ロシア渡航時にはビザは必要?ESTAのような制度があるのか徹底解説!

ロシアへの渡航を検討している方はいませんか?

日本のパスポートは様々な国や地域に対して、ビザの取得なしで渡航が可能なパスポートとして有名です。

では、ロシアへ渡航する際はビザ(査証)の取得は必要なのでしょうか?
また、ロシアにはどのようなビザがあるのでしょうか?

ロシアには次のようなビザ(査証)があります。

・電子ビザ  ・観光ビザ
・業務ビザ  ・文化交流ビザ
・個人ビザ  ・就労ビザ
・留学ビザ  ・通過ビザ

本記事では、ロシアビザについて、必要性から各ビザの概要まで解説していきます。また、ロシアにはESTAのような電子渡航認証があるのかどうかも解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

ESTA(エスタ)とは

まず、アメリカの電子渡航認証について解説していきます。

ESTA(エスタ)とは、米国税関・国境警備局(CBP)によって導入されている電子渡航認証システムの名称です。ESTAは、米国国土安全保障省(DHS)によって施行されているビザ免除プログラム(VWP)の一環として、VWP参加国の渡航者のみが申請及び取得が可能になっています。

ESTAの申請をするには、アメリカでの滞在日数が90日以内であること、また渡航目的が観光か短期商用であることが条件となっています。なお、乗り継ぎ目的でアメリカへ入国する場合も、ESTAの利用が可能です。また、ESTAを利用した渡航を行う際は、米国ビザ(査証)を取得せずにアメリカへの入国が可能となります。

ビザ免除プログラム(VWP)について

ビザ免除プログラム(VWP:Visa Waiver Program)とは、アメリカ政府が定めた日本をはじめとする41の国と地域の市民に対して、利用を認めているビザ取得を免除する制度です。

VWP参加国の市民は以下の条件によりビザ免除プログラムを利用することができます。

  • ビザ免除プログラム参加国の国籍を持っており、ICチップ搭載のパスポートを所持している
  • ESTA(エスタ)を取得していること
  • 渡航目的が商用および観光、または乗り継ぎであること

空路または海路での渡航の場合は上記の他に以下の条件が追加されます。

  • 往復又は、次の目的地までの航空券及び乗船券を所持していること
    (電子チケットの場合は、入国審査時に提示できるように旅行日程のコピーを持参)
  • 米国国土安全保障省(DHS)と協定しているVWP参加航空会社または船会社で渡航すること

ESTAについて詳しく知りたい方は下記のページをご覧ください。
ESTA(エスタ)とは?システムや取得条件について徹底解説

ロシアへの渡航はビザ(査証)が必要

海外では、アメリカのビザ免除プログラムのように特定の国と地域に対して、ビザの免除を認めている国が数多くあります。

日本は、ビザ(査証)なしで渡航が可能な国と地域の数が全世界の中でも多いことで有名です。各国のパスポートのビザなしで行ける国や地域の数を調べている「ヘンリー・パスポート・インデックス」では、日本のパスポートは現在、192の国と地域に対してビザなしでの渡航が可能であり、世界で2番目に多いと発表しています。

なお、日本のパスポートで渡航する際に、ビザの取得が必要な国と地域は34箇所であり、中国や北朝鮮、またロシアが含まれています。

ロシアは、アメリカのように他国に対してビザ免除プログラムを施行していないため、ビザ免除国がなく、ESTAのような電子渡航認証を導入していません。また、ロシアはヨーロッパ諸国の中で唯一、日本の渡航者に対してビザの取得を要求している国になります。そのため、ロシアへ渡航する際は、必ず渡航目的に応じたビザ(査証)の取得が必要です。

特例として、一部の北方領土に限りビザなしでの入国が認められています。しかし、入国可能な渡航者には制限が設けられており、誰でも入国できるわけではないため注意しましょう。

ロシアビザ(査証)について

ロシアのビザは次の通りです。

  • 電子ビザ
  • 観光ビザ
  • 業務ビザ
  • 文化交流ビザ
  • 個人ビザ
  • 就労ビザ
  • 留学ビザ
  • 通過ビザ

それぞれのビザは、入国回数に応じてシングル・ダブル・マルチビザに分けられています。

下記では、ロシアのビザについてどういったビザなのか概要を説明していきます。

電子ビザ(E-visa)

電子ビザは、2017年8月8日より、18ヶ国の国民を対象に作成され、取得することで極東地域にある国境検問所から入国することが可能となっています。
2019年7月1日より、ロシア連邦カリーニングラード州内にある国境検問所を通過しての渡航にも利用が可能になりました。また、2019年10月1日より、サンクトペテルブルクおよびその周辺州への渡航にも利用が可能になっています。
2023年8月1日より、ロシア連邦の全領土で有効となる統一電子ビザの運用が開始されました。また、利用可能な国にベトナム、カンボジア、ミャンマーが加わり、現在では、日本を含めた55ヶ国と地域の渡航者が電子ビザを申請することができます。

電子ビザを申請できる国は以下の通りです。

電子ビザを申請できる国一覧
・アイスランド    ・アイルランド    ・アンドラ      ・イタリア
・イラン       ・インド       ・インドネシア    ・バチカン
・エストニア     ・オーストリア    ・オマーン      ・オランダ
・カンボジア     ・北マケドニア    ・キプロス      ・ギリシャ
・クウェート     ・クロアチア     ・サウジアラビア   ・サンマリノ
・シンガポール    ・スイス       ・スウェーデン    ・ペイン
・スロバキア     ・スロベニア     ・セルビア      ・チェコ共和国
・中国        ・韓国        ・デンマーク     ・トルコ
・ドイツ       ・日本        ・ノルウェー     ・ハンガリー
・バーレーン     ・フィリピン     ・フィンランド    ・フランス
・ブルガリア     ・ベトナム      ・ベルギー      ・ポーランド
・ポルトガル     ・マルタ       ・マレーシア     ・ミャンマー
・メキシコ      ・モナコ       ・ラトビア      ・リトアニア
・リヒテンシュタイン ・ルーマニア     ・ルクセンブルク

ただし、電子ビザを利用して渡航する際は、ロシアへの入国及び出国をロシア政府が定めた地点から行わなければいけません。

電子ビザを利用して出入国が可能な地点は以下の通りです。

電子ビザで出入国可能な国境通過点
空港 ・バルナウル国際空港          ・アルハンゲリスク・タラギ空港
・アストラハン・ナリマノヴォ国際空港  ・ベルゴロド国際空港
・ブリャンスク国際空港         ・ウファ国際空港
・バイカル空港             ・ヴォルゴグラード国際空港
・マハチカラ・ウイタシュ国際空港    ・コルツォヴォ国際空港
・ミネラリヌィエ・ヴォーディ空港    ・チタ国際空港
・イルクーツク国際空港         ・ナリチク国際空港
・フラブロヴォ空港           ・グラブツェボ空港
・エリゾヴォ空港            ・ケメロヴォ国際空港
・パシュコフスキー空港         ・イェメリャノヴォ空港
・ヴヌーコヴォ国際空港         ・ドモジェドヴォ空港
・シェレメーチエヴォ国際空港      ・ジュコーフスキー空港
・オムスク・ツェントラーリヌイ国際空港 ・オレンブルク中央空港
・スィクティフカル空港         ・リペツク空港
・ムルマンスク空港           ・ストリギノ国際空港
・トルマチョーヴォ空港         ・ウラジオストク国際空港
・ペルミ国際空港            ・プラトフ国際空港
・クルモチ国際空港           ・サラトフ・ガガーリン空港
・プルコヴォ空港            ・ホムトヴォ空港
・ベスラン空港             ・カザン国際空港
・ボガシェヴォ空港           ・ロスキーノ国際空港
・ウリヤノフスク・ヴォストーチヌイ空港 ・チェリャビンスク空港
・チェボクサル空港           ・ハバロフスク空港
・アバカン国際空港           ・グロズヌイ空港
・ウゴリヌイ空港            ・トゥノシナ空港
車両 ・キャフタ        ・バグラティオノフスク
・グセフ         ・グジェホトキ
・グロノボ        ・モルスコイ
・ポグラニチニ      ・ソヴィェツク
・チェルニシェフスコエ  ・ヴャルツィリャ
・リュッチャ       ・ポルタフカ
・トゥリー・ログ     ・ブラチキ
・クニチナ・ゴラ     ・シュミルキノ
・ウビリンカ       ・ブルスニチノエ
・スヴェトゴルスク    ・トルフィヤノフカ
・ヴェルフニー・ラルス  ・ソロヴィヨフスク
・スタロチュルハイトゥイ
・イヴァンゴロド(2024年2月1日から改築のため一時閉鎖)
電車 ・ナウシュキ   ・マモノヴォ
・ソヴィェツク  ・ポグラニチニ
・ハサン     ・フィンリャンツキー駅
・ザバイカリスク
徒歩 ・イヴァンゴロド
・ハバロフスク
国境線 ・ブラゴヴェシチェンスク
・アムルゼット
・ポクロフカ

なお、電子ビザはシングルビザのみになります。

電子ビザ
有効期限 60日
滞在可能期間 最大16日
取得に必要な書類 特になし

電子ビザの申請は下記ページにて行いましょう。
E-VISA APPLICATION PROCESS

電子ビザの申請料金は、約52ドル(為替レートの変動によって変化)です。なお、6歳未満の子供が申請する際は、処理費用(約2ドル)の支払いのみ必要となります。

観光ビザ(Tourist visas)

観光ビザには、有効期限が6ヶ月のマルチ観光ビザと3ヶ月のダブルおよびシングル観光ビザがあります。観光ビザはロシアの旅行代理店等が発行する外国人旅行者受け入れ確認書に基づき発行されます。また、発行者が外国人旅行者受け入れ確認書に記載したロシア外務省へ登録したリファレンス番号が必要です。

なお、シングル観光ビザは、ホテルの予約に基づいて発行することが可能です。マルチビザを使用する場合は、180日ごとで最大滞在期間が90日以内となるため、注意が必要です。

※ロシア港に停泊しているクルーズ船やフェリーの外国人の乗客は、72時間を超えての滞在はできません。72時間以上滞在する場合、ツアー主催者はビザなしでロシアに滞在するための手続きが必要となります。

観光ビザ
有効期限 シングル・ダブル:90日
マルチ:180日
滞在可能期間 最大90日
取得に必要な書類 ・ホテルの予約確認書または
旅行代理店の発行する外国人旅行者受け入れ確認書

・パスポート(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、
ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

業務ビザ(Business visas)

業務ビザとは、業務上の目的(交渉、セミナー、会議、ビジネスパートナーとの会合等)でロシア連邦へ渡航する際に必要となるビザです。

業務ビザ
有効期限 シングル・マルチ:90日
マルチプル:1年
滞在可能期間 180日ごとの滞在日数合計90日以内
取得に必要な書類 ・下記3点のうちどれか1点
1.ロシア内務省移民局発行の招聘状の原本
2.ロシア外務省によるロシア入国ビザ発行に関する決定書
3.2012年付のロシア政府と日本政府間の簡素化に関する
合意の第2項に基づいた、団体や機関による文書

・パスポート
(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、
ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

文化交流ビザ(Visas for cultural)

文化交流ビザとは、学術・文化・社会政治的な交流の再開および強化・スポーツ・宗教・慈善活動・人道支援の実施といった渡航目的での入国の際に取得が必要なビザです。

文化交流ビザ
有効期限 シングル・マルチ:90日
マルチ:1年
滞在可能期間 180日ごとの滞在日数合計90日以内
取得に必要な書類 ・下記3点のうちどれか1点
1.ロシア内務省移民局発行の招聘状の原本
2.ロシア外務省によるロシア入国ビザ発行に関する決定書
3.2012年付のロシア政府と日本政府間の簡素化に関する
合意の第2項に基づいた、団体や機関による文書

・パスポート
(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、
ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

訪問ビザ、個人招待ビザ(Homestay visas,Visitor’s visas)

訪問ビザは、ロシア連邦市民もしくはロシア連邦での滞在許可を得た外国人、または法人による申請でロシア内務省移民局によって発行された招聘状に基づいて発行され、ゲストとして入国することが可能になります。なお、個人ビザの取得は、ロシア国籍を所持した近親者による文書での申請、またロシア国内で申請者とともに過ごす場合において発行されます。

個人ビザ
有効期限 1年
滞在可能期間 継続して90日以内
180日毎で合計90日以内
取得に必要な書類 ・下記3点のうちどれか1点
1.ロシア国籍所持者による外交使節団もしくは領事部代表宛の文書
*以下の書類の添付が必要
   -招聘者と非招聘者の近親関係を証明する書類
   -招聘者の有効なロシア海外渡航用パスポートのコピーと原本
2.公証認証された、近親者からの日本国籍所持者に対する招聘状
*以下の書類の添付が必要
   -公証認証された非招聘者である日本国籍所持者のパスポートの1ページ目と有効なロシア入国ビザのコピー
   -申請者と非招聘者の近親関係を証明する文書
3.ロシア内務省移民局に発行されたロシア入国のための招聘状の原本もしくは電子招聘状をプリントアウトしたもの

・パスポート(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書
・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

就労ビザ(Working visas)

就労ビザは、ロシア内務省移民局による招聘状に基づいて業務活動を行う目的でロシアに入国する渡航者に対して発行される。

2012年1月28日付のロシア人や日本人へのビザ発行手続きの簡素化に関する協定の第3項に基づき、下記カテゴリーのロシアへの渡航を希望する渡航者に対して在日ロシア大使館が有効期間3ヶ月までのシングルビザを発行し、その後、ロシア連邦の関連機関がカテゴリーの日本国籍所持者に対して、ビザの期間中継続してロシアに滞在する権利を付与する有効期間3年までのマルチプルビザを発行する。

カテゴリーについて

  1. 受け入れ国の国内で活動をする政府機関もしくは外国法人子会社や団体の職員
  2. 受け入れ国の国内で活動を行っている外国の報道機関の職員
  3. 前述のカテゴリー1もしくは2の配偶者または21歳以下の子供
就労ビザ
有効期限 1年
滞在可能期間 シングル・ダブル:90日
マルチプル:1年から3年
取得に必要な書類 ・ロシア内務省移民局からの招聘状の原本、
もしくはロシア外務省からのロシア入国ビザ発行に関する決定書

・パスポート
(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

・外国籍者がHIVに感染していないことを示す証明書

留学ビザ(Student visas)

留学ビザは、ロシア内務省移民局による招聘状もしくはロシア外務省の決定に基づいて教育機関での留学を目的としてロシアへ入国する渡航者に対して必要となります。

留学ビザには、有効期限90日のシングルビザとダブルビザがあります。また、ビザの延長は滞在地のロシア内務省移民許可局によって行われます。

留学ビザ
有効期限 シングル・ダブル:90日
滞在可能期間 90日
取得に必要な書類 ・ロシア内務省移民局からの招聘状の原本、
もしくはロシア外務省からのロシア入国ビザ発行に関する決定書

・パスポート
(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

・外国籍者がHIVに感染していないことを示す証明書

通過ビザ(Transit visas)

通過ビザとは、ロシアを経由して他国へ渡航する場合に必要になるビザです。通過ビザは、ロシア入国のシングルビザとダブルビザがあります。

トランジットゾーンのある空港に限定し、国際線で乗り換えをして目的地となる国への入国に必要となる書類および乗り換えを行う空港に到着してから24時間以内の出発する日時の確定した航空券を所持している渡航者に対して、通過ビザの取得は必要がありません。

ロシア連邦、ベラルーシ、カザフスタン間の関税同盟に関する合意が効力を発した後、この3ヶ国間の交通手段は全て国内のものと同じ扱いになります。そのため、国境やパスポートコントロールの通過は1ヶ国のみで行われます。しかし、ロシアで乗り換えからベラルーシもしくはカザフスタンへ向かう場合は通過ビザを申請する必要があります。

※ロシア出入国後、1ヶ月以上後にロシア経由で帰国する場合、シングルの通過ビザを申請し、復路の通過ビザは、滞在先の国のロシア領事部で受領してください。

通過ビザ
有効期限 ダブルビザ:1ヶ月
滞在可能期間 空路:3日以内
陸路:10日以内
取得に必要な書類 ・ロシアへ出入国するために有効な交通手段のチケット

・国際条約で他の条件が定められていない場合、旅程でロシアの次に
渡航する国の入国ビザor目的地となる国の入国ビザかパスポート

・パスポート
(2ページ以上ビザのための空白ページが残っていて、ビザが発行された日より半年以上有効期限があるもの)

電子申請用紙の入力サイトにより作成し、申請者が署名をしたビザ申請書

・3.5×4.5センチで無地が背景の顔写真
(サングラスやカラーレンズ眼鏡、帽子を着用していない状態のもの)
*宗教的な理由により帽子を着用したパスポート写真を使用している方は例外とする

・外国籍者がHIVに感染していないことを示す証明書

各ビザの申請料金

ロシアビザの申請料金は基本的に無料です。

しかし、露日査証簡素化協定によって、ビザ発給までの期間を短縮することができ、その際は、発給日数によって「特別料金」と呼ばれる手数料がかかります。

なお、ビザの発給日数を3営業日以内にする場合の特別料金はビザの種類に関係なく10,000円になります。

各ビザの申請料金は以下の通りです。

ビザの種類 3営業日以内 4~5営業日以内 6~10営業日以内 11営業日以上
観光ビザ通過ビザ 10,000円 4,000円 無料
その他のビザ 4,000円 無料

なお、上記の料金は日本国籍の方のみの料金のため、日本に在住している外国籍の方は、領事手数料がかかるので注意してください。

電子査証申請書(EVA)とは

ビザ申請書とは、事前にネット上で作成する電子査証申請用紙のことです。電子査証申請用紙は、ロシアの電子ビザを含め、全てのビザの申請に必要となります。電子査証申請用紙の作成は公式の作成ページで行うことが可能です。

サイトにアクセスし、CountryのChoose CountryからJAPANを選択し、Hints and help languageのChoose languageから日本語(JAPANESE)を選択することで申請書の記入項目が日本語で表示されます。しかし、入力はローマ字で行う必要があるため注意が必要です。また、サイトでの申請書入力開始から20分が経過してしまうと、セッションが終了してしまうので、申込番号をメモに残すなど、いつでも確認できるように保存しておきましょう。

電子査証申請書の取得方法

作成ページへアクセス

まず、下記URLより電子査証申請書の作成ページへアクセスしてください。

https://visa.kdmid.ru/

居住国と表示言語の選択

ロシア電子査証申請書 作成ページ

「Countory」では、現在住んでいる国を選択しましょう。また、「Hints and help language」では、入力フォームの表示言語を選択できるので、日本語表示にしたい場合は「日本語(JAPANESE)」を選択してください。

パスワードの設定

ロシア電子査証申請書 作成画面 パスワード設定

ここで、設定するパスワードは入力を途中で中断し、再開する際に、必要となります。忘れないようにメモを取りながらパスワードを設定してください。

パスワードを2回入力したら、画像の文字を入力し、「送信」をクリックしましょう。

申し込み番号の確認

ロシア電子査証申請書 作成画面 申込番号の確認

この画面では、現在の申し込み番号が表示されます。入力を途中で中断し、再開させる場合に必要となるため、メモなどに残して忘れないようにしておきましょう。

渡航目的の入力

ロシア電子査証申請書 作成画面 渡航目的の入力

ここでは、ロシアへ渡航する際の目的について入力していきます。

項目ごと、右に説明ブウがあるため、よく確認し、適切な選択をしていきましょう。

なお、「Purpose of visit」では、渡航目的の選択を行います。

選択できる渡航目的は以下の通りです。

ロシア電子査証申請書 作成画面 渡航目的一覧

上記から適切な渡航目的を選びましょう。

個人情報の入力

ロシア電子査証申請書 作成画面 個人情報の入力

上から姓、名をパスポート表記通りに入力します。

急性がある場合は、「YES」を選択し、急性を追加しましょう。

その他の項目もパスポートの表記通りに入力を行い、「次」をクリックしてください。

パスポート情報の入力

ロシア電子査証申請書 作成画面 パスポート情報の入力

次はパスポート情報の入力に移ります。

パスポート番号、発行日、有効期限を入力し、「次」をクリックしてください。

渡航情報の入力

ロシア電子査証申請書 作成画面 滞在先情報の入力

ここでは、滞在先情報の入力をします。

観光目的の場合、利用する旅行会社の情報を入力してください。

下へ進むと滞在先を入力する欄があります。滞在を行う都市の名前を入力しましょう。

なお、複数の都市に滞在する場合は、「追加」を押し、入力をしてください。

全ての項目へ入力ができたら「次」をクリックして進んでください。

居住地及び勤務先情報の入力

ロシア電子査証申請書 作成画面 居住地及び勤務先情報の入力

居住地の住所と連絡先を入力します。その後、仕事をしている方は、勤務先情報の入力を行ってください。

ロシア電子査証申請書 作成画面 同行者の確認

下へ進むと、同行者の有無とロシアに住む申請があります。敵背r綱回答を行い「次」をクリックしましょう。

申請場所の選択

ロシア電子査証申請書 作成画面 申請先の登録

ここでは、ロシアビザの申請を行う場所を選択します。

ロシア電子査証申請書 作成画面 申請先一覧

上記から申請を行う場所を選び、「次」をクリックしてください。

入力内容の確認

ロシア電子査証申請書 作成画面 入力内容の確認

最後に、申請内容の確認に移ります。
入力内容に誤りがないか確認をし、問題なければ「保存する」をクリックしましょう。

その後、申請書の印刷を行い、署名をしてから選択した申請場所へその他の申請書類と共に提出をしてください。

ロシアの最新情報

現在ロシアでは、ウクライナの占領を目的とした戦争を行っています。そのため、外務省ではロシアおよびウクライナと、その国境付近に対し、危険レベルを設定しています。現段階ではロシアの危険レベルはウクライナとの国境付近を除き3に設定されています。危険レベル3とは、渡航中止勧告として扱われます。なお、ウクライナとの国境付近はレベル4に設定されています。

ですので、ロシアへの渡航を検討している方は、渡航を行わないようにしましょう。

ロシアの状況は、これからも変わり続ける可能性が十分にあります。そのため、最新の情報を外務省のサイトにて随時確認しましょう。

外務省海外安全ホームページ:https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2023T067.html#ad-image-0 

いかがでしたでしょうか?

ロシアには、アメリカに導入されているESTAのような電子渡航許可証はありません。そのため、日本を含め、全ての国からの渡航者は必ず渡航目的に応じたビザを取得する必要があります。

また、現在ロシアは、とても危険な状態が続いています。この先も状況が刻一刻と変化する可能性があります。最新の情報をよく確認して、渡航の計画を立てましょう。

ぜひ本記事を参考にして、ロシアのビザについて理解を深め、観光などの渡航に役立ててください。

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