ユナイテッド航空(UAL/UA)は、グアムから東京の羽田空港(HND)への新しい航空路線の開設をアメリカ合衆国運輸省(DOT)に申請しました。
この申請は、ハワイアン航空(HAL/HA)が羽田空港の深夜早朝の発着枠を返上した直後のことで、ユナイテッド航空は5月1日から毎日1往復の運航を計画しています。
夏ダイヤでは、グアム発の便が午後7時に出発し、羽田には午後10時に到着。羽田発の便は午後11時55分に出発し、翌日の午前4時45分にグアムに到着します。
5月1日~10月26日までの夏ダイヤ | |
グアム発羽田行き UA848便 | 午後7時出発 午後10時着 |
羽田発グアム行き UA849便 | 午後11時55分出発 翌午前4時45分着 |
冬ダイヤでは、わずかな時間変更がありますが、基本的なスケジュールは変わりません。
10月27日~4月30日までの冬ダイヤ | |
グアム発羽田行き UA848便 | 午後7時10分出発 午後10時着 |
羽田発グアム行き UA849便 | 午後11時55分出発 翌午前4時40分着 |
一方、ハワイアン航空は、これまで保有していた羽田空港の深夜早朝の発着枠を利用して、コナ-羽田線を週3往復、ホノルル-羽田線の深夜便を週4往復運航していましたが、市場の需要が予想よりも遅れているため、これらの発着枠をDOTに返上し、翌日から2路線の運航を休止しました。
羽田空港の発着枠に関しては、デルタ航空(DAL/DL)が保有していた昼間の発着枠についても、ユナイテッド航空とアメリカン航空(AAL/AA)が新たな路線の開設を申請しています。
特にアメリカン航空は、ニューヨーク(JFK)-羽田線の開設を計画しており、DOTから暫定的な発着枠の割り当てを受けています。この路線は数ヶ月以内に開始される予定で、週7往復の運航を計画しています。
アメリカン航空のニューヨーク-羽田線開設により、同社はこの路線を運航する唯一のアメリカ系航空会社となります。現在は日本航空(JAL/JL)と全日本空輸(ANA/NH)が1日2往復ずつ運航しており、アメリカン航空は日本航空と共同事業を展開しています。ハワイアン航空の日本路線は、4月以降、ホノルル発着のみとなり、羽田線が週12往復、関西線が週7往復、成田線が週6往復、福岡線が週3往復の運航となります。
この動きは、羽田空港の発着枠が、特に深夜早朝時間帯において、航空会社間で大きな競争の対象となっていることを示しています。また、国際航空路線の需要がパンデミック前の水準に戻るにはまだ時間がかかること、そして航空会社がこれらの変化する市場条件に対応するためには柔軟性が必要であることを示しています。航空業界は引き続き、旅行者の需要の変化に応じて、路線やスケジュールの調整を行っていく必要があるでしょう。