ニューヨーク渡航をご検討中の方はいませんか?
ニューヨーク(New York)はアメリカの大きな都市の1つであり、様々な観光スポットが存在します。そのため、アメリカ旅行をする各国の観光客が多く、とても人気のある都市です。
では、皆さんはニューヨークへ渡航する際はESTA(エスタ)が必要なのかどうかをご存じですか?
ESTAとは、米国政府が制定したビザ免除プログラム(VWP)を利用する際に必要となり、事前に渡航者の情報に基づき適格性の判断を行う電子渡航認証システムです。ESTAを取得することにより、VWPが適用され、アメリカ入国時のビザの取得が不要になります。そのため、アメリカ観光をする際に、利用する方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ビザ免除プログラム(VWP)やESTAの概要に加え、ニューヨーク渡航時のESTAの必要性を解説していきます。
ニューヨーク渡航にはESTAが必要!
アメリカでは、米国国土安全保障省(DHS)によりビザ免除プログラム(VWP)が施行されています。このプログラムの施行に伴い、ESTA(エスタ)が導入されました。そのため、アメリカへ渡航する際は、ESTAの申請および取得が必要となります。
また、ニューヨークへの渡航時も例外ではありません。
ニューヨークもアメリカに位置するため、渡航時には米国入国の要件と同様に、ESTAの申請及び取得が必要です。
そのため、ニューヨークへ渡航する際も、米国渡航時と同様にESTAの申請および取得を行いましょう。
なお、ニューヨーク渡航時の入国要件は以下の通りです。
※ESTAが利用できない場合は米国ビザ(査証)の申請及び取得
・有効なパスポート
・税関申告書
税関申告書は、入国審査時に全てのアメリカへの入国者が提出しなければならない書類です。
税関申告書について詳しく知りたい方は下記ページをご確認ください。
アメリカ税関申告書の書き方を記入例付きで解説
最新のニューヨーク渡航情報
昨今、新型コロナウイルス感染症が落ち着いてきた事に伴い、世界各国で水際対策の緩和が進められています。そのため、入国制限や入国時に必要な書類に変化が出てきています。
現在のニューヨークでは、入国時にどのような書類が必要なのか、変更点を踏まえながら解説していきます。また、現在の新型コロナウイルス感染所に対しての対策についても説明していきます。
まずは、ニューヨークへの渡航時に必要な書類について変更点をまとめたのでご確認ください。
ニューヨーク渡航に必要な書類 | |
---|---|
変更前 |
・英語表記のワクチン接種完了証明書 ・CDC(アメリカ疾病予防管理センター)指定の宣誓書 ・CDCに対する情報提供書 ・ESTA取得済みのパスポート ・税関申告書 |
変更後 | ・ESTA取得済みのパスポート ・税関申告書 |
現在ニューヨークでは、新型コロナウイルスの感染拡大が縮小したことに伴い、以前まで義務付けられていた入国時の英語表記のワクチン接種完了証明書、CDC指定の宣誓書・情報提供書の提示が撤廃されました。そのため、現在ではESTAの申請・取得のみでニューヨークへ渡航が可能です。
2021年8月からニューヨーク市内の屋内施設の利用者に対して「Key to NYC PASS」(ワクチンパスポート)を導入していましたが、感染状況が改善したことにより現在は廃止しています。
マスク着用に関しても、現在は緩和されていて、屋外に加え公共交通機関を利用する際もマスク着用は不要となりました。しかし、混雑した場所では任意での着用を推奨しているため注意しましょう。
ニューヨーク渡航の際に持っていくべき物
ニューヨーク渡航を行う際は、ビザ(査証)またはESTA(エスタ)を取得する必要があります。また、アメリカでは、全ての渡航者に対して税関申告書の提出が必須となっています。
では、その他にもニューヨークをはじめ、アメリカへ入国する際に必要な物はあるのでしょうか。
ESTAを利用して入国する場合、入国審査の際に審査官に対して、長期滞在の意思がないこと及び滞在期間の超過を行わないことを示さなければなりません。また、就労行為や永住権の獲得についても否定の意思を示す必要があります。
入国審査の際に提示する書類としては主に、ESTAやビザの申請に使用したパスポートと税関申告書に加え、帰りの航空券や予約バウチャー(予約確認書)、旅程表など滞在中の日程が確認できる書類があります。
ESTAを取得してアメリカへ入国する場合は、滞在目的などを示す必要があるため、上記の書類などはしっかりと準備しておくことを推奨します。
ニューヨークをはじめとするアメリカ渡航時に持っていくべきものは以下の通りです。
- ESTAまたはビザを取得済みのパスポート
- 税関申告書(機内で配布される)
- 帰りの航空券
- 予約バウチャー(予約確認書)
- 旅程表など滞在中の予定を確認できる書類
- ESTAのコピー(必須ではない)
ESTAのコピーは必ずしも必要なわけではありません。しかし、CBP(税関・国境警備局)では、ESTAのコピーを持つことを強く推奨しています。
万が一に備えて、ESTAのコピーを取っておきましょう。
詳しいコピーの取得方法は下記ページをご確認ください。
ESTAのコピーを取得するには
また、ニューヨーク渡航をする際は、アメリカの入国要件を事前に確認することでスムーズに行うことができます。
渡航に必要な物及び入国審査の方法などは下記ページをご覧ください。
渡航に必要な物について
アメリカ旅行に必要な持ち物リスト
入国審査の方法について
ESTA(エスタ)を利用した米国の入国審査について解説
ビザ免除プログラム(VWP)について
ビザ免除プログラム(VWP)とは、米国政府によって定められた国と地域の市民に対して、渡航時のビザ(査証)の取得を免除する制度です。しかし、ビザ免除プログラムにはいくつかの利用条件が存在します。
ビザ免除プログラム(VWP)の利用条件は以下の通りです。
- ESTA(エスタ)を取得していること
- アメリカでの滞在期間が90日以内であること
- ビザ免除プログラム参加国(VWP対象国)の国民または市民であり、有効なパスポートを保持していること
- 渡航目的が、観光または短期商用及び乗り継ぎであること
- 海路及び空路での入国時の場合、目的地まで又は往復の乗船券及び航空券を所持していること
※eチケットを利用する場合は、旅行日程の記載がある書面の提示が必要
ビザ免除プログラムは、利用可能な渡航目的や滞在期間が決まっているため、上記に該当しない場合は、渡航目的に合った米国ビザ(査証)の取得が必要となるため注意しましょう。
また、ビザ免除プログラムの利用にはESTA(エスタ)の申請及び取得が必要です。
ESTAについて下で解説していきますので、ぜひご覧ください。
ESTA(エスタ)とは
ESTA(エスタ)とは、ビザ免除プログラム(VWP)の施行に伴い、米国政府より導入された電子渡航認証システムの名称になります。電子渡航認証システムとは、渡航をしようとしている方を対象にして、事前にオンライン上で申請者の情報を確認を行い、渡航時の適格性を判断して認証をするシステムです。なお、アメリカでは、米国税関・国境警備局(CBP)によって電子渡航認証システムが管理されています。
ESTAは、アメリカでの国際的なテロの対策を目的としており、少しでも適格性に問題がある場合は、認証が拒否されます。
もし、認証が拒否された場合は、米国ビザ(査証)を取得しなければ、アメリカへの渡航ができないため注意しましょう。
申請条件と有効期限
上では、ビザ免除プログラム(VWP)を利用してアメリカへ渡航する際は、ESTA(エスタ)の取得が必要と解説しました。
では、ESTAの取得にはどのような条件があるのか、ESTAの有効期限についても加え、下で解説していきます。
VWPの利用及びESTAを取得する際は、渡航目的が観光および短期商用(米国側からの報酬を伴わないビジネス)である必要があります。また、滞在期間は90日以内とされており、それ以上の滞在をする場合は、渡航目的に応じた米国ビザ(査証)の取得が必要になります。
ESTAの有効期限は2年間であり、有効期限内は複数回の渡航が可能です。ただし、パスポートの有効期限が2年以内だった場合はパスポートの失効に伴い、ESTAも失効してしまうので注意が必要です。
下の表でESTAの概要をまとめたので、ぜひご確認ください。
申請条件 |
・ICチップ搭載のパスポートを所持している ・渡航目的が観光および短期ビジネスである ・滞在期間が90日以内である ・VWP対象国の国籍を所持している ・過去に重大な犯罪歴がなく、不法滞在をしたことがない ・米国の定める伝染病および病気に罹患していない |
有効期限 | 2年間 ※ただし、パスポートの失効と同時に失効するので注意が必要 |
滞在可能期間 | 最大90日以内 |
VWP対象国 |
・日本 ・ルクセンブルク ・アンドラ ・モナコ ・オーストラリア ・オランダ ・オーストリア ・ニュージーランド ・ベルギー ・ノルウェー ・ブルネイ ・ポルトガル ・チェコ ・マルタ ・デンマーク ・サンマリノ ・エストニア ・シンガポール ・フィンランド ・スロバキア ・フランス ・スロベニア ・ドイツ ・韓国 ・ギリシャ ・スペイン ・ハンガリー ・スウェーデン ・アイスランド ・スイス ・アイルランド ・イギリス ・イタリア ・台湾 ・ラトビア ・チリ ・リヒテンシュタイン ・ポーランド ・リトアニア ・クロアチア ・イスラエル |
申請料金 | 21ドル |
※2011年3月1日以降にイラク、イラン、北朝鮮、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメン、キューバへ渡航または滞在をした方はVWPの利用ができないため、ESTAの申請ができませんので注意してください。
ESTAについてより詳しく知りたい方は下記ページをご参照ください。
申請方法について
ESTA(エスタ)の申請方法は、ご自身で直接申請を行う方法とESTA申請代行サービスに依頼して取得する方法の2種類の方法があります。
ご自身でESTA申請を行う際は、下記のページにて申請方法について詳しく解説しているので、ご確認ください。
なお、ご自身でESTA申請を行う場合は、申請に関するお問い合わせを税関・国境警備局(CBP)に行う必要があります。その際、メールでの問い合わせになりますが、文章を英語で記載する必要があり、英語が苦手な方には難しく感じるかもしれません。また、ESTA公式サイトは表示言語を日本語に変更することが可能ですが、違和感のある文章になっている部分があり、入力事項などがわかりにくい可能性があります。
なお、入力ミスや間違った情報を申告してしまったことで、ESTAが認証拒否になり、再申請やビザ申請が必要になる可能性があるため、入力内容をしっかり確認しながら申請を行いましょう
ESTA申請は代行サービスがおすすめ
ESTAの申請は、ESTA公式申請サイトにてご自身で行う方法と代行サービスに依頼する方法との2つの方法があります。ESTA公式申請サイトにてご自身で申請をする場合、サイトは日本語訳に対応していますが、入力はアルファベットや英語で行う必要があります。また、問い合わせや申請確認メールなどは英語表記になるため、内容を把握するのが難しい方もいると思います。そういった方は、代行サービスの利用をおすすめします。
代行サービスでは、面倒な問い合わせや入力情報の訂正に素早く対応できます。また、完全日本語対応のため、申請時の不明点などをお気軽に問い合わせる事もできます。
ご自身での申請が不安な方、また英語が苦手なため日本語対応のほうが良い方は、ぜひ代行サービスをご利用ください。
代行サービスについて詳しく知りたい方は下記ページをご覧ください。
ESTA申請代行サービスについてや代理申請の注意点・留意点を一挙紹介!
ニューヨーク渡航時の留意点
ニューヨークへ渡航する際には、知っておくべき留意点がいくつかあります。
ここでは、ニューヨーク渡航時の留意点をご紹介していきますので、ご確認ください。
18歳未満(未成年)の渡航
ニューヨークを含むアメリカ全土では、18歳未満の子供が渡航する際に両親が同伴しない場合、両親または同伴しない親からの渡航同意書が必要になることがあります。必ずしも必要になるわけではありませんが、もし渡航同意書の提示を求められた際に提示ができなかった場合は、入国拒否になる可能性があります。
そのため、18歳未満の子供が両親または片親が同伴せずにニューヨークへ渡航する場合は、英文かつ自筆の署名がある渡航同意書を用意しましょう。
渡航同意書には特に決まったフォーマットがないため、“I acknowledge that my wife/husband/etc. is traveling out of the country with my son/daughter/group. He/She/They has/have my permission to do so.”「私は私の妻/夫/その他が私の息子/娘/団体と国外に旅行するにあたり、引率する彼/彼女/彼らは私の許可を得ている事を承認します。」などの同意文とともに両親の署名が記入された英文書を用意し、公的機関にて公証を受けてください。
以下はJALにて公開されている渡航同意書のテンプレートです。利用したい方は確認してみてください。
渡航同意書のテンプレート(出典:JAL)
ニューヨークでの入国審査
ニューヨークへ渡航した際は、アメリカの入国審査を受けます。
基本的に英語でのやり取りになるため、誤った理解をしてしまい、回答する内容がまったく違うものにならないように気を付ける必要があります。
一般的に入国審査では、滞在目的や期間、滞在場所などが質問されます。そのため、どのような英文で質問されるのかを事前に確認しておくことがおすすめです。
入国審査の際に、間違った情報を申告してしまうと虚偽申告にあたり、入国拒否になってしまうので、焦らずに正しい回答を行うようにしましょう。
入国審査に関する詳細は下記ページにて紹介しているので、ご参照ください。
アメリカ旅行の入国審査の流れは?よく聞かれる質問は?わかりやすく解説
ニューヨークではチップが必要
アメリカでは、チップを支払う文化があります。そのため、ニューヨークでも飲食店やホテル、タクシーなどでサービスを受けた際は、チップをしっかりと支払うようにしましょう。
チップは、サービスに対する感謝を伝えるための物ではなく、スタッフの所得に直結するものです。もし、チップを支払わなかった場合は、トラブルの原因になってしまう可能性があります。
また、チップには相場が決まっているので、渡航前に相場の確認を行い、不足の無いように準備しましょう。
なお、チップについて詳しく知りたい方は、下記のページにてチップの相場などを解説しているのでご覧ください。
アメリカ旅行でチップはどうする?チップのマナーと相場を解説
地下鉄の利用に関して
ニューヨークでは、2024年1月1日以降の地下鉄内の犯罪発生件数が2023年に比べ、13.2%増加しています。また、現地の報道によると2024年に入ってからの発砲事件による被害者が8人と大幅に増加しています。これに合わせ、地下鉄への銃の持ち込みによる逮捕数も17件になっており、前年の2023年に比べて約2倍に増えている状況です。
これに対し、ホークルNY州知事は、地下鉄犯罪への懸念から治安強化のために地下鉄に配備する警察官の増員と勤務時間の延長および手荷物検査の強化を行っています。しかし、3月14日にブルックリン区内を走行中の地下鉄車内にて、口論になった男性が拳銃を発砲し、打たれた男性が重体となる事件が発生しました。
このように、現在ニューヨーク近辺の地下鉄では非常に危険な事件が発生しているため、ニューヨークに訪れた際は、地下鉄の利用に関して十分に注意し、事件に巻き込まれないように身の安全を確保しましょう。
以下は在ニューヨーク日本国総領事館が発表している地下鉄利用時の留意事項及び安全対策に関する情報です。
地下鉄を利用する際は、しっかりと内容を確認したうえで利用するようにしてください。
地下鉄利用時の留意事項(出典:在ニューヨーク日本国総領事館)
【注意喚起】地下鉄における安全対策(出典:在ニューヨーク日本国総領事館)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アメリカへ渡航する際には事前にESTAの申請及び取得をしなければなりません。そのため、アメリカの都市や各州へ渡航する際にもESTAが必要となることを覚えておきましょう。
ニューヨークには様々な観光名所が多いため、観光客に人気の都市になります。
ニューヨークに限らず、アメリカへ観光に行く際はESTAの取得をして渡航することをおすすめします。
また、ESTA公式アプリのリリースによって、よりESTAの申請がしやすくなったのでぜひESTAを利用してアメリカ渡航をしてみてはいかがでしょうか。
ニューヨーク観光の際は、ぜひ本記事を参考にしていただけたら幸いです。