日本人に大人気のハワイですが、ハワイ旅行を計画しているときにパスポートを確認したら有効期限残りわずかだったなんてことはありませんか?ハワイ旅行にパスポートは必需品ですが、そのパスポートの残存有効期限が90日以下だった場合はどうなるのか?をわかりやすく解説。
また、ハワイはアメリカ合衆国の一部になりますが、ハワイに入国する際もESTAの申請が必要になります。ESTA申請からハワイの入国審査についても記載しています。初めてのハワイ旅行の方は、ぜひ参考にしてください。
ハワイ渡航の際のパスポートの残存有効期間について
最初に説明しておきたいことが、まずハワイ州はアメリカ合衆国の一部であり、アメリカ合衆国50州の中で最後に加盟した州です。なので、基本的にはアメリカ合衆国の入国ルールに基づいています。そして日本からアメリカ・ハワイに行く場合には必ずパスポート(旅券)が必要になります。
パスポートには発行されてから5年・10年と有効期限が設けられていますが、ハワイ旅行前にパスポートの確認をしたら残存有効期限が短かったという方も多いはずです。では残存有効期限が90日以下だった場合はハワイ旅行に行くことはできないのかを、これから説明していきます。
パスポートの残存期限が90日以下でも問題ない
結論から言いますとハワイに行く際に、パスポート(旅券)の残存有効期限が90日以下でも問題なくハワイに渡航することが可能です。
これは日本がSix month Club(6ヶ月協定)の加盟国であるため、パスポートの残存有効期限が90日以下でもアメリカおよびハワイに入国することが可能です。
ただし、Six month Club(6ヶ月協定)に加盟していない国はパスポートの期限が90日以下の場合はアメリカおよびハワイに渡航することができません。
Six month Club(6ヶ月協定)参加国は以下の国々になります。
Six-months Club加盟国一覧 | |||
---|---|---|---|
アンドラ アンゴラ アンティグア・バーブーダ アンティル諸島 アルゼンチン アルメニア アルバ オーストラリア オーストリア バハマ バルバドス ベルギー ベリーズ バミューダ ボリビア ボスニア・ヘルツェゴビナ ブラジル ブルガリア ビルマ カナダ チリ コロンビア コスタリカ コートジボワール クロアチア キプロス チェコ共和国 デンマーク ドミニカ国 ドミニカ共和国 エジプト エルサルバドル |
エストニア エチオピア フィジー フィンランド フランス ガボン グルジア ドイツ ギリシア グレナダ グアテマラ ギニア ガイアナ ハイチ 香港 ハンガリー アイスランド インド インドネシア アイルランド イスラエル イタリア ジャマイカ 日本 コソボ ラトビア レバノン リビア リヒテンシュタイン リトアニア ルクセンブルグ |
マダガスカル モルディブ マレーシア マルタ モーリタニア モーリシャス メキシコ モナコ モンゴル モンテネグロ モザンビーク ネパール オランダ ニュージーランド ニカラグア ナイジェリア ノルウェー パキスタン パラオ パナマ パプアニューギニア パラグアイ ペルー フィリピン ポーランド ポルトガル カタール ルーマニア ロシア |
サンマリノ サウジアラビア シンガポール スロバキア スロベニア 南アフリカ共和国 韓国 スペイン スリランカ セントクリストファー・ネイビス セント・ルチア セントビンセント・グレナディーン スリナム スウェーデン スイス 台湾 タイ トリニダード・トバゴ チュニジア トルコ ツバル ウクライナ アラブ首長国連邦 イギリス ウルグアイ ウズベキスタン バチカン ベネズエラ ジンバブエ |
ハワイ渡航時に確認しておきたいパスポートの注意点
パスポートの有効残存期間についてお話をしてきました。続いては、出入国時に必ず必要になるパスポートのことについてです。ESTA(エスタ)申請・取得するときもパスポートは必要になりますが、ご自身がお持ちのパスポート、またこれからパスポートを取得する方は注意点を確認してパスポート内容に間違いがないようにしていきましょう。
パスポートに記載されている名前(ローマ字)の確認
パスポートに記載する氏名は、ボヘン式ローマ字で表記するようになっています。我々の戸籍もボヘン式ローマ字で記載をされています。
パスポートを作成する場合には戸籍謄本(全部事項証明書)の原本が必要となります。この時点でご自身のボヘン式ローマ字の記載に間違いがないことを確認し、パスポートの申請を行うようにしましょう。
また、パスポートを申請・取得したあとに必ず受け取った場でローマ字表記に間違いがないかを確認しましょう。
ボヘン式ローマ字でよくある間違いは以下の通りです。
し SHI | ち CHI | つ TSU | ふ FU |
じ JI | ぢ JI | づ ZU | しゃ SHA |
しゅ SHU | しょ SHO | ちゃ CHA | ちゅ CHU |
ちょ CHO | ぎゃ GYA | ぎゅ GYU | ぎょ GYO |
じゃ JA | じゅ JU | じょ JO | びゃ BYA |
びゅ BYU | びょ BYO | ぴゃ PYA | ぴゅ PYU |
ぴょ PYO |
ICチップ搭載のパスポート
2016年4月1日からESTA(エスタ)を申請しハワイ渡航に利用する場合は、パスポートにICチップを搭載していることが条件となります。
上記の画像のようにICチップを搭載しているパスポートには表紙にIC旅券であることを示すマークが入っています。
こちらを確認し、ICチップが搭載されていないパスポートをお持ちの方はパスポートの変更をするようにしましょう。
上記の画像はパスポート内のICチップページです。
注意点にも記載がある通り、ICチップが内臓されているので折り曲げたり、丸めたりしてICチップを傷つけないようにしましょう。
またICチップは磁気を利用してデータを記録しています。家電製品にも磁気が搭載されており、強い磁気に影響を受けICチップ内のデータが破損してしまう可能性があります。ICチップ内のデータ破損が原因でハワイに入国できなくなる可能性もありますので、ご注意ください。パスポートは世界中で通用する身分証明書になるので、大切に扱いましょう。
※パスポート(旅券)の国際基準を定める国際民間航空期間(ICAO)では、ICチップ搭載でないパスポートの流通を平成27年(2015年)11月24日までと定めています。そのため、2015年に発給された方に関してはパスポートの有効残存期間があったとしてもパスポートの変更をしましょう。
日本の成人年齢の引下げに伴うパスポート申請
令和4年(2022年)4月1日より、日本人の成人年齢が20歳から18歳に変更され、それに伴い18歳の有効期限10年のパスポートの申請が可能になりました。
また未成年のパスポート申請は親権者の同意が必要でしたが、18歳が成人年齢になったので親権者の同意は必要なくなります。
こちらは民法の改正とともに、旅券法の一部の改正を同日に施行されることによるものです。
日本はビザ免除プログラム参加国
パスポートについて解説をしていきましたが、ハワイ渡航にはESTA(エスタ)の申請も必須になってきます。まず、ビザ免除プログラム(Visa Waiver program)とは通常であれば自国から他国に渡るときにはビザが必要になるのを、アメリカ合衆国の政府機関が定めた国に住んでいる市民であればビザの免除がされるといった制度です。ビザ免除プログラムの参加国であればESTA(エスタ)の申請をして『渡航認証許可書』を取得することで、ビザなしでアメリカに入国する許可が与えられるということです。
ビザ免除プログラム参加国でESTA(エスタ)の申請が可能な国は以下の通りです。
・アンドラ ・オーストラリア ・オーストリア ・ベルギー ・ブルネイ ・チリ ・クロアチア ・チェコ ・デンマーク ・エストニア ・フィンランド ・フランス ・ドイツ ・ギリシャ ・ハンガリー ・アイスランド ・アイルランド ・イスラエル ・イタリア ・日本 ・韓国 ・ラトビア ・リヒテンシュタイン ・リトアニア ・ルクセンブルク ・マルタ ・モナコ ・オランダ ・ニュージーランド ・ノルウェー ・ポーランド ・ポルトガル ・サンマリノ ・シンガポール ・スロバキア ・スロベニア ・スペイン ・スウェーデン ・スイス ・台湾 ・イギリス |
ハワイ渡航のESTA(エスタ)申請について
ESTA(エスタ)とはアメリカおよびハワイに渡航する際に必要になる電子渡航認証のことです。ESTA(エスタ)は90日以内での短期の観光または報酬を伴わない商用での利用が可能です。ESTA申請時ではアメリカおよびハワイ渡航でビザを免除しても大丈夫な人物かどうかが判断基準になります。
ESTA申請時にはいくつか質問事項や適正性の質問がありますが、これらの質問に虚偽申請することは固く禁じられています。アメリカおよびハワイの入国の際に虚偽申請の事実があれば入国拒否をされる場合もございます。またその際は今後ESTAの申請・取得ができないと共に、アメリカに5年間入国を禁止されることもございます。ご注意ください。
また、このESTA(エスタ)を取得していない方は飛行機に搭乗することができません。そしてESTAは入国を許可する証明書ではない為、ESTA取得後もアメリカおよびハワイの入国審査は別で行います。
ESTA申請方法について詳しく知りたい方は『ESTAの申請方法をわかりやすく解説』で詳しく説明しています。
ESTA(エスタ)の有効期限はいつまで
ESTA(エスタ)の有効期限はESTA申請が許可されてから2年間です。ただしパスポートの有効残存期間が2年以下だった場合に限り、ESTAの有効期限はパスポートの有効残存期間に依存します。
ESTAの有効期限はパスポート次第になりますので、ESTAの申請をする際はパスポートの有効残存期間を確認してから申請するようにしましょう。
ESTAの有効期限の確認方法を知りたい方は『ESTAの有効期限の確認方法』をご覧ください。
ハワイの入国審査
搭乗している飛行機がハワイに到着すると、航空会社のスタッフが入国審査まで案内してくれます。ハワイ州にある『ダニエル・K・イノウエ国際空港』では入国審査の電子化が進められており、『APC kiosk』という端末で入国審査が行うことができます。
このキオスクは日本語対応しており、質問形式で入国審査が進み、指紋のスキャンと顔写真の撮影が行われ、キオスクでの入国審査が終わるとレシートのようなものに顔写真が印刷され出てきます。これを持って入国審査官のいる場所へと向かいます。
入国審査官にパスポートと『キオスク』で出てきたレシートのような紙を渡し、いくつかの質問に答え、問題がなければ入国審査が完了となります。
また、この『APC kiosk』を使った入国審査はパスポートの有効残存期間が少ない場合にはエラーが出てしまい使用することができない場合もあるそうです。
エラーがでてしまった場合には入国審査のスタッフの指示に従い、通常通りの入国審査レーンを通り、入国審査を行うようにしましょう。
新型コロナウイルスの脅威も落ち着き、ワクチン摂取不要でハワイに入国できるようになりました。ハワイの入国関連はこちらの記事をご覧ください。
グアム・サイパン(北マリアナ諸島)旅行のESTA(エスタ)申請について
グアム・サイパン(北マリアナ諸島)にはESTA(エスタ)とは別にグアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)が存在します。グアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)とはグアムまたは北マリアナ諸島連邦(サイパン)に観光・短期商用目的で渡航する予定の場合に利用することが可能です。こちらも短期商用目的の場合は、金銭のやり取りが発生しない場合のみです。
またグアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)での渡航は最大45日までの滞在となり、入国の際に出入国カードI-736の提出も必要です。I-736のダウンロードはこちら
I-736は機内でも配られますので、急いで用意しなくても問題ないものになります。
またグアム・サイパンの渡航にはESTAを申請しなくても渡航はできますが、ESTAがあると非常に便利です。ESTA取得者はグアム・サイパンの入国の際にI-736の提出をしなくて良いです。またグアム・サイパンにESTA(エスタ)専用レーンがあるので、入国までの時間を大幅に短縮することができます。グアム・サイパンは日本人に非常に人気な観光地ですので、時間短縮になるのは魅力的ですね。
また、ESTA申請が拒否された方がグアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)を利用して渡航する際にまれにグアム行きの飛行機に搭乗できない可能性があります。ご注意ください。
グアム旅行でESTAのおすすめしている理由はこちらになります。
グアム・サイパン(北マリアナ諸島)の入国審査
日本からグアム・サイパンに入国する際はNON-CITIZEN(アメリカ国籍者以外)と書かれたブースに並び、パスポートと出入国カードI-736を提出します。ここでESTAの取得をしている方は出入国カードI‐736の提出は不要です。
そのあとは滞在日数と旅の目的を聞かれ、機械によって指紋の読み取りと顔写真の撮影をされます。
出入国カードI-736は帰国の際も必要になりますので、無くさないようにしましょう。
ESTAを取得している方はESTA専用レーンがございますので、レーンをご使用ください。まれにレーンの閉鎖が行われている場合があります。その場合はESTA専用レーンの使用はできず、通常の流れで入国審査を行うようにしましょう。
※2024年1月現在、APCの稼働はESTA専用レーンと共に稼働を停止しております。
そのため、グアムに入国した際には、入国審査官による審査を受ける必要があります。
APCの再稼働時期は未定のため、詳しい情報はグアム政府観光局にお問い合わせください。
海路でのアメリカ・ハワイ入国もESTAは必要
ピースボードなど船で世界一周をするクルーズ船での旅でもアメリカ・ハワイに入国することがあればESTAの申請と取得は必須です。また忘れてしまうと楽しい旅も台無しになってしまいます。陸路・空路・海路どの手段でもアメリカ合衆国内に入国する際にはESTA申請・取得を行いましょう。
陸路での入国はESTAの取得が義務化されました。陸路でアメリカ入国する際は『陸路でアメリカに入国する際のESTA取得が義務化』をお読みください。
ハワイから日本に帰国時の注意点
ワクチン接種も不要、PCRの検査も不要になり、その他ハワイから日本に帰国するときの注意点をお伝えします。今は検疫対策も特になくなり、現在注意しなければならないことは、日本帰国時に持ち込みを禁止されているものです。
基本的にハワイに持ち込みできないものは、日本へも持ち込みができません。
爆発物や薬物、ビーフジャーキーなどの牛肉の加工品も持ち込み不可となっています。またハワイのビーチの砂も持ち込み禁止物となっていますので、ご注意ください。
日本帰国時の水際対策も現在は廃止されていますが帰国の際は『日本に帰国する方への注意点』こちらの記事もご確認ください。
ハワイ入出国時の動植物の持ち込み・持ち出し
ハワイは周りが海で囲まれているからこそ、生態系が確立されハワイというキレイで美しい土地があります。外来種の植物や農産物、動物や害虫の持ち込みにとても厳格です。
外来種の影響でハワイの大自然に影響がないよう、渡航者は気を付けなければなりません。
米国農務省では、検査を受けていない動植物および持ち出しについて厳しい規制を課しており、持ち込み、持ち出しの際には申告書を提出し、生態系に影響がないものかどうか判断されます。
旅行者側もハワイの大切な自然を壊さないように、ハワイのルールを守って観光を楽しみましょう。
【検査場所】
ダニエル・K・イノウエ国際空港 |
インターナショナルアライバル出口の後ろ 営業時間:月曜日~金曜日の午前8時から午後4時 電話番号:(808) 834-3240 メール: Honolulu.PIS@aphis.usda.gov |
まとめ
ハワイ渡航する際に必要なパスポートの有効残存期間は90日以下でも問題ないことを、この記事を通してお伝えできたかと思います。
また、ハワイに渡航に必要なESTA(エスタ)とグアム・サイパンにもESTA(エスタ)申請を行っておくと非常に便利です。
またハワイやグアム・サイパンはとても自然が豊かです。旅行中もマナーを守り大切な自然を旅行中も汚さないということが大事ですね。