渡米する際に取得が必要になるESTAについて、ESTAを使っての米国滞在は最大何日になるのでしょうか?
長く滞在する方法や、ESTAを再申請する方法についてわかりやすく解説していきます。
ESTAについて
ESTAとは短期商用や観光目的でアメリカ渡航をしたい人が申請する、ビザ免除プログラムのことです。
事前に申請をしておくことで、90日以内の観光やビジネスであればビザを取得しなくても渡米することが可能になります。
さらに、ビザ取得よりも申請から許可が下りるまで早いので短期であればこちらのほうが素早く取得が出来便利です。
詳しい申請方法は下記をご覧ください
ESTA申請時の必要書類や必要な情報とは?申請手順とともに解説!
ESTAで滞在できる期間は3ヶ月以内
ESTAを利用して滞在できるのは前述にもある通り最大で90日間、約3か月間です。
それを過ぎた滞在をしてしまうとオーバーステイとなり、今後の海外旅行などで不利になる可能性があるので注意が必要です。
必ず期間内に帰国するようにしましょう。
また、期間に関しては最大で90日なのでそれ以下になる場合もあります。
入国時に渡される「I-94」という紙に実際滞在できる期間について記載されているので、この期日以内には出国しないといけません。
こちらの期限の確認は怠らないようにしましょう。
理由によっては延長することもできる
ESTAで米国に入国していた場合でも、90日以上滞在できるパターンもあります。
どれも稀ではありますが、ご紹介していきます。
新型コロナウィルスにかかった場合
もし、米国に滞在中に新型コロナウィルスに罹患してしまった場合、それに伴う、渡航制限や、フライトの欠航、米国からの出国が難しいと判断され、「Satisfactory Departure」が認められた場合最大で30日間の延長が可能となります。
もし、「Satisfactory Departure」を希望する場合は、パスポート番号を用意して以下に連絡する必要があります。
米税関・国境警備局(CBP): 入国空港または Deferred Inspection Site のオフィス
[ 入国空港 ]
https://www.cbp.gov/contact/ports
[ Deferred Inspection Site ]
https://www.cbp.gov/contact/ports/deferred-inspectionsites
米市民権・移民局(USCIS): コンタクトセンター
[ コンタクトセンター ]
https://www.uscis.gov/contactcenter
※上記申請は滞在許可期間が満了する前に行う必要があります。
フライトがキャンセルになった場合
もし、天候の影響やその他やむを得ない状況で搭乗予定の飛行機がキャンセルになった時なども延長が認められる場合があります。
その際も上記に申請をすることで認められる可能性があります。
ただし、あくまで申請許可が降りるかどうかはCBP側の裁量になってしまうので、申請したからと言って必ずしも許可が下りるわけではありません。
もし、申請が認められず滞在期間を超えてしまった場合オーバーステイ(不法滞在)となってしまい、今後ESTAの申請が出来なくなってしまったり、海外旅行する際のビザ取得などに不利になる可能性があるので、旅行計画を立てるときは余裕を持った計画を立てるようにしましょう。
90日以上の滞在にはビザが必要
上記のように、ESTAでは基本的には90日間しか滞在することは出来ません。
もし、90日以上の滞在を考えている場合はビザ(査証)を取得する必要があります。
また、90日以内であっても目的が就労や留学といった場合はそれ専用のビザを取得する必要があるので注意が必要です。
ESTAの有効期限は最長2年間
ESTAの有効期限については最長で取得から2年間と言われています。
この期間中であれば、基本的に何度米国を訪れても問題ありません。
パスポートの期限にも注意
ESTAの有効期限は2年間ですが、これはパスポートの有効期限が残っている場合になります。
パスポートの有効期限が切れると同時にESTAの有効期限も切れてしまうので、その点は注意しましょう!
もし、パスポートの有効期限が1年以内に切れてしまうなどがわかっている場合まずはパスポートの更新手続きを行ってからESTAの取得申請を行うことをおすすめします。
有効期限内の再旅行にはESTA再申請が必要?
もし、ESTAの有効期限が残っている場合に再度米国への旅行を考えている場合、ESTAの再申請は必要になるのでしょうか?
再申請の方法や必要性について記載していきます。
期限内なら再申請の必要はなし
結論から言いますとESTAの有効期限中であるなら、米国への渡航は問題なく行えますので特にESTAを再申請する必要は基本的にはありません。
ただし、あまり何度も入国を繰り返していたり、アメリカへの移住の可能性がありなど判断されてしまった場合は、入国審査官の判断で入国拒否をされてしまう可能性があります。
あくまで目安ですが、3回以上の入国があると目をつけられてしまうかもしれないとのです。
米国出国時に切れてしまった場合
もし、米国に入国時はまだESTAの有効期限内で、滞在中に有効期限が切れてしまった場合、滞在中に再申請をする必要があるのでしょうか?
答えはNOです。
あくまで、ESTAが必要になるのは入国のタイミングになりますので、出国の際にESTAが切れてしまっていても特に問題はないので安心してください。
ただ、他国への乗り継ぎの場合、ESTAの有効期限がまだあったとしても、パスポートの期限によっては他国の入国基準によって飛行機の搭乗や入国を拒否されてしまう可能性もありますので、パスポートの有効期限には注意が必要です。
ESTAの有効期限の確認方法とは
では、ESTAの有効期限の確認方法はどのようにすればいいのでしょうか?
確認方法を記載していきます。
公式サイトから確認可能
ESTAの確認方法ですが、公式サイトから確認することが出来ます。
確認んの手順は下記の通りになります。
①公式サイトにログインをしてメニューにある「ESTAのステータス確認」をクリックし、「個人による申請のステータス確認」か「グループによる申請のステータス確認」を必要な方をクリック。
※下記では個人を選択しながら説明を進めていきます。
②セキュリティに関する通告で確認して続行をクリック
③入力フォームに必要なことを記載していく。
・パスポート番号
・生年月日
・申請番号もしくは国籍やパスポート発行日と有効期限
④有効期限の欄を確認して確認完了
ESTAが切れてもいける国とは
もし、ESTAの申請が切れてしまっていたとしてもアメリカ領土で渡航することが出来る場所があるのはご存じでしょうか?
一部のみですが、ESTAもビザもなしで行くことが出来る場所があるんです。
グアムやサイパンはESTA無しでも渡航可能
ハワイやアメリカ本土へと渡航を考えている場合、ESTAの申請は誰もが必要ですが、グアムやサイパン(北マリアナ諸島)ではESTAを利用しなくても渡航することが可能です。
これは日本が「グアム-北マリアナ諸島ビザ免除プログラム(Guam-CNMI VWP)」の参加国だからです。
この参加国の国民のみ、上記プログラムが適用されます。
滞在期間は45日
ただし、このプログラムを利用した場合の滞在期間は45日以内です。
ESTAなら90日間の滞在が認められるので、長い滞在を検討している場合はESTAを取得したほうがいいかもしれません。
ESTAがあったほうが入国がスムーズ
グアムや北マリアナ諸島へはESTAがなくても渡航はできますが、ESTA無しで入国した場合、空港での入国の際に混みあってしまう可能性があります。
ESTAを取得している場合はESTA専用レーンを利用して入国審査が行われるのでスムーズに入国対応してもらえます。
特に、長期休暇や年末年始などは繁忙期となり、空港は長蛇の列になる可能性が高いので、スムーズに入国して旅行を楽しむためにも事前にESTAの申請をしておくことをおすすめします。
ESTAの再申請が必要なケースとは
ここからは既にESTAを取得しているのに再度取得が必要なケースについて記載していきます。
有効期限が切れた場合
当然ですが、ESTAの有効期限が切れてしまっている場合は再度申請を行ってESTAを取得する必要があります。
期限切れのまま入国することは出来ないので、仮に出国出来たとしても入国審査で引っかかってしまい、強制送還となる可能性もあります。
必ず出発の3日前までには有効期限を確認しておき、切れそうなのであれば再申請をしておきましょう。
申請情報が間違っていた場合
もし、申請した時にパスポートの情報や登録した時の生年月日、国籍などを間違えて入力して申請を行ってしまった場合、残念ながら情報を修正したい場合は再度の申請が必要になります。
よくある間違いのパターンとして性と名を記入する順番を間違えてしまい、出発時にトラブルが発生してしまったということがあるので入力する際は気を付けましょう。
認証が許可されなかった場合
申請を行った結果、渡航の許可が下りなかった場合は再度の申請が必要になります。
認証が許可されないパターンとしてはパスポートと実際の記入情報が間違っている場合や、その他質問事項にて、該当していないのに間違って「はい」と回答してしまった場合などがあります。
もし、間違ってしまった場合は再度申請を行えば許可が下りる可能性があります。
ただし、もし該当するのに申請を通すために「いいえ」と虚偽の回答した場合、ESTAの申請が下りたとしても実際に米国の入国審査の際に虚偽が判明し、入国が拒否される可能性があります。
入国審査の際に拒否をされてしまうと、5年間の米国への入国が禁止されてしまうこともあるので申請する際は正しく申請を行いましょう。
もし、その他質問事項に「はい」という項目がある場合はビザの取得に切り替えることをお勧めします。
滞在先やメールアドレスを間違った場合
もし、登録したメールアドレスや滞在先のホテルや部屋番号を間違ってしまった場合
これらの情報については特に重要な項目に該当していないため、修正をするための再申請などは必要ありません。
ただ、緊急時の連絡先や滞在先は何かトラブルに巻き込まれた際に必要になってくるのでできるだけ間違えないようにしましょう。
ESTA再申請時の補足事項
上記の再申請をしたほうがいいケースの時に、実際に再度申請をしようとしたときに覚えておいたほうがいいことを記載していきます。
再申請に期限や制限はない
再申請を行う回数に期限や制限といったものはありません。
例えば、今日ESTAの申請をおこなったとして、明日また申請を行ってもいいのです。
ただ、新たに申請を行った場合、渡航者番号などが変更になるため自分の最新の渡航者番号についてはしっかり把握しておくようにしましょう。
再申請しても有効期限の告知メールは届く
ESTAの有効期限が切れそうになったので再申請をした場合ですが、再度申請しているにも関わらず、有効期限がそろそろ切れそうですよという通知メールが送信されることがあります。
内容としては以下のようなものです
英文
The travel authorization submitted on December18, 2020 via ESTA will expire within the next 30 days. It is not possible to extend or renew a current ESTA travel authorization. You will need to apply for a new ESTA travel authorization.
日本語訳
2020 年12月 18 日に提出された渡航認証 ESTA 経由の有効期限は今後 30 日以内に切れます。現在の ESTA 渡航認証を延長または更新することはできません。新しいESTA渡航認証を申請する必要があります。
これは、過去に申請したESTAの有効期限を通知するメールになりますので、新しく申請したものの有効期限を知らせるものではないので特に気にする必要はありません。
再申請すると過去の情報は削除される
ESTAの有効期限が残っているうちに再申請を行った場合、過去の申請情報に関しては失効となり失われます。
過去の情報については全て取り消されて復元を行うことが出来ませんので注意が必要です。
渡航者番号なども変更になるので、過去の番号と間違えないように気を付けましょう。
再申請1回ごとに料金がかかる
再申請を行う際はその都度都度申請料金がかかります。
情報を間違えて申請してしまった際も修正することはできなく、新しく申請をする必要がありその際も申請料金がかかるので申請をする際は注意しましょう。
決済を行う前であれば情報の修正を行うことが出来ますので、決済する前に申請情報が正しいかどうか入念なチェックを行い、情報の間違えがないように注意しましょう。
90日以上の滞在にはビザを取得しよう
90日以上の滞在を考えている方はESTAでの渡航はできないので、ビザの取得に切り替える必要があります。
自身の渡航目的に合ったビザを取得して渡航するようにしましょう。
ビザの取得は大使館や領事館
ビザの取得をしたい方は最寄りの大使館や領事館にて行うことが出来ます。
必要書類を提出して面接などを行って審査が行われます。
ビザ申請前にオンラインで申請書(DS-160)などを送信することも出来ます。
目的に合ったビザを取得しよう
ビザはその目的によって様々な種類に分かれます。
アメリカでは非移民ビザと移民ビザの多く2種類わかれ、さらにそこから細かく細分化されていきます。
基本的には観光目的やビジネスを目的としての渡航を考える場合はBビザといわれるものを取得することで渡航が可能になります。
ご自身の渡航目的に合ったビザを取得するようにしましょう。
もし、自分がどのビザを取得すればわからない場合や、実際の申請方法に関する問い合わせは領事館のカスタマーサービスにて電話またはEメールにて問合せすることが出来ますので聞いてみるといいでしょう。
ビザを利用しての滞在は基本半年以内
ESTAを利用した場合の滞在期間は90日ですが、非移民ビザを利用した時の滞在期間は基本的には180日間(半年以内)となります。
ただし、これは渡航目的などによって期間は変わることがあり
入国管理局の判断によって半年より短くなることもあれば、逆にビジネス上で滞在することが必要だと認められるとその期間が1年間になることもあります。
入国時に入国審査官より何か月滞在可能かなどの期日が伝えられ、配布される資料の中にも滞在期間の記載があるのでしっかり確認するようにしましょう。
延長申請も可能
ビザの場合は、滞在期間中に延長の申請を行うことも出来ます。
もっと長い滞在が必要となった場合は期限が来る前に申請手続きを行うようにしましょう。
もし、滞在の延長が認められた場合は6か月ほどの期間延長が可能になります。
ただし、延長の申請をする際はその理由が正当なものである必要があり、申請内容によっては延長の許可が下りない可能性もあるので、必ずしも延長が認められるものではないということを理解しておきましょう。特に、延長が短期商用のB-1ビザだった場合、本来の短期から長期になってしまっていることでその点を指摘されて許可が下りないというパターンもあるようなので注意が必要です。
まとめ
本ページでは、ESTAを利用して滞在できる期間とESTAの再申請について、またそれ以上の滞在をしたいときにはビザの取得が必要であることを記載してきました。
ご自身の渡航目的などで取得するべきものが変わってくるのでその点しっかり理解したうえで米国への渡航を行うよう注意してください。