共和党の指名争い激化 ニッキー・ヘイリー氏 予備選挙への残留を発表

2月20日火曜日、ニッキー・ヘイリー氏が、ドナルド・トランプ氏への挑戦を続けることを誓い、共和党の指名争いで予備選挙に留まると表明しました。

今年11月に行われる大統領選挙に向けて、共和党(野党)から出馬している国連大使およびサウスカロライナ州知事を務めたヘイリー氏は20日に地元であるサウスカロライナ州で集会を開催しました。

ヘイリー氏は、グリーンビルでの選挙運動中に、自分自身の故郷であるサウスカロライナ州の予備選挙での敗北が予想される中でも、15州で行われる予備選挙が行われる3月5日まで撤退しない意向であることを発表しました。
さらに、彼女は「最後の1人が投票するまで選挙運動を続ける」と付け加え、前向きな姿勢であることを強調しました。

ヘイリー氏はこれまでにアイオワ州とニューハンプシャー州での予備選挙に敗北しており、ネバダ州ではトランプ氏に不戦勝を許しています。

ヘイリー氏は、「撤退するのは簡単な道だ」と述べ、「私は今まで出馬したすべてのレースで負けた。しかし、自分自身よりも大きなもののために戦っている」と意気込みを表しました。

しかし、ヘイリー氏の地元であるサウスカロライナ州で行われる選挙は、彼女にとって有利に働いている訳ではありません。アメリカの放送局であるCBSニュースの最近の調査によると、共和党の予備選挙有権者の約65%がトランプ氏に投票すると答え、ヘイリー氏は30%にとどまっています。

ヘイリー氏は、自分自身に対する撤退の声やトランプ氏との低い支持率を認めつつも、トランプ氏が高い支持を得ているのは共和党員たちが彼を恐れているからだと主張しました。ヘイリー氏の支援を受けてキャリアを築いたサウスカロライナの共和党員、例えばティム・スコット上院議員やナンシー・メイス下院議員などがトランプ氏を支持しています。

ヘイリー氏は予備選挙の事前調査について、
「彼が私たちの党にとってどれほどの災害であったか、そしてこれからもそうであることを彼らは知っています。ただ、それを大声で言うことを恐れているのです。しかし、私は厳しい真実を大声で言うことを恐れていません。」と述べ、対抗心を表しました。
さらにトランプ氏への攻撃をエスカレートさせ、「トランプ氏の報復を恐れていないし、彼の副大統領になろうともしていない。私の政治的未来は全く心配していない。」と述べました。

ヘイリー氏のスピーチの前に、トランプ氏が報道陣に送ったメモには「ニッキー・ヘイリーにとって終わりが近づいている」と記載されており、ヘイリー氏を「現実に固執する泣き言を言う敗者」と表現しました。
今月初めに州で選挙運動を行った際、トランプ氏は、アフリカでサウスカロライナ州軍国家警備隊として配備されている彼女の夫の不在をあざけることでヘイリー氏を攻撃しました。
火曜日でのスピーチでは、ヘイリー氏は夫のことを話す際に感情的になりました。
「これからのことを考えるとき、マイケルが私の心の中心にいます」と彼女は言い、涙を流しました。「今日マイケルがここにいてくれたら、そして私たちの子どもたちと私が今夜彼に会えたらいいのに。しかし、それはできないのです。」

ヘイリー氏は選挙戦での残留を誓い、トランプ氏への攻撃を強化することで、自分自身の政治的立場をはっきりと示しました。彼女の言葉と行動は、共和党内での彼女の独立性と決意を強調し、今後の政治的な展開が注目されます。

CBS News

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