妊娠中にハワイ旅行しても大丈夫?リスクとオススメできる理由について解説

妊娠中でも新婚旅行に行きたいという方は多いですよね。
しかし、
「妊娠何カ月から旅行に行ってもよいのか」
「妊娠中にハワイに新婚旅行に行く際の注意点は?」
「金属探知機や放射線による胎児への影響は大丈夫?」
等多くの疑問が浮かんでくると思います。

この記事では妊婦さんがハワイ旅行する際の準備や注意点、また、胎児へのリスク等をご紹介したいと思います。

〉〉 この記事の目次

妊娠中の新婚旅行「マタニティハネムーン」とは?

妊娠中に新婚旅行をすることを「マタニティハネムーン」と呼びます。最近では「マタ旅」として メディアやSNS等でも話題になりました。

マタニティプランのある海外ツアーが用意されるようになったり、妊婦さんでも気軽にハワイ旅行をすることができます。

しかし、ハワイ旅行を行う際に伴うリスクにもしっかり目を向ける必要があります。

妊娠中に旅行に行ってもいいの?

まずはハワイに限らず、そもそも妊娠中に旅行に行っても良いのでしょうか。

結論として、妊婦さんが旅行をしてはいけないという決まりはありません。そのため、妊娠中でも国内旅行や、ハワイをはじめとした海外旅行に行くことができます。

しかし、妊婦さんならではのリスクや胎児への影響があることを忘れてはいけません。

もし、体調が厳しい場合は遠慮なくキャンセルをして、自分と赤ちゃんの体調を優先しましょう。

まずはかかりつけ医に旅行ができるか相談をする

妊娠中は何をするにもリスクがつきものです。妊娠中にハワイへのハネムーンを考えている方は、必ず事前にかかりつけ医に相談しましょう。

特に妊娠初期は体調が安定していないことが多く、旅行は控えるように言われることがほとんどです。

安定期に入っていても、長距離移動や飛行機内での狭い環境では普段よりも身体にかかる負担が大きいため、最終的には「あくまで自己責任で」といわれることがほとんどです。

仮に家で安静にしていても、救急に掛かることは多くあります。つまり旅行時はなおさらリスクが高くなるということです。

死産、流産のリスクがあることを理解しておく

前述したように、旅行中は何があっても自己責任です。死産や流産のリスクは何処に旅行に行くにも付きまといます。

もしハワイ旅行を欠航する場合はその覚悟をもって慎重に行動するようにしましょう。

旅行におすすめの妊娠時期と注意

妊娠している方のおすすめの旅行時期は安定期といわれていますがこれ以外の時期はどんな注意が必要になるのでしょうか。

時期別に注意点を確認してみましょう。

妊娠初期(1~4か月)

妊娠1ヶ月から妊娠4か月はつわりがひどく、不安定です。特に妊娠2か月目から妊娠3か月目は流産のリスクが高いため、ハワイ旅行は控えましょう。

また、この時期は食べる者が限られ、匂いにも敏感になるため、せっかくのハワイ旅行が派の閉めなくなってしまう可能性が高いです。

妊娠中期(5~7カ月)

妊娠中期は「安定期」とも呼ばれており、ハワイ旅行をする場合には最適な期間です。定期健診で問題がなく、体調も問題ない場合は旅行に行きましょう。

ただし、前置胎盤等のリスクがある場合は旅行は慎重に計画を進めましょう。

妊娠後期(8~10カ月)

妊娠後期に入ると臨月になり、お腹が張りやすくお産が早まる可能性があります。

体調が良ければ妊娠8カ月までは旅行に行くことができますが、やめておく選択が無難です。

どうしても旅行に行きたい場合は事前に医師の診断書を取得しなければならない場合もあります。旅行先も近場にしておき、ハワイ旅行は別の機会にしましょう。

妊娠初期の段階で妊娠に気づかずに飛行機に乗ってしまった場合

基本的には妊娠初期に飛行機に乗ってしまっても問題はありません。しかし、様々なリスクが上がるため、かかりつけの産婦人科を受診し、専門医の意見を聞くことを推奨します。

妊娠期間中でも、最初期は特に不安定な期間です。

長時間飛行機に乗ると身体に負担をかけることになります。

例として、

  • ベルトによってお腹が圧迫される
  • 足の血管に血栓ができる可能性が高くなる
  • 気圧の変化によって早産を引き起こす可能性がある

などのリスクが上がります。

放射線や金属探知機の胎児への影響

飛行機に乗っている最中や金属探知機、X線による放射量はごくわずかです。そのため、赤ちゃんが奇形になってしまうリスクは限りなく0に近いです。

渡航時に受ける被ばく量の例
国際便で受ける1時間当たりの被ばく量 0.005ミリシーベルト / 1時間当たり
東京₋ワイキキ間上空で受ける被ばく量 (移動時間7時間として計算) 0.035ミリシーベルト
金属探知機で受ける被ばく量 0.001ミリシーベルト
X線で受ける被ばく量 0.001ミリシーベルト

奇形は医学用語では器官形成異常と呼ばれており、妊娠初期に一度に100ミリシーベルト以上被爆した場合に起こる可能性があります。

ですが、上表を参考にしていただくと分かる通り、東京からハワイ間を飛行した場合の被ばく量と金属探知機やX線の被ばく量も100ミリシーベルトからは大きく下回っています。

もし気になる場合は係りの方に声をかけましょう。

妊娠初期で飛行機に乗る前の準備・できること

マスクをする

飛行機内は不特定多数の人が乗っており、空気が乾燥しているため感染症をうつされてしまう可能性が高いです。

また、嗅覚が敏感になる影響で、臭いで気分が悪くなる事もあります。

念のためマスクを着用しておきましょう。

移動しやすい席に座る

妊娠中は適度に体が動かせるように通路側やトイレの近くなどの席を予約しておきましょう。また、つわりや頻尿等でトイレに行くことが多くなりますので気軽に立つ事ができる席だと安心です。

母子手帳・緊急連絡先は必ず持参する

機内で具合が悪くなってしまった場合に備えて、必ず母子手帳と緊急連絡先を記載した物を携帯し、すぐに取り出せる場所に入れておきましょう。

妊娠初期でまだお腹が目立たない場合はマタニティマークを見える位置に付けておくのも忘れないようにしましょう。

ゆったりとした服装を着る

身体を締め付ける服装は体調不良の原因になります。ゆったりとした服装でお腹や胸、足などを締め付けることがないようにしましょう。

また、冷房が強い場合もありますので、冷え対策として羽織れるものを忘れずに準備しましょう。

妊娠初期で飛行機に乗る際の注意点

炭酸飲料は避け、食べ過ぎに注意する

上空に行き、気圧が低下すると腸が膨張し、お腹が張ったり吐き気を催すことがあります。特に炭酸飲料を飲んだり、お腹の中でガスが発生する炭水化物を食べることは控えましょう。

機内食は量を少なめにするとともに、飲み物はミネラルウォーターにすることで対策することができます。

エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいると血液が固まって血栓になってしまい、肺の静脈を詰まらせることで発生します。

特に妊婦さんはエコノミークラス症候群の発症確率が6倍になります。「トイレに行きたくないから」という理由で水分を控える方が大勢いますが、エコノミークラス症候群を発症する確率が高くなり、非常に危険なので水分はしっかりとりましょう。

エコノミークラス症候群の対処法

エコノミークラス症候群は血液がかたまって出来る血栓が肺に詰まることによって発症します。そのため、水分をしっかりとったり、ふくらはぎを揉む等の対処方法をしっかりしておきましょう。

食中毒

妊娠中は免疫が低下しているので、食中毒に感染する可能性があります。

健康な人が食べても問題無くても妊婦さんが食べると食中毒になってしまう事も少なくありません。

出来るならしっかり火が入っているものを食べるようにしましょう。

ウイルス感染

新型コロナウイルスだけでなく、マラリアやデング熱などの感染症には十分注意しましょう。

特にマラリアは一度感染すると高確率で流産を引き起こす可能性のある病です。最悪妊婦さんが亡くなってしまう可能性もあります。ハワイは現在新型コロナウイルスをはじめ感染症の大流行はありませんので心配する必要はありませんが、免疫が弱くなっていることを念頭に置いてなるべく人混みは避けましょう。

現地で緊急出産(早産・破水)

ハワイ滞在中でも予定以上に早く出産してしまう事もあります。日本でも同じことが言えますが、ハワイでは言語の問題や医療費の問題がありますので注意しましょう。

なお、ハワイでの通常分娩時の料金は150万円から200万です。日本と同じような感覚で出産すると、予想以上金額を請求されてしまいますので、注意しましょう。

脱水症状など

脱水症状はエコノミークラス症候群を発生させるリスクを高めます。予防のために水分はなるべく多く取るようにしましょう。

水分を多く摂取するとトイレに立つことが多くなりますが血栓ができるリスクを大きく下げることが出来るようになります。

また、妊娠中のため口にする方は居ないと思いますが、アルコールを摂取することは持ってのほかです。脱水を促す原因になりますので絶対に接種しないようにしましょう。

妊婦さんが飛行機で快適に過ごすためのコツ

ストレッチをする

フライト中はずっと座りっぱなしになります。下半身のうっ血防止、エコノミークラス症候群の予防にストレッチをしましょう。

特にハワイへの渡航は直行便でも7時間ほど掛かりますので、1時間から2時間ごとに一回席を立ち歩くことも効果的です。

こまめに水分補給をする

妊娠中は多めに水分補給をする必要があることは多くの方がご存じだと思います。

機内ではより多めに水分補給をすることを意識しましょう。

ただし、冷たい飲み物を取りすぎると体が冷えてしまいますので、常温か白湯をCAさんに頼みましょう。

妊娠中のハワイ旅行に必要な持ち物リスト

妊娠中に必要になる持っていくと安心な持ち物をリストにしました。

ハワイ旅行に行く際にはこちらの持ち物リストを参考にパッキングを行いましょう。

妊婦さん用の持ち物リスト
パスポート
ESTA
母子手帳
健康保険証
処方された薬
海外旅行保健証
防寒着
生理用ナプキン
マスク
腹巻・腹帯
気圧ソックス
消毒液・除菌シート
ウェットティッシュ
虫よけスプレー
妊娠状態を伝える英文
医師発行の診断書

なお、健康保険証と母子手帳はハワイに渡航すると使用できません。しかし、自宅から空港に行くまでに体調が悪くなることもありますので持っていくことを推奨しています。

ESTAの申請は忘れずに行いましょう

ハワイ旅行の際にはESTAの申請が必要です。基本的に短期滞在になりますので、ビザではなくESTAの申請を行いましょう。ESTA申請はリンク先の記事から行うことができます。

必要書類はパスポートとクレジットカードのみですので簡単に申請をすることができます。
ESTAと観光ビザの違いについては下記の記事をご参照ください。
ハワイ渡航の目的は観光?移住?必要なビザと入国審査を徹底解説

また、ESTAは渡航日の3日以上前に申請を行っておく必要があります。

妊娠中に飛行機に乗る際は航空会社サービスが受けられることも

大手航空会社では、ハワイに渡航する際にマタニティサービスを受けることができます。

以下は一例ですので、利用する航空会社のホームページやお問い合わせ先からどのようなサービスを受けることができるか確認しましょう。

マタニティーマークのタグがもらえる

万が一マタニティマークを忘れてしまった場合でも、スタッフに問い合わせることでマタニティマークを配布してもらえます。遠慮することなく気軽に相談してみましょう。

優先的に機内に搭乗ができる

一般の乗客よりも優先して機内に搭乗することが出来るようになります。

搭乗口には早めに行っておきましょう。

マタニティーアイテムの貸し出し

ひざ掛けやクッション、延長シートベルトなどのマタニティアイテムの貸し出しサービスを受けることが出来ます。

予約時に妊娠中であることや妊娠何週目か等を伝えておくとスムーズにサービスを受けることができます。

ただし、航空会社によっては妊娠期間によっては医師の診断書が無ければ搭乗することができませんので、事前にホームページや電話等の問い合わせ窓口で確認しましょう。

妊娠中にハワイ旅行をおすすめする5つの理由

日本語対応の産婦人科がある

他のリゾート地とは異なり、ハワイには日本語に対応している産婦人科である「オハナクリニック総合治療科」があります。日本人女性医師が常駐しており、いつでも安心して診察を受けることができます。

ハワイ滞在中に万が一の事があった場合でも日本語で状況を伝えることができます。

オハナクリニック総合治療科(Ohana Medical Clinic)

Ohana Medical Clinic
住所 850 W Hind Dr #205, Honolulu, HI 96821 アメリカ合衆国
電話番号(日本語直通) 808-377-3193
アクセス ホノルル市街から車で35分
ハイウェイ利用で11分
公式サイト OHANA CLINIC 総合治療科
診察科目 内科・外科・産婦人科・整形外科・小児科・皮膚科・耳鼻科・一時救急

日本人語が通じるお店が比較的多い

ハワイは日本人観光客が多いため日本語が通じるお店が多いです。妊娠中であることを伝えやすく、マタニティーサービスを行ってもらえる事もあります。

片言でも英語が通じるのでなんとかなる

ハワイでは、片言の英語でも伝わることが多く、英語が苦手であっても相手が意図をくみ取ってくれる場面が多いです。

タクシーを利用する際に行き先が伝わっているか不安な場合はテキストで伝えるのがオススメです。

気候が良く、ゆったり過ごせる

ハワイは一年を通して温暖な気候のため、ゆったりと過ごすことができます。妊娠中は不安なことが多く気が休まらない事が多いかもしれませんが、忙しい日常から離れてリラックスする事ができます。

妊娠中のハワイ滞在で注意すべきポイント

妊娠中にハワイで滞在する際には、以下のポイントに気を付けつつハワイを満喫しましょう。

海水浴は短めに。体が冷えてしまう原因になります

ハワイ旅行ではビーチがもっとも有名ですが、海で長時間泳ぐことは避けましょう。身体が冷えてしまうと、胎内にいる赤ちゃんにも悪影響です。

また、日の当たりすぎも良くありませんので、ビーチでは節度を守って遊びましょう。

妊婦であることをあらかじめ連絡しておく

搭乗する航空会社はもちろん、ホテルや参加するアクティビティ、予約したレストランなどには事前に妊娠中であることを伝えましょう。

何かあった時の対応も早く、専用のサービスを受けることができます。

ホテル・観光予定地近くの病院を事前にチェック!

ハワイ渡航前に必ず近くの病院をチェックしておきましょう。

また、上記の日本語対応している産婦人科だけでなく、滞在予定のホテルや観光予定地の近くに病院があるか確認しておくことは非常に重要です。

激しいアクティビティはNG

振動が激しいアクティビティは控えましょう。また、一部のアクティビティは妊婦さんの参加がNGになっているところもあります。事前に確認しておき、当日に困ってしまう事がないようにしましょう。

妊婦さんにオススメなハワイの観光スポット・アクティビティ

マタニティエステ

ハワイに行ったらマタニティエステで妊娠中の身体をケアするのがおすすめです。

「アロハ セラピー アット ワイキキ ビーチウォーク」では出産経験のある日本人セラピストが妊婦さん専用にアレンジしたマッサージを施術します。

静かな空間でリラックスしながらマッサージを受けましょう。

AlohaTherapy @ Waikiki Beach Walk
住所 The Imperial Hawaii Resort, 205 Lewers St #226, Honolulu, HI 96815 アメリカ合衆国
電話番号 +1 808-517-2188
営業時間 10:00~20:00
定休日 無休

天国の海

天国の海はオアフ島の北東に位置するカネオヘ湾沖に出現するサンドバーです。ウミガメをはじめとした様々な生物が生息しているエリアです。

天国の海に行くためには「キャプテン・ブルース」という会社のクルーズに参加することのみです。

天国の海周辺のサンゴ礁には多くの種類の生物が集まり、ウミガメの生息地でもあることから世界の研究機関から重要視されています。そのため、ほとんどの旅行会社は天国の海での営業許可がとれていません。唯一営業許可を受けているのが「キャプテン・ブルース」です。

もし、天国の海に行く場合はキャプテンブルース公式サイトから予約をしましょう。

アラモアナセンター

ハワイ随一のモールであるアラモアナセンターで買い物をするのもオススメです。日本でも有名なハイブランドだけでなく、日本未上陸のアパレルブランドも多数出店しています。また、ハワイアン雑貨や小物はここでしか買えないものも多いため、是非チェックしましょう。

Ala Moana Centerk
住所 1450 Ala Moana Blvd, Honolulu, HI 96814
電話番号 +1 808-955-9517
営業時間 10:00~20:00
定休日 無休

まとめ

以上、妊娠中にハワイ旅行する際に気を付けるべきことをご紹介しました。妊娠中のハワイ旅行は困難が非常に多いです。しかし、妊娠中期である5カ月から7カ月に入ると安定期に入るためハワイ旅行に適した時期になります。

この時期を逃すことなくハワイを満喫しましょう。

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