世界の航空旅行産業は、COVID-19パンデミックからの回復に伴い、2023年には2019年の水準の94%まで回復し、さらに大きな飛躍を遂げました。
国際航空運送協会(IATA)は、中国、インド、アメリカ合衆国などの主要市場での国内旅行が回復を牽引し、2024年には2019年以前の成長率が見込まれると述べています。
国際線の需要も成長していますが、国内線の需要と比較するとやや抑えめです。
2020年3月から始まったロックダウンと国境閉鎖により航空業界は大打撃を受け、その年の旅行量は2019年の34.2%にまで落ち込みました。回復は遅く、2021年は41.6%、2022年は68.5%に留まりました。しかし、2023年は2019年の水準の88.6%にまで回復。
内訳として、アジア太平洋地域からの便は72.7%、ヨーロッパからは93%、北米からは101.4%でした。
また2023年の第4四半期の旅行量に関しては、4年前の98.4%に達しました。
中国では旅行制限の解除を受けて、国内線の旅行量は2019年の104%に達し、前年から139%増加しました。また、インドとアメリカ合衆国の国内旅行も大きく成長しました。
一方、日本の大手航空会社である日本航空(JAL)は、2023年4月から12月の期間に、前年同期比で純利益が5.3倍に増加したと2月2日に発表しました。
同期間の純利益は8580億円(58.5億米ドル)に達し、パンデミック前の2019年の水準を上回りました。この9か月間で、JALは1.25兆円の収益を上げ、前年同期から24.2%増加し、同社が再上場して以来の最高値を記録しました。
純利益が増加した要因としては、円高と燃料価格の低下の恩恵を受け、効果的なコスト削減に貢献したことが、同社の初期予測を上回り全体的な利益の急増につながりました。
また、2023年5月までに国境管理や移動制限が徐々に解除されたことで、国際線と国内線の両方で乗客数の回復に大きく寄与しました。
しかし、JALは先月の東京羽田空港での事故による収益損失が約20億円に上ることを発表しました。
この事故では、JALが運用する大型のエアバスA350ジェット機が、はるかに小さい日本海上保安庁の飛行機と衝突し、海上保安庁の飛行機に搭乗していた6人の乗員のうち5人が死亡しました。滑走路の閉鎖やフライトの中断による損失に加えて、A350を運航から外したことによる損失も含まれています。
事故の影響にもかかわらず、この大手日本の航空会社は、年間の収益予測を維持し、グループの純利益が前年比2.3倍の800億円に増加し、売上高が22.4%増の1.68兆円になると予測しています。
この好調な傾向は、ANAホールディングスが旅行需要の改善を受けて、3月末までの年間の純利益予測を引き上げたことを発表したことと一致しています。
(引用:Daily News, Xinhua net)