排水からCOVID-19感染者が急増: 新たな波の到来か?

日本ではCOVID-19の大流行が始まって以来、毎年冬になると呼吸器系疾患の患者数が急増しているが、アメリカも同様である。

米国疾病予防管理センターによると、COVID-19の全国的および地域的な傾向は、排水サンプルのデータで大幅に増加している。米国内のCOVID-19症例のうち、JN.1変異型に関連する症例は11月上旬には5%未満であったが、現在ではこの変異型が61%の症例の原因であると推定されている。

廃水検査は、公衆衛生専門家が新型コロナウイルスのアウトブレイク(集団発生)を予防するための早期警告システムとして機能することを目的としている。

全米の廃水をモニタリング

地域住民に症状が現れていない場合でも、廃水(汚水)を検査して感染症の有無を調べることは可能である。CDCのデータから、地域の病気のレベルの変化の可能性を検出することができる。

2024年1月6日以降、COVID-19に関連したCDCの週間入院患者数は35,801人となり、昨年同時期の入院患者数を下回った。2023年年初の入院44,542件、2022年年初の入院97,667件、2021年年初の入院109,152件からそれぞれ減少している。

米国全郡の40%以上における入院率は中位の範囲にあり、これは前週、病院では患者10万人当たり10.0~19.9件のCOVID-19による新規入院があったことを意味する。

地域別に見るCOVID-19廃水モニタリング

各地域で、廃水サンプルからさまざまなレベルのCOVID-19が検出されている。南部と西部ではCOVID-19の検出量が最も増加しているが、中西部と北東部ではわずかに減少している。

CDCによると、COVID-19の廃水ウイルス活性レベルは、ニューヨーク州やカルフォルニア州など日本人からの人気な渡航先を含む35州で「非常に高い」レベルである事が分かった。

症例はさらに増加すると予想されるのでしょうか。

ジョン・ホプキンス氏によれば、さらなる感染者の増加が予想されるという。「旅行や年末年始の集まりが増えるため、感染が増加すると予想されていた時期が過ぎようとしている。1月の残りから2月にかけては、COVID-19を含む呼吸器ウイルスの活動が引き続き活発になるでしょう」。

これから日本からアメリカに渡航する際には、マスクやアルコールスプレーなどを持参し、感染対策を徹底した方が良いでしょう。

(引用:USA Today

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