ロサンゼルスの入国審査にはESTA申請が必要?渡航前準備からわかりやすく解説

アメリカ旅行で人気の都市であるロサンゼルス。ロサンゼルス旅行の際に、多くの方が気になるのが入国審査と税関検査についてです。

この記事ではロサンゼルスに渡航する前に準備するべきもの、入国審査、税関検査についてわかりやすく解説して行きます。

ロサンゼルス渡航事前準備

ロサンゼルスへの旅行を計画している段階でまず準備するべきものは、「パスポートの有効期限」と「ESTAまたはビザ申請」です。どちらも所持していないとアメリカに入国するどころか、渡航すら出来ないということになってしまいます。

パスポートの有効期限の確認

ロサンゼルスに行くときに限らず、国外に渡航する際には、まずパスポートの有効期限が日本への帰国日まで残っているかどうかを確認しましょう。

旅行日程とパスポートの有効期限を照らし合わせ、帰国日まで有効な期間がカバーされている事を確認しましょう。

日本のパスポートは5年間有効なものと10年間有効なものの2種類があります。どちらも5年後、10年後の発行日同日が有効期限です。

また、パスポートは残存有効期間(有効期限日までの残り日数)が1年未満になると更新を行うことができます。

まだ残存有効期間が数か月あるからと言って油断せず、更新出来るタイミングになったら余裕をもって更新をしておくと、有効期限がぎりぎりになってしまって焦るということがなくなります。

なお、パスポートの有効期限は顔写真ページの「有効期限満了日」から確認することができます。

パスポートの更新を行わなければならない方は、下記の記事を参考にして渡航に間に合うように手続きを行いましょう。

ESTA申請を行い、電子渡航認証を入手する

日本国籍の方がロサンゼルスをはじめとしたアメリカに渡航する場合、ビザ免除プログラムを利用する事で事前にビザを取得することなく渡米する事ができます。

しかし、下記の条件を全て満たしていない場合はビザを取得する必要があります。

ESTAでビザ無し渡航をする際の条件
①滞在日数は最長90日
②渡航目的は観光・商用・トランジットのいずれか
③心身ともに健康で犯罪歴がない
④ほかに有効なアメリカビザを所持していない

上記の条件を全て満たしていなければESTAの申請が拒否されてしまう原因になりますのでご注意ください。

もし、ESTA申請を拒否されてしまった場合は下記の記事に対処方法が記載されています。

ビザの取得

ロサンゼルスに滞在する期間が90日以上であったり、観光や商用目的以外で渡米する場合はESTAでは渡航ができないため、ビザの取得が必要になります。

ビザは渡航目的ごとに申請すべき種類のビザが異なるため、事前にどのビザを取得するべきか調べておく必要があります。

アメリカに観光に向かう場合は「B-2ビザ」という観光ビザを取得しましょう。

また、観光以外の目的でアメリカに渡航する場合は、アメリカビザの種類をまとめた下記の記事を参考にすると渡航目的に合致したビザを発見しやすくなります。

ESTAの申請方法

ESTAの申請は全てオンラインで行います。ESTA申請公式サイトまたは、ESTA申請代行サービスを利用する事で最長で72時間以内に取得することができます。また、ESTAの申請には一人当たり21ドル必要になります。支払いはクレジットカードのみになりますのでご注意ください。

ESTA申請に必要なものは以下の通りです。

ESTA申請に必要なもの
有効期限内のパスポート
クレジットカード

ESTA申請の詳しい手順は下記の記事から確認することができます。公式サイトからESTA申請を行いたい方はぜひ参考にしてください。

また、ESTA申請を行うことが難しかったり、大人数での渡航を行う方はESTA申請代行サービスを利用しましょう。

ESTA申請料である21ドルに加えて代行手数料がかかってしまいますが、複雑なESTA申請を代わりに行ってくれるサービスです。ご利用の詳細を確認したい方はこちらからご確認ください。

ロサンゼルス入国時に必要なもの

ロサンゼルスに入国する際には「ESTA・ビザ」、「パスポート」、「航空券・乗船券」の3点が必須になります。

ESTAまたはビザ

アメリカに入国する全ての渡航者は電子渡航認証である「ESTA」または上陸許可証である「ビザ(査証)」のどちらかを所持していることが必須です。

ご自身の渡航目的や滞在日数に併せてどちらか一方を事前に取得しておきましょう。

ビザとESTAの違いについては「アメリカビザとESTA(エスタ)の違いは?申請方法と種類について徹底解説」にてわかりやすく解説を行っています。

日本帰国時まで有効なパスポート

アメリカ政府は入国する渡航者のパスポートの残存有効期限は、原則滞在日数+6ヶ月以上あることを定めています。

しかし、日本や韓国などの「Six-Month Club」に加入している国の国民は出国予定日までパスポートが有効であれば入国が認められます。

ただし、悪天候やテロ等の予想外のトラブルの影響によって予約していた便が運休になり、オーバーステイしてしまう可能性がありますので、パスポートの有効期限は6ヶ月を目途に更新手続きを行いましょう。

アメリカにオーバーステイ(不法滞在)した場合、次回のESTA取得やビザ申請、アメリカ入国に悪影響が出る恐れがあります。

オーバーステイの危険性については下記の記事にて解説していますので、併せてご確認ください。

往復の航空券・乗船券

入国審査の際に、短期滞在を予定している方は審査官に航空券または乗船券の提示が求められる事があります。利用する予定の便の予約確認票や印刷した控えなどを準備しておき、いつでも取り出せるようにしておきましょう。

ロサンゼルスの空港での入国審査の流れ

ロサンゼルスには空港が7つありますが、基本的に入国審査の流れは変わりません。

下記の入国審査の流れを確認し、戸惑うことの無いようにしておきましょう。

①入国審査を受ける

空港に到着すると、まず入国審査を受けることになります。アメリカの入国審査は非常に厳しいことで有名ですが、しっかりと質問に回答し、パスポートを提示すれば問題なく通過することができます。

アメリカの入国検査について

日本国籍の方がアメリカに入国する際には「Non-U.S. Citizen(Visiter)」と書かれた審査エリアの列に並び、入国審査を受けます。

また、一部の空港には「自動入国審査端末(APC Kiosk)」が設置されています。ESTAで渡航した方はこちらを利用すると入国審査の待ち時間が短縮されますので、ぜひ利用しましょう。

また、入国検査でされる質問は下記に記載していますので、英語が苦手な方やはじめてロサンゼルスに渡航する方は必ず確認しましょう。

②荷物を受け取る

入国審査のあとは「Baggage Claim(荷物受け取り場)」にて、飛行機に預けていた荷物を受け取ります。手荷物はベルトコンベアに乗って流れてくるため、搭乗便名が載っているテーブル前で待機し、自分の荷物を確認しピックアップしましょう。

③税関検査

近年、アメリカでは入国審査が簡略化されてきているため、税関申告書の記入はほぼ不要になりました。しかし、税関で申告しなければならない荷物を持ち込む場合は、申告書の記載と税金の納付を行う必要があります。家族で税関検査を行う場合は、一家族まとめて税関申告を受けることができます。

税関申告書はCBP(米国税関・国境警備局)の公式サイトからダウンロードすることも可能です。

対象物品を所持していない場合は税関申告書への記入などは省かれますが、職員から質問されたり、荷物のX線検査を促された場合は、指示に従いましょう。

下記は、アメリカ入国の際に税関申告しなければならない物品や持ち込みが規制されているものをまとめたリストです。

より詳しい情報が知りたい方は、参考元となるアメリカ大使館・総領事館の「米国への持ち込み品に関して」をご確認ください。

アメリカの税関申告の際に知っておきたい知識

1.スーツケースに鍵はかけない スーツケースに鍵がかけてあると壊されて強引に検査されます。
もし問題のある物品が無かったとしても補償されず、
アメリカ滞在中に盗難に遭う可能性が高くなります。
2.食品を持ち込んでいる場合は必ず申告する 日本から食品を持ち込んでいる場合は、
必ず「食品持ち込みあり」にチェックを入れて申告をしましょう。
没収のみならず罰金を科せられるケースもあります。
3.食品は小分けにしない 持ち込みが禁止されていないものでも、
パッケージに原材料名が記載されていないと没収対象になります。

スーツケースのロックは「TSロック」を推奨

上記のように、アメリカの税関ではスーツケースに鍵がされている場合、係員によって鍵が壊され、強引にチェックされてしまう可能性があります。

しかし、「TSロック」の場合は、アメリカ運輸省(TSA)が公認しているロックのため、鍵をかけたままでも問題ありません。

TSロックは赤いひし形のマークと「TSA」という表記が目印となっています。渡航前にスーツケースを購入する際には、TSロックが備わっているものを優先して選びましょう。

TSロックが開城された場合は、スーツケース内に「Notice of Baggage Inspectation(荷物検査通知)」が残されています。

ただし、TSロックを使っていたとしても、保安検査を目的とした鍵の破損は補償されないため、海外旅行保険に加入しておくことをお勧めします。

航空会社のカウンターにて破損証明書を発行してもらい、旅行保険会社に提出すれば保証してもらう事ができます。

荷物が破損した場合の英語での尋ね方
My Baggage is damaged, Could you check it? 荷物が破損しているのですが、確認してもらえますか? 破損の程度を確認してもらい、保険が適用されるかを確認してもらう。

④入国手続き完了

以上でロサンゼルスの入国手続きは完了です。税関ゲートを通り、出着地に向かいましょう。

入国審査で良くされる質問

荷物が破損した場合の英語での尋ね方
質問 回答例 解説
How long are you staying?
(どのくらい滞在しますか?)
3 days.
(3日間滞在します。)
滞在日数を回答。
What is the purpose of your stay?
(滞在目的は何ですか?)
Sightseeing trip.
(観光旅行です。)
あるいは、Vacation.
(休暇です。)
滞在目的を回答。
「Work」と回答すると就労と誤解される可能性があるため、NG。
「Business」と答えましょう。
Where are you going to be staying?
(滞在場所はどこですか?)
The Ritz-Carlton, Los Angeles.
(ザ リッツカールトン ロサンゼルスです。)
宿泊先のホテル名や滞在先住所を回答。
When will you return to Japan?
(いつ日本に帰国しますか?)
I will return home in 3 days.
(3日後に帰国します。)
正確な日時がわからない場合は帰国時の航空チケット等を提示しましょう。
Have you ever been to the United States?
(今まで米国に来たことはありますか?)
Yes.(はい、あります。)
あるいは、
No.(いいえ、ありません。)
パスポートによって渡航歴は記録されているため、正直に答えましょう。
What do you do?
(どんな仕事をされていますか?)
Company employee.
(会社員です。)
あるいは、
Student.
(学生です。)
自分の仕事を具体的に話すのが難しい方は、回答例を参考にしましょう。

I-94(出入国カード)について

I-94とは、アメリカに渡航した際に出入国記録として入国審査官に提出する書類です。

2013年までは緑色の紙のI-94を提出していましたが、現在は全て電子化されているため、空路・海路問わずI-94の提出義務はなくなりました。また、I-94廃止に伴い、入国スタンプも業務効率化のため廃止されました。

ただし、メキシコやカナダから陸路で入国する場合は「I-94」の提出が義務化されています。I-94についての詳しい情報は下記にてご確認ください。

入国審査に掛かるおおよその時間

入国する時期によって入国審査に時間が掛かることがあるため、最低でも2時間、出来るならば3時間以上の余裕をもってスケジュール管理することをお勧めします。

アメリカの入国管理を行っているU.S Custom and Border Protection CBPの公式サイトには、各空港の平均待ち時間を公開している「Airport Wait Times」という便利なページがあります。こちらも活用し、予定を計画してみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上、ロサンゼルス旅行の事前準備と入国審査、税関検査について解説しました。

渡航前にはESTAまたはビザの取得とパスポートの有効期限の確認が必須です。この2点はロサンゼルスへの渡航以前に日本から出国できないため、最も重要なポイントとなります。

また、到着後には入国検査や税関申告を行う必要があり、入国検査の流れや持ち込み禁止物品について理解しておく必要があります。

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