りましょう。

サイパンで長期滞在を予定している方は、片道航空券の予約だけで良さそうに感じてしまいますが、サイパンを含むアメリカ領は、不法滞在・不法移民に大変厳しい国です。

入国審査の際に帰りの航空券の提示を求められることがあり、行きの航空券しか持っていないことが発覚すると、最悪の場合、入国拒否も考えられます。

後述する、ESTA(エスタ)を利用した入国の場合にも必要になりますので、航空券を予約する際は、必ず往復で予約するようにしてください。

ESTAまたはビザを取得する

サイパンは、入国条件が少し複雑な地域です。

原則として、渡航者がアメリカ領土へ入国するときは、ESTA(エスタ)または米国ビザが必要になります。

しかし、サイパンの場合は渡航目的や滞在期間によって、出入国カード(I-736)、ESTA、米国ビザのいずれかが必要になります。

サイパンへの渡航目的が観光・短期商用であり、かつ、滞在期間が45日以内である場合は、グアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)の対象となるため、出入国カード(I-736)に必要事項を記載するのみで入国することができます。
出入国カード(I-736)については、次の項で詳しく解説します。

サイパンへの渡航目的が観光・短期商用であり、かつ、滞在期間が46日以上90日以内である場合は、米国ビザ免除プログラム(VWP)の対象となるため、ESTAを取得することでサイパンへ入国することができます。

ESTAの申請は、パスポートとクレジットカードさえあればオンライン上で簡単に行うことができます。
また、取得してから2年間有効であるため、サイパン旅行を控えている方は、今から申請を済ませてしまいましょう。

ESTAの申請はこちらから

ESTAとサイパン旅行の関係については、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらの記事も併せてご確認ください。
サイパンへ旅行へ行く時のESTA申請について

滞在期間が91日を超える場合、またはサイパンへの渡航目的が観光・短期商用以外(留学や就労など)の場合は、米国ビザの申請が必要になります。

ビザの取得には早くても1か月はかかりますので、早めに申請をしましょう。

米国ビザは渡航目的ごとにさまざまな種類が用意されていますが、サイパン渡航の目的が観光(旅行)である方は、Bビザ(観光ビザ)の対象です。

以下の記事でアメリカのBビザ(観光ビザ)について詳しく解説していますので、こちらの記事も併せてご確認ください。
アメリカの観光ビザ(Bビザ)をわかりやすく解説

上記の解説をまとめたフローチャートが以下です。
このフローチャートに沿って、サイパン入国には何が必要になるかを確認してください。

サイパン渡航の際のESTA要否を決めるフローチャート
45日以内の観光 ESTAもビザも不要
46日以上90日以内の観光 ESTAが必要
91日以上の観光 観光ビザが必要

出入国カード(I-736)を記入する

ESTAまたは米国ビザを取得していない方は、「I-736」という出入国カードを記入し、入国審査官に提出する必要があります。

出入国カードはサイパンへ向かう途中の飛行機で配布されますが、自宅で記入しておくことも可能です。

出入国カードには、さまざまな記入項目があり、全て英語で記入しなければなりません。
また、全項目を適切に記入することがビザ免除プログラムの利用条件となっているため、空欄の項目を作ることも許されません。

そのため、心配な方はこちらからダウンロードして事前に記入しておくことをおすすめします。

ただし、出発の7日前から出発日までの間に印刷したものを利用しなければなりません。
出発の7日前よりも早く印刷したものは無効になってしまいますので、注意してください。

また、それでも出入国カードを正しく記入できるか心配という方は、ESTAを申請するのもおすすめです。
ESTAを申請した方は、出入国カード(I-736)の記入が不要になるためです。

その他にも、日によっては空港到着後の入国審査をESTA申請者専用レーンで行えるなどのメリットもありますので、迷った場合はこちらからESTAを申請しましょう。

海外旅行保険に加入する

アメリカは、世界で類を見ないほど医療費が高額であることが知られています。
これは、アメリカの自治領であるサイパンでも同様です。

2024年3月現在、サイパンの新型コロナウイルス水際対策は全て撤廃され、コロナ禍前のようにサイパン旅行を楽しめるようになりました。
しかし、依然としてコロナウイルスの流行は続いています。

あくまでも任意ではありますが、コロナに罹ってしまった場合に備えて、海外旅行保険に加入されることを強くおすすめします。

そして、海外旅行保険に加入する際は、新型コロナウイルス感染症に対応しているかを必ず確認しましょう。

また、以下の点についても確認し、できるだけ補償内容の手厚い保険に加入しましょう。

①コロナに感染し、治療のため帰国ができない場合の「ホテル代、検査費用、帰国費」の補償の有無
②旅行中にコロナに感染し、帰国後に治療した場合の補償の有無
③コロナに感染し、治療のため帰国ができない場合の「保険期間自動延長」の有無
④旅行をキャンセルした場合の補償の有無

主要な保険会社の上記の点の取り扱いを以下にまとめましたので、加入する保険を検討する際の参考にしてください。

損保ジャパン ジェイアイ傷害火災 あいおいニッセイ同和損保 東京海上日動 三井住友海上

帰国費の
保証なし

保険期間終了後72時間以内に治療を開始した場合

旅行終了後72時間以内に治療を開始した場合

保険期間終了後72時間以内に発症し、保険期間終了後72時間以内に治療を開始した場合

保険期間終了後72時間以内に治療を開始した場合

保険期間終了後72時間以内に発症し、保険期間終了後72時間以内に治療を開始した場合

72時間まで

72時間まで

72時間まで

72時間まで

72時間まで
×

特約セットにより補償可能

× × ×

「たびレジ」に登録する

こちらも必須ではないのですが、外務省からの最新渡航情報を日本語で受け取ることができる「たびレジ」という情報配信サービスへの登録がおすすめです。

日本を出発する前からサイパンの渡航情報が入手出来るだけでなく、サイパン旅行中に事故に遭ったり、事件に巻き込まれてしまった際には、サイパン領事館からの連絡をメールで受け取ることができるようになります。

サイパン国際空港での入国手順

サイパン旅行をするために必要な準備が整ったら、次はサイパン国際空港に着いた後の入国手続きの手順を確認しておきましょう。

旅行に出発する前に入国の流れを知っておけば、当日はスムーズに手続きを終えることができます。

機内で必要書類を用意する

入国手続きは、サイパンへ向かう途中の飛行機の中から始まります。
機内で必要書類が配布されますので、飛行機が着陸するまでに記入を終えておきましょう。

記入が必要な書類は、ESTAやビザの有無で変わってきますので、以下をご確認ください。

サイパン入国時の必要書類表
ESTAを取得していない場合
(グアム-北マリアナ諸島ビザ免除プログラムを利用する場合)
出入国カード(I-736)、税関申告書
ESTAを取得している場合 税関申告書
米国ビザを取得している場合 税関申告書

上記のように、税関申告書はESTAの有無、ビザの有無に関わらず、全員提出する書類です。

しかし、そもそも税関申告をしなければならない物品を持っていない場合は提出不要です。

サイパンの持ち込み禁止品については後述しますので、そちらをご確認ください。

入国審査を受ける

サイパン国際空港に到着したら、まずは入国審査を受けます。

「Non-US Citizens(非米国市民)」と表示された列に並び、入国審査官にパスポートを提示しましょう。
出入国カード(I-736)を記入した方は、この時一緒に提出します。

その後、入国審査官にサイパンへの渡航目的や滞在期間についての簡単な質問をされます。
当然ですが、入国審査官とのやり取りはすべて英語で行われます。
英語に不安がある方は、よく聞かれる質問への答え方を事前に練習しておくと良いでしょう。

以下の記事で、入国審査でよく聞かれる質問とその解答例を紹介していますので、こちらの記事を参考に練習するようにしましょう。
入国審査のよくある質問と回答例

預け荷物を受け取る

入国審査を終えたら、次は機内に預けていた荷物を受け取ります。

預け荷物は、入国審査場の先にある「バゲージクレーム」で受け取ります。
自分が乗ってきた飛行機の便名が書いてある看板を探し、荷物を受け取りましょう。

自分の預け荷物が出てこなかった場合は、荷物を預けた時にもらった「バゲージクレームタグ」を持ってロストバゲージカウンターに問い合わせてみましょう。

税関申告をする

最後は、税関申告です。
出口手前に税関窓口がありますので、機内で記入した税関申告書を提出しましょう。

サイパンの主な免税範囲と持ち込み禁止品は以下の通りです。

<免税範囲(関税のかからない範囲)>

タバコ 紙巻きたばこ:1カートン(200本)まで
刻みタバコ:1ポンド(453g)まで
葉巻:1箱(40本)まで
(電子タバコは紙巻タバコと同様)
アルコール ビール:350ml×24本(8.4L)まで
ワイン・日本酒:750ml×5本(3.7L)まで
蒸留酒:750ml×3本(2.2L)まで

※個人使用目的の物に限る

<持ち込み制限品>

  • 肉製品(生肉や加工品、肉由来のエキスが入った調味料も含む)
  • 乳製品
  • 果物(加工されていれば可)
  • 野菜類
  • 植物

無事に税関申告が終われば、入国手続きは全て完了です。

また、上記の品を持っていない方は、税関申告の必要はありません。
バゲージクレームで預け荷物を受け取ったら、入国手続きは完了です。

サイパンから帰国するために必要な準備

サイパンから日本に帰ってくる際の準備についても確認しておきましょう。

なお、2024年3月現在、日本国籍の方が日本へ帰国する際のコロナウイルスワクチン接種証明書と陰性証明書の提示義務は撤廃されています。

「Visit Japan Web」の利用者登録をする

「VisitJapanWeb」とは、日本帰国時の税関申告手続きをスマートフォンで行えるサービスです。

VisitJapanWebを利用しなければ、税関申告が出来ないというわけではありません。
しかしその場合は、帰りの機内で配布される税関申告書を記入して、有人の税関カウンターに並ばなければなりません。

特に、年末年始や夏休み期間中は有人カウンターに長蛇の列ができますので、この時期にサイパン旅行を計画している方は、VisitJapanWebの利用をおすすめします。

VisitJapanWebのアカウント作成、利用者登録に必要なものは以下の3つです。

  • パスポート(アカウント作成時に必要)
  • 航空券
  • スマートフォン(Wi-Fiに接続できるもの)

以下の手順でアカウント作成、利用者登録を行います。

  1. Visit Japan Web公式サイトへアクセスする
  2. 「新規アカウント作成」をクリックして、メールアドレス、パスワードを登録する
  3. 利用者情報を登録する(同伴家族の情報も登録可能)
  4. 日本帰国の予定日や帰国便、連絡先などを登録

ここまで進めておけば、日本帰国時の税関申告は、アプリで表示したQRコードを税関申告用端末に読み込ませるだけで完了します。

サイパンから帰国する流れ

それでは最後に、サイパンから日本へ帰国する際の流れを確認しておきましょう。

日本国籍の方はサイパン入国時とは違って、必要な手続きは少ないですが、いくつか注意点があるので事前に確認しておきましょう。

自動ゲートで入国審査を受ける

サイパンへ入国する際と同様に、空港についたらまずは入国審査を受ける必要があります。

しかし、日本国籍の方が日本へ入国する際は、パスポートを自動ゲートに読み込ませるだけで入国審査をパスすることができます。

なお、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴って、日本帰国者に対する水際対策は終了していますが、新たな感染症の流入を防ぐために「感染症ゲノムサーベイランス」が日本の主要5空港(成田、羽田、中部、関空、福岡)で導入されています。

そのため、入国審査を受ける前に体温チェックができるサーモカメラの前を通る必要があります。

この際、発熱などの目視できる症状がある場合は、コロナウイルスに感染していないか任意で検査を依頼されることがありますが、この検査でコロナウイルスの陽性反応が出たとしても、隔離措置などが課されることはありません。

電子税関申告をする

自動ゲートを通って、入国審査をパスした後は税関申告です。
飛行機に預けていた荷物を受け取る手順は、サイパン入国時と同様ですのでここでは割愛します。

前章で紹介した「Visit Japan Web」の利用者登録が済んでいる方は、アプリで表示させたQRコードを税関申告用端末に読み込ませるだけで税関申告手続きが完了します。

その先に、Visit Japan Webで税関申告をした方専用のゲートが用意されているので、ゆっくりと通過します。

この際、顔認証が行われるので、マスクをしている方は外してからゲートを通るようにしましょう。
無事にゲートを通過できたら、晴れて日本入国です。

電子税関申告をしない方は、預け荷物を受け取った後に有人の税関カウンターに並びましょう。
自分の番が回ってきたら、帰りの機内で記入した税関申告書を審査官に提出します。

無事に税関検査が終了すれば、日本入国です。

まとめ

本記事では、サイパンの新型コロナウイルス水際対策の最新情報やサイパン旅行中にコロナに感染してしまったときの対処法など、サイパン旅行とコロナウイルスの関係に焦点を合わせて解説してきました。

現在のサイパンは、コロナウイルスワクチン接種証明書および陰性証明書の提示が不要になり、屋内外でのマスク着用義務とソーシャルディスタンス規制も撤廃されたため、コロナ禍前の条件で旅行を楽しむことができます。

しかし、依然としてコロナの流行は収まっていないため、万全の感染対策が必要です。
本記事で紹介した感染対策を実践して、サイパン旅行を満喫してください。

関連記事