ESTAを申請し、取得すると2年間はESTAが有効になりますが、過去にESTAを申請した方はご自身のESTAの有効期限がいつなのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
アメリカの入国審査は世界的に見ても非常に厳格であることは有名です。
渡航者のESTAが確認できない場合には、入国管理を担当する米国職員がアメリカへの入国を許可しません。
そのため、万が一ESTAの有効期限が切れてしまうとアメリカに入国することはできません。有効期限の確認を怠っていると、空港に到着したもののESTAの有効期限が切れていて入国ができなかった、という事態が起こることも考えられます。
この記事を読むことでESTAの有効期限はどのくらいなのか、あなたのESTAの有効期限の確認方法までしっかり解説していきます。画像や図解を交えた解説で、理解を深めていただければ幸いです。
ESTAの有効期限は2年間です
ESTAの有効期限は、渡航認証許可が出た日から数えて2年間使用することができます。
ESTAの渡航許可は、アメリカ国境警備局(CBP)からのメールで通知されます。このメール受信日を起点にして有効期限を数えるのが最も確実です。
例: 2024年1月1日のESTAを取得した場合 | ||
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パスポートの有効期限 | ESTAの有効期限 | |
パスポートA | 2025年1月20日 | 2025年1月20日 |
パスポートB | 2030年6月1日 | 2026年1月1日 |
ですが、先にパスポートの有効期限が切れてしまうと、パスポートの失効日と同日にESTAも失効してしまうので気を付けましょう。
最適な対処法としては、パスポートの有効期限を定期的に確認することです。
もし、パスポートの失効日が近い場合には、市役所などの最寄りのパスポート申請窓口でパスポートの更新を行いましょう。
では、具体的に何日が有効期限日なのかを知るにはどうすれば良いのでしょうか。
ESTAの詳しい有効期限を確認する方法
ESTAの有効期限は、申請した後に表示される申請IDを使って調べることができます。また、パスポートの有効期限やパスポート番号でも調べることができます。
有効期限や、その他の詳細な申請情報はESTA公式サイトにアクセスして確認することができます。。申請内容を確認したい場合も下記の通りに進めることで確認できます。
また、ESTAの有効期限を確認する際に必要な物として、
- ESTA申請者のパスポート
- ESTAの申請番号
- グループID(グループ申請でESTAを申請した方)
が必要になります。事前に準備しておくことをお勧めします。
もし、ESTAの渡航申請IDがわからないという方は、申請IDが分からない場合でも、申請を検索する方法がありますので心配は不要です。
また検索結果から、ESTAの申請IDを再確認することもできますので、もしわからなくなってしまった方はこの機会に申請IDをメモしておきましょう。
では、ESTAの有効期限の詳細な日付を調べる方法をご紹介します。
「Continue Existing Application(既存の申請を続行する)」をクリック
公式サイトを開くとまず、ホーム画面が表示されます。その後、画面中央の白いボタンの「既存の申請を続行する(Continue Existing Application)」をクリックします。
「既存の申請を続行する」とは、ESTA申請を途中でやめざるを得なかった人や、申請後の結果の確認・有効期限の確認をするための機能です。つまり、自然な日本語に訳すと「申請を続きから行う」や「申請の確認を行う」等になります。
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ご自身が申請した申請の種類をクリック
個人による申請かグループによる申請か選びましょう。ESTAを個人で申請した方は
「Individual Application(個人による申請)」を選びます。
家族旅行や修学旅行など、団体でのESTA登録を行った場合は「Group of Application(グループによる申請)」を選んでください。
グループ申請を行った方のESTA申請検索方法はこちらを参照してください。
ESTA(エスタ)のグループ申請とは?家族で申請する方法を解説
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「Security Notification(セキュリティに対する通告)」
「Individual Application」か「Group of Application」を選ぶと、Security Notificationというポップアップウィンドウが表示されます。このウィンドウを消すには右下の青い「Confirm &Continue(確認して続行)」ボタンをクリックすると次に進めます。
ESTA申請方法には主に2つのパターンがあります。
一つ目は、一人一人が個別で申請を行う「個人申請」
二つ目は、アメリカに渡航する団体全員の申請を一括で行うことができる「グループ申請」
それでは、まず個人申請の検索について解説していきます。
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パターン①:個人申請の検索(Individual Application)の場合
こちらは個人申請でESTA(エスタ)の登録を行った方向けの検索方法です。グループでの申請を行った方は下記に詳細がありますので、画面をスクロールしてください。
まず、ESTA申請者のパスポート番号(Passport Number)と生年月日(Date of Birth)を入力します。
その後、
①申請番号(Application Number)(16桁)
②市民権(Country of Citizenship)・国籍(Nationality)、パスポートの発行日(Issuance Date)と失効日(Expiration date)
①・②いずれかの情報を入力。
最後に右下の青い「申請の検索(Retrieve Application)」ボタンをクリック。
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パターン②:グループ申請(Group of Applications)の場合
申請を行った方に「グループID」を確認してください。その後、以下の情報を入力しましょう。
- Group IDグループID
- Family Name(苗字)
- First Name(名前)
- E-mail Address(登録時のメールアドレス)
- Date of Birth(自分の生年月日)
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もし、グループIDがわからない場合は、グループID入力欄の上にある「自分のグループIDを知りません(I do not know my Group ID)」をクリックし、氏名、メールアドレス、生年月日を入力しましょう。
上記の流れで、ESTA(エスタ)申請の検索方法は完了です。
ESTA申請の検索結果は主に4種類ありますので、それぞれの結果を解説していきます。
ESTA登録の検索結果の確認
ESTAはアメリカの政府機関が運営する「CBP(米国国土安全保障省 税関・国境取締局)」が管理するデータベースに登録されている申請情報の検索結果が表示されます。
検索結果として表示されるものは下記の4種類に分かれます。
①現在有効なESTA登録情報がある場合
「申請は承認されました。」と表示されている場合は申請が承認され、あなたの情報がESTAに登録されていることを表しています。
申請番号や有効期限はご自身のESTAの登録情報ページで確認することができます。
このESTAの登録情報を確認できるページでは以下の情報の更新も行うことができます。
- 登録メールアドレス
- 米国滞在中の住所
※アメリカ旅行での滞在先が決まった時に入力、更新します。
また、有効期限の具体的な日程が知りたい方は、「有効期限(Expire)」を確認しましょう。
ESTA登録の検索ページでは「有効期限(Expire)」から有効期限がいつまでかを確認することができます。有効期限を把握することで、再申請に必要になる料金を節約できます。加えて、空港についてからESTAが失効していたことに気づくといった最悪の事態を避けられます。
②ESTA申請の支払いが完了していない場合
下記の画像のように、「今すぐ支払い手続きを行い、申請を完了する」と表示されている方は、ESTAの申請料金が支払われていません。
支払いが未完了の場合、渡航認証は許可されません。
支払い手続きは、下記の手順で簡単に行えます。
STEP①:免責事項にチェックをしてから、画面右下の「今すぐ支払う」をクリック
STEP②:支払い方法を選択する。
Paypal・クレジットカードまたはデビットカードで支払いを行うことができます。
利用できるカード会社は、VISA・Mastercar・American Express・JCBのみです。
STEP③:支払い情報を入力
支払いには下記の情報が必要になります。
- クレジットカードの名義人氏名
- カード所有者の請求先の住所
- 郵便番号
- カード番号
- クレジットカードの有効期限
- セキュリティコード
上記の情報を入力することで支払いをすることができます。
③申請が保留中の場合
「認証は保留中」と表示されます。
この場合は申請したESTAが審査中であることを示しています。ESTAの申請は最長72時間後に結果が表示されるので、2〜3日期間を空けてからもう一度ご確認ください。
2〜3日後に確認しても変わらず保留中の場合は、CBP公式サイトで直接問い合わせを行う必要があります。ほとんど起こらないケースですが、その際には英語でコミュニケーションを取らなければならないので注意しましょう。
④有効なESTAの登録が確認できなかった場合
最後のケースは、ESTAの有効期限が既に切れ、失効になっている場合です。
「有効期限が切れている」や「ESTAの登録を確認できません」というようなエラーが表示された時には、再申請が必要です。
ESTAの再申請については、下記にて再申請方法を解説します。
ESTA再申請について
ESTAの再申請が必要になった場合、ESTA申請サイトからもう一度申請手続きを行う必要があります。
ESTAの再申請は「新規申請」と全く同じ手続きです。また、申請料$21が再度かかりますのでご注意ください。
もし、ESTAの再申請でわからない部分がある方は、下記のリンクから申請の詳細情報を確認できますので、参考にしてください。
ESTA(エスタ)の再申請が必要な場合と手順について徹底解説
ESTAがまだ有効なのに再申請手続きをしてしまった場合
誤ってESTAの二重申請を行ってしまったケースです。
ESTAの再申請手続きの進行度によって、前回取得したESTAが削除されていないかどうかが異なります。
まずは、ご自身のESTAのステータスを確認し、ESTAが削除されているのかを確認しましょう。
ESTAのステータス確認方法はこちらの記事を参考にしてください。
無事、御自身のESTAが有効であることを確認できれば、問題はありません。
しかし、「このESTAはキャンセルされました」と記載されている場合は、再申請を行う必要があります。
再申請はこちらから行うことができます。
ESTA失効前に新規でESTAを再申請できますか?
ESTA再申請を行う際には、現在のESTAの失効を待つ必要はありません。既存のESTAが有効期間内であっても、有効期限が切れていても新規でESTA申請を行うことができます。
ESTAの再申請についてわからないことがある方は下記のリンクから、ESTAの申請方法を詳しく解説しているページに飛ぶことができます。わからないことがある方は、こちらのページを参考にしてください。
渡航のたびにESTAの再申請を行うはありません
アメリカへの渡航のたびにESTAを再申請する必要はありません。渡航認証許可が出たESTAは2年間有効で、渡航できる回数に制限は設けられていません。
再申請が必要なパターンとして、
- ESTAの有効期限が切れた。
- ESTA申請を行ったパスポートの有効期限が切れた。
上記の2パターンのみです。
パスポートの有効期限が切れた場合、ESTAの再申請が必要な理由は、ESTAの申請情報は、パスポート情報と紐づいているからです。
パスポート一つにつき、ESTAの情報が一つリンクしているので、パスポートを更新した際に、ESTAも新規申請する必要があるというわけです。
ESTAを再申請したのに、有効期限の告知メールが届いた際の対処法
ESTAの有効期限が切れる直前で、再申請を行ったのにもかかわらず、ESTAを管理・運営しているアメリカ政府の組織「CBP」から渡航認証許可の有効期限が迫っている旨のメールが届くことがあります。
具体的には下記のようなものです。
件名:ESTA Expiration Warning |
Attention!The travel authorization submitted on December 20, 2023 via ESTA will expire within the next 30 days. It is not possible to extend or renew a current ESTA travel authorization. You will need to apply for a new ESTA travel authorization. |
日本語訳
件名:ESTAの有効期限が切れそうです。 |
ご注意ください。2023年12月20日にESTAを経由して提出された渡航認証許可は、あと30日以内に有効期限が切れてしまいます。現在、ESTAの渡航認証許可の期間を延長もしくは更新することはできません。そのため、新規でESTA申請を行い、アメリカへの渡航認証許可を申請する手続きを行ってください。 |
結論として、上記のようなメールは、更新前のESTAのアカウント宛に届いたもので、新規で申請を行ったESTAの有効期限を通知するものではありません。
そのため、新しく申請を行っている方は、ご安心下さい。
パスポートが切れてしまった場合、ESTAはどうなる?
ESTAのアカウントはパスポートに内蔵されているICチップと同期しています。そのため、ESTA取得時にパスポートの有効期限が2年未満だった場合、パスポート失効と同時にESTAも失効になります。
対処法として、新たにパスポートを取得してからESTAの申請を再度行うことでアメリカにビザなしでの渡航が可能になります。
アメリカ滞在中にESTAの有効期限が切れてしまっても大丈夫?
ESTAが必要になるのは、アメリカに入国するときのみです。
そのため、滞在中に有効期限が切れてしまっても問題はありません。
ただし、許可された日数以上アメリカに滞在することは、「不法滞在」と言ってアメリカでは犯罪になりますのでお気を付けください。
ESTAはアメリカ入国日まで有効であれば問題ない
上記のように、アメリカ入国時にESTAが有効であれば、アメリカに滞在している期間中に期限切れになってしまっても問題はありません。そのため、アメリカ出国時も同様に、ESTAが期限切れであっても問題なく出国することができます。
ESTA申請を当日にしても間に合う?
ESTA申請は当日でも間に合う可能性があります。ただし、スムーズにESTAの申請手続きが進んだ場合に限られます。
また、渡航当日にシステム障害やメンテナンスに入ってしまい、ESTA申請が出来ない可能性のあります。
そのため、ESTAの申請は渡米日の72時間以上前(3日以上前)に申請を開始することを推奨しています。理由として、公式ホームページによるとESTAの申請は最長72時間かかると公言しているからです。また、基本的には72時間以内にESTA申請の結果が送信されてきますが、サーバーの不調やメンテナンスなどによって72時間以上かかる事例も報告されています。
そのため、アメリカに渡航することが決まった段階でESTAの申請を始めるのが良いでしょう。
ESTAの申請データはどのくらいの期間保管されている?
ESTA申請の際に提出した個人情報は、合計20年ほど保管されます。
まず、認証後のESTAが有効である2年間または、パスポートの有効期限が切れるまでCBPによって保管されます。
その後、アメリカ国土安全保障省にデータが移され、数年間保存されます。
国土安全保障省での保管期間が終わると、法執行機関や国家安全保障、捜査目的の情報収集のために、12年間保管されます。
そのため、ESTA申請のデータは合計約20年間各国家機関によって保存される事になります。
新生児でも渡米する際にはESTAは必要?
まず赤ちゃんとは『産まれたばかりの子供』のことを言います。ESTA申請、取得はの0歳児~高齢者までが必須となっており、産まれたばかりの赤ちゃんでもアメリカ入国する為にESTAを申請しましょう。
そしてESTAを申請する為には有効期限内のパスポートが必要なので、早めにパスポートの申請もするようにしましょう。パスポートは5年用・10年用と選べますが、20歳以下は5年用のみ取得が可能なので、赤ちゃんは5年用のみ取得可能となります。
ESTAの有効期限を把握しておくためにすること
ESTAの有効期限を忘れないようにする為にESTAの申請・取得後には必ず印刷をしておくようにしましょう。
有効期限の確認方法は
「ESTAのステータス確認(Check esta status)」の画面をクリック
- パスポート番号(Passport Number)
- 生年月日(Date of Brith)
- 申請番号(Application Number)または
- 国籍とパスポートの発行日とパスポートの有効期限(Country of Citizenship,Passport Issuance Date and Passport Expiration Date)
を入力しステータス確認を行いましょう。
上記のようにダウンロードと印刷ページは有効期限の確認ページで行うことが可能です。
ESTA申請の補足情報
ここからESTAの補足情報として、人気な観光地グアムとサイパンについても解説していきます。グアムとサイパンはESTAの申請が必要かわからない!!という方も多いかと思います。グアムとサイパンはESTA申請をし取得をしなくても入国は可能です。ただし、ESTAを取得して渡航するメリットも存在ます。
グアム・サイパンに渡航する方は、ESTAが必要ありません。
アメリカ本土やハワイに渡航する旅行者は、全員ESTAを取得する必要があります。しかし、グアムやサイパンなどの「グアム‐北マリアナ諸島」に渡航する方は、ESTAを取得せず、パスポートのみで渡航することが出来ます。
ただし、日本をはじめとした「グアム‐北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム」に参加している国の国民である事が必須の条件になります。
※2024年1月現在、ESTA専用レーンは2020年の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて一時的に運用停止になっています。グアム観光局に問い合わせをしたところ、再開時期は未定であるとのことです。最新情報はグアム観光局にお問い合わせください。
また、ESTAを取得してしまった方も空港の「ESTA専用レーン」が利用できるようになるため、スムーズに入国審査を通過することができます。
ESTAを取得してしまったからと言って、デメリットはなく、むしろメリットがありますのでグアムやサイパンに渡航する際にもESTAを取得しておきましょう。
グアム渡航に関して、ESTA取得のメリットは下記の記事から確認することが出来ます。
グアム旅行でESTAを取得するメリット、ESTA専用レーンについても徹底解説!
グアム・サイパンに渡航する際のポイント
グアムの空港では外国人がグアムに入国する際に、荷物検査やグアム国内への持ち込みの制限があります。
禁止持ち込み物 |
・土が付着した野菜や果物 ・観葉植物 ・生の肉類(鶏・牛・豚)と加工肉 ・生卵 ・乳製品類(開封していない粉ミルクは除外) |
サイパンの空港でも同様に持ち込みに制限がかけられているものがあります。
禁止持ち込み物 |
350mlを超える ・化粧品 ・インスタントコーヒー ・小麦粉 ・塩 ・砂糖粉末状のものは持ち込めません。 |
またグアム・サイパンでもハワイと同様にACPキオスク(自動入国審査端末)の導入がされており、入国審査が機械での読み取りになりますので、入国審査の列に並ぶ前には必ずキオスクに立ち寄り、処理を行うようにしましょう。
またグアム・サイパン渡航は45日以内の観光滞在であればESTA(エスタ)の申請は不要ですが、飛行機の機内で入国許可記録と出入国カードの記入をしなければなりません。
またESTAがない場合はESTA専用の入国レーンを通過することができない為、入国までにお時間がかかる場合があります。
まとめ
以上、ESTAの有効期限とその確認方法をお伝えしました。ESTAはアメリカ渡航の際には気軽に取得できるため多くの人が利用しています。しかし、有効期限については見落としがちになります。
ESTAの有効期限のポイントは、
- ESTAの有効期限は2年間
- パスポートが失効してしまう場合は同時にESTAも失効してしまう。
- 有効期限の確認方法はESTA公式サイトから
この3点に留意してESTAを利用しましょう。
また、有効期限を忘れないようにするためにダウンロードまたは印刷することをおすすめします。