前科や犯罪歴があると海外旅行に行けない?ビザを取得する方法とは

前科、前歴、逮捕歴、または犯罪歴がある場合、海外旅行や海外出張をすることはできるのでしょうか?

本記事では、そもそも海外に行くことができるのか、海外に行くためにはどのような手続きが必要なのかについて解説していきます。

前科・前歴・逮捕歴・犯罪歴とは?

そもそも、前科や前歴、逮捕歴や犯罪歴とは、どのような意味の言葉なのでしょうか?
まずは、それぞれの用語の定義を確認しましょう。

前科とは

前科とは、刑事事件の被告人が検察官に起訴され、実際に有罪判決が下された履歴のことを言います。
日本の刑罰には、「死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料」の6種類がありますが、懲役、禁錮などの実刑判決を受けた場合はもちろん、罰金や科料の場合であっても前科が付きます。

また、執行猶予付きの判決だったとしても前科がつきます。

「執行猶予」とは、刑の執行を一定期間猶予してもらえる制度のことです。
懲役刑または禁錮刑が言い渡された場合、通常は刑務所に入らなければなりませんが、執行猶予期間中は刑の執行を免れます。

しかし、これは刑務所に入らなくても良いというだけであって、有罪判決を受けた事実が消えるわけではありません。
そのため、執行猶予期間付きの判決だったとしても、前科はつくことになります。

前科がつくかどうかのポイントは「有罪が確定したこと」です。
つまり、起訴されたとしても、無罪の判決だった場合は前科はつきません。

同様に、逮捕されたら必ず前科がつくというわけではなく、不起訴で事件が終了となった場合には前科はつきません。
反対に、在宅起訴されたため、逮捕はされなかったが、有罪判決を受けたという場合は、前科がつきます。

前科がつくかどうかの判断は下記表を参考にしてください。
逮捕や起訴されたが無罪判決を受けた場合、前科は付きませんので、海外渡航に関して特に心配する必要はありません。

起訴の有無 判決 前科の有無
起訴あり 有罪
(罰金や執行猶予も含む)
前科あり
起訴あり 無罪 前科なし
起訴無し なし 前科なし

なお、道路交通法違反は例外的な扱いを受けます。

比較的軽微な交通違反(いわゆる青切符を切られる交通違反)であった場合は、反則金を納付することで前科がつくのを防ぐことができます。

また、軽微な交通違反を繰り返したことで、運転免許の取り消し・停止処分を受けたとしても、この処分はあくまで行政処分であるため、前科にはなりません。

ただし、反則金を期間内に納付せず、刑罰を科されてしまった場合には前科となります。

なお、飲酒運転や無免許運転などはそもそも「軽微な交通違反」ではないため、前科がつくことになります。

前歴とは

前歴は、警察の捜査対象となってしまった時点でつくものです。
言い換えれば、「警察に捜査をされた」という事実のことです。

事件が発生した場合、まず警察官が事件の捜査を行い、その後に検察官が起訴するかどうかを判断しますが、この時点で前歴はついてしまいます。

その後、検察官によって不起訴処分になった場合は前科がつくことはなく、前歴のみがつくこととなります。

つまり、起訴されるされないは問わず、警察官の捜査対象となったらその時点で前歴がつくということです。

前歴が付いたとしても裁判で有罪になったわけではないため、法律上の不利益を被ることはない、というのが原則です。
しかし、パスポートの発行やビザの申請などの際に不利になる可能性はあります。

逮捕歴とは

その名の通り、逮捕された経歴のことを「逮捕歴」と言います。

上述の通り、警察に容疑者として逮捕されただけであれば、前科はつきません。
しかし、「逮捕されたことがある」という情報は捜査機関に捜査資料として残ってしまいます。

この点、すぐに釈放された、不起訴処分になった、裁判で無罪になった、誤認逮捕だったなどの事情は関係なく、すべて逮捕歴として残ります。

犯罪歴とは

前科・前歴とよく似ている言葉に、「犯罪歴」があります。
この言葉は正式な法律用語ではないのですが、過去に犯罪を犯した経歴を指す言葉として使われています。

犯罪歴には有罪判決を受けて前科がついた経歴だけでなく、警察の捜査対象となり前歴がついたり、容疑者として逮捕された経歴も含まれます。

つまり、前科や前歴、逮捕歴をすべて含めた言葉が「犯罪歴」です。

前科前歴があると海外旅行は出来ない?

では、上記で説明した前科や前歴、逮捕歴や犯罪歴がついてしまった場合、海外旅行や海外出張などはできなくなってしまうのでしょうか?

パスポートが取得できないことがある

海外旅行の際には、必ずパスポートが必要です。
パスポートが無ければ、海外旅行どころか、日本から出国することすらできません。
そこで、まずは前科や前歴があってもパスポートは発給されるのかという点から確認しましょう。

旅券法第13条第1項では、パスポート発給が制限される7つのケースが定められています。

ただし、この条文は「(パスポートの)発給または渡航先の追加をしないことができる」という、いわゆる「できる規定」ですので、必ずしもパスポートが取得できないとは限りません。

以下、重要な条文を抜粋して紹介します。

1号:渡航先の法規により入国が認められない者

これは、渡航予定国での犯罪歴があるケースなどが該当します。

前章では、日本で罪を犯したケースを念頭に、前科や前歴の解説をしましたが、外国で罪を犯した場合も取り扱いは基本的に同じです。

例えば、外国で犯罪を犯して有罪判決を受けた方や、強制送還処分を受けたことがある方は、この条文に該当するため、パスポートが発給されない可能性が高いです。

3号:禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者

これは、禁錮以上の重い刑に処せられていて、仮釈放中の方(刑務所から正式に出所したわけではない方)や、執行猶予期間中の方が該当します。

これらの方は、刑の執行が終わるまで、または執行猶予期間を満了するまで、パスポートの取得が制限される可能性があります。

その他、不正な手段でパスポートを取得(4号)、パスポートや身分証を偽造(5号)、渡航先での生活困窮による帰国支援を受けた(6号)、テロや麻薬取引の前科(7号)も、パスポート発給の制限理由となります。

したがって、旅券法第13条第1項の各号に該当しなければ、前科があってもパスポートの取得は基本的に可能ということです。

基本的にビザを取得しなければ海外旅行は出来ない

結論から言うと、過去に有罪判決などを受けて前科や前歴、逮捕歴などがついてしまった場合は、基本的にビザを申請して取得しないと海外に行くことは難しいです。

ビザとは、渡航先の国が事前に渡航者を調査したうえ発行する、入国許可証です。

パスポートがないとビザを取得できませんが、逆にパスポートを取得していても、必ずしもビザが発行されるわけではありません。

また、ビザは入国許可証の役割を持っていますが、ビザがあるからといって、入国が確約されるわけでもありません。
最終的な入国の可否は、空港の入国審査官が決定するからです。

日本は外国から大変信頼されている国であるため、多くの国がビザなしでの入国を認めています。
そのため、90日未満の滞在の場合はビザが必要ないことが多いです。

しかし、前科などがついてしまった場合はビザを申請してから日本を発ったほうがいいです。

なぜなら、日本を出国できたとしても現地についた後の入国審査で、前科や前歴があることがわかった場合に、入国を拒否されて強制帰国させられる可能性があるからです。

ビザの申請時には必ず前科・前歴の有無の確認があるため、ビザを取得できていれば、前科・前歴を理由として入国拒否される可能性は低くなります。

そのため、海外への渡航を確実にしたい場合は、ビザの申請を行うことをおすすめします。

なお、前科・前歴の有無にかかわらず、そもそもビザを取得しなければ渡航できない国も存在します。
渡航先がこれらの国である場合は、ビザなし渡航は不可能ですので、必ずビザを申請しましょう。

ビザの取得が必要な国
アフガニスタン アルジェリア アンゴラ イエメン イラク
エリトリア ガーナ カメルーン キューバ コートジボアール
コンゴ共和国 コンゴ民主共和国 サウジアラビア シエラレオーネ シリア
チャド トルクメニスタン ナイジェリア ナウル ニジェール
パキスタン ブータン ブルキナファソ ブルンジ マリ
リビア リベリア 赤道ギニア 中央アフリカ 南スーダン
北朝鮮

とくにアメリカは厳しい

渡航予定の国が米国である方は、特に注意が必要です。
米国は、ほかの国よりも入国審査が厳しいといわれているからです。

アメリカは、ビザの取得を必須としている国ではありません。
しかし、逮捕歴・犯罪歴がある人は、有罪判決を受けたかどうかにかかわらずビザの取得が必要とされています。

ここでの「逮捕歴・犯罪歴」には、実刑(懲役刑・禁錮刑)を受けた場合だけでなく、執行猶予付きの量刑を受けた場合、罰金刑を受けた場合、逮捕され不起訴処分になった場合まで含みます。

さらに、ビザの申請さえすれば、どのような犯罪であってもビザの取得が認められ、アメリカ入国も許可される、というわけでもありません。
審査の結果次第では、ビザの取得が許可されない可能性があります。

米国移民国籍法の定めにより、以下の犯罪を犯した者は「入国不適格」となり、ビザの取得が許可されません。

  1. 不道徳犯罪の要素を含む犯罪を犯した者又は試みた者
  2. 米国または米国以外の国で規制物質に関する法律または規定違反を犯した者
  3. 犯罪に不道徳犯罪が含まれるかどうかにかかわらず、2つ以上の罪で有罪判決を受け合計で5年以上の量刑を下された者

※「不道徳犯罪」とは、詐欺や窃盗など人や物に危害を加える犯罪のことを言います。
その他にも、放火、恐喝、強盗、偽装、偽造、横領、破壊行為などが「人や物に危害を加える犯罪」に該当します。

2は、薬物・麻薬に関する犯罪のことを指しています。
薬物犯罪での前科や前歴がある場合は入国に厳しい判断がされる可能性があります。

逆に言えば、前科や前歴がある方でも、入国不適格とされる条件に該当しなければ、米国ビザを取得できる可能性は十分にあります。

また、有罪判決を受け、前科がついている場合でも、以下の例外規定に該当している場合は、高い確率でビザの発給が認められると言われています。

  • 18歳未満のときの1回のみの犯罪であり、ビザ申請時から5年以上前の犯罪である場合
  • 有罪判決を受けたのが1回のみであり、法定刑が1年を超えない罪(比較的軽微な罪)に問われ、6か月を超える懲役・禁固の判決を受けていない場合

ただし、有罪判決を受け、前科がついてしまっているという事実は消えないため、審査には通常よりも時間がかかります。

したがって、渡米が決定した場合は、早めにビザの申請を行うことが重要です。

ESTAの取得は出来る?

米国には、ビザのほかにESTA(エスタ)というビザ免除制度があります。
90日以内の短期滞在の場合、ビザを取得しなくてもESTAの申請さえ行っていけば渡航が可能になります。

では、前科や前歴がある場合、ESTAの申請は可能なのでしょうか?

審査に通る可能性は極めて低い

結論から言うと、ESTAを申請したとしても、審査に通る可能性は極めて低いと言えます。

前科・前歴がある方は、以下のESTAが利用できない条件に該当してしまうからです。

  • 有罪判決の有無にかかわらず、逮捕歴がある人
  • 犯罪歴がある人
  • 過去に米国で入国拒否や強制送還をされたことがある人
  • ビザ免除プログラムで入国後にオーバーステイをしたことがある人
  • ​重い伝染病を患っている人

ただし、前科・前歴の内容が交通違反に関するものである場合は、例外として、ESTAの取得が認められることがあります。

上記の条件に該当してしまうのは、過失致死などの重大な交通違反です。
他人に危害を加えない程度の軽微なスピード違反などの場合は、「重大な交通違反」とはみなされないことが多いです。

この場合は、コチラからESTAの申請をしましょう。

以下の記事で、ESTAの申請方法を画像付きで詳しく解説していますので、こちらの記事を参考にしながらESTAの申請を行うようにしてください。
ESTA(エスタ)申請の申込み手順を画像付きでわかりやすく解説

そのうえで、ESTAの審査に通るか不安な場合は、アメリカ大使館に問い合わせることをおすすめします。

ただ、上述の通り、ESTAの申請も前歴や前科がある場合はかなり審査が厳しいです。

そのため、審査に通る可能性は極めて低いと考えて、ビザの取得に切り替えたほうがいいでしょう。

なお、過去の逮捕歴・犯罪歴を隠してESTAの申請をしてしまうと、「虚偽申請」となり、二度と審査に通らなくなります。

また、虚偽申請でESTAが取得できたとしても、現地で入国拒否される可能性が非常に高いです。
さらにこの行為は、「移民審査官や入国審査官に情報を隠蔽した」とみなされ、処罰を受ける可能性もあります。

前科・前歴があっても、米国ビザを取得できる可能性はありますので、虚偽の情報でESTAを取得することだけは絶対にやめましょう。

ビザの申請方法

では、実際にビザを申請する際には、どのような手続きが必要なのでしょうか?

以下では、ビザの申請方法や必要書類などについて記載していきます。

必要書類を用意して申請する

必要書類に関しては渡航したい国によって変わってきますが、基本的には申請書、パスポート、パスポート用写真と手数料になります。

例えば、アメリカのB1ビザ(観光ビザ)の基本的な必要書類は以下のようなものです。

  • オンライン申請書(DS-160)
  • 米国出国日から6か月以上の残存有効期間があるパスポート
  • 過去10年以内に取得したパスポート
  • 証明写真1枚(5cm × 5cm)
  • 面接の予約票
  • 滞在予定表
  • 米国に滞在するために十分な資力があることを証明する資料
  • 日本に帰国する意思があることを証明する資料
  • ビザ申請をする必要があることを説明した資料

これらに追加資料が必要な国はそれらを用意し、渡航先の大使館や領事館の領事部で行います。

また、前科や前歴がある方は上記に合わせて不起訴処分告知書や、起訴状、判決謄本、調書判決書などが必要になってきます。

しっかり準備をして申請をするようにしましょう。

ビザの申請方法と必要書類については以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらの記事も併せてご確認ください。
ビザの申請方法とは?種類別に申請方法と必要書類を解説します

通常のビザ取得よりも時間がかかる

犯罪歴、逮捕歴がある場合のビザ取得は通常の取得よりも審査に時間がかかります。

数週間から数か月かかる場合もありますので、海外に行くことが決まったら速やかに取得の手続きをするようにしましょう。

追加手続きが必要な場合がある

渡航する国によっては、追加の手続きが必要になることがあり、時間がかかる場合があります。

例えば、アメリカの場合は国務省とは異なる政府機関の国土安全保障省での追加手続きが必要になってくるので通常の申請より時間がかかります。

アメリカへ出張や旅行が決まった場合は、早めの手続きが必須です。

必要書類の例

続いて、実際に前科や前歴がある方がビザを申請する際に必要な書類の例をいくつか紹介します。

本人の状況によっても必要書類が変わりますので、もしわからない場合は弁護士などに相談するのもいいでしょう。

​不起訴処分告知書

逮捕されたが起訴はされず、不起訴処分になった場合には、「不起訴処分告知書」という書類が必要になります。

不起訴処分告知書は、検察官が事件を不起訴にした事実や被疑者の名前、犯罪名などが記載されており、不起訴処分となったことの証明書です。「無罪証明書」とも言えます。

この不起訴処分告知書は、不起訴が決定したら自動的に発行されるというものではありません。
また、不起訴処分の日から一定期間経つと取得ができなくなります。
そのため、不起訴が決定した後にご自身または代理人弁護士を介して早めに取得されたほうがいいです。

不起訴処分告知書の請求先は、その処分を行った検察官ですので、検察庁に申し出をしましょう。
保管期間については犯罪の内容によって異なりますので管轄の検察庁に問い合わせる必要があります。

なお、不起訴処分告知書には逮捕された犯罪の罪名のみが記載されています。
犯罪の内容など、細かい部分は告知書には記載されません。

そのため、不起訴処分告知書以外に、なぜこのような経緯になったのかなどを説明する追加の資料が必要になります。

示談や和解となって不起訴処分になった場合には、示談書や和解合意書とさらにその書類の翻訳が行われている資料が必要になります。

略式命令書・起訴状・判決謄本・調書判決謄本

起訴されて有罪判決などを受けた場合はこれらの書類が必要です。
罰金や懲役、禁固刑など受けた刑の内容や、犯罪の罪名などを証明する必要があるからです。

通常の裁判手続きを行わず、書面の審理のみで判決を言い渡す裁判手続きのことを「略式手続」といい、その手続で下されるのが「略式命令」です。
裁判手続きが略式手続によるものであった方は、「略式命令書」を用意しましょう。

一方、通常の裁判手続きでは、検察官が被告人の氏名や罪名などを記載した「起訴状」を裁判所に提出し、裁判官が判決を「判決謄本」に記載します。
通常の裁判手続きで有罪を言い渡された方は、起訴状と判決謄本を用意しましょう。

また、通常の裁判であっても、一定の要件を満たした場合は判決書の作成が省略されることがあり、これを「調書判決」と言います。

この手続きの場合は、判決書の代わりに「調書判決謄本」が作成されます。
調書判決を受けた方は、調書判決謄本を用意しましょう。

なお、面接時にはその書類の翻訳書類も必要になりますので、準備を忘れないようにしてください。

また、起訴状に記載されている公判の事実や罪となるべき事実に応じてそれらを補足できる説明が必要な場合、その説明や弁明に関する書類の準備が必要です。

更生証明書類

ご自身が犯してしまった犯罪の内容が重大だった場合は、渡航先の国やその国の国民に対して危害を与えないことを証明できる更生証明の書類が必要になる場合があります。

親族や家族からの手紙や、新たに犯罪を犯すことで失ってしまう高い信用やステータス、資格など、申請者一人一人に対して適切な証明が必要になってきます。

例えば、アメリカの場合ですと、一定期間内に再犯がなければ更生したとみなすといった法律は存在しません。

そのため、罪の内容や量刑に応じた更生証明をすることでアメリカへ入国することへのリスクの低さを証明していかなければなりません。

その他の書類

その他にも、自身がちゃんと更生したことや犯罪を犯してしまった経緯、また渡航が必要な理由を記載したステートメントレター(声明書)や第三者が書いたサポートレター(補足書類)、日本とのつながりを証明するための給与明細などの書類や十分な資本があることを証明できる英文の銀行残高証明などを必要に応じて用意しましょう。

人によって必要な書類が変わってきますので、しっかり弁護士などと相談しながら準備を進めるようにしましょう。

ビザ申請時の注意点

その他、ビザの申請に関して注意する点が何点かありますので、しっかりチェックして申請時に戸惑わないようにしましょう。

提出書類は翻訳する

大使館・総領事館に提出する書類は、英文やその国にあった言語に翻訳する必要があります。

また、提出する翻訳文書は、ご自身でGoogle翻訳などを使って行ったものではなく、翻訳を専門に行っている方や、団体によって翻訳されたものを提出し、追加でその翻訳を担当した者の資料も提出しましょう。

これにより、申請書類の信頼性を高めることができます。

虚偽の申請や嘘の申告は絶対にしない

当たり前ですが、前科や前歴があるのにそれを申告しない、また申告する際に虚偽の申告をするのは絶対にNGです。

審査の途中で虚偽や申告漏れが発覚した場合、今後永久に入国を許可されない可能性もありますので、絶対にやめましょう。

ビザの申請に関するよくある質問集

ここからはビザの申請をする際によくある質問について記載していきます。

申請時の参考にしてください。

ビザを取得した後に犯罪を犯しました。ビザはそのまま使えますか?

過去に大使館などでビザを取得していたとしても、その後に有罪判決を受けたり、逮捕歴がついてしまった場合は、取得したビザが使えなくなります。

この場合は、もう一度ビザを申請する必要がありますが、申請の際には逮捕や受けた判決に関する全ての裁判記録を提出しないといけません。

そのため、新しい判決謄本を取得して提出する必要があります。

海外で有罪判決を受けました。裁判記録はどのように入手すればよいですか?

渡航先の海外で有罪判決などを受けた場合は、判決を受けた現地の裁判所に連絡する必要があります。

取得する裁判記録には、犯した犯罪の種類や違反した法律の条項、実際の刑罰について明記されている必要があります。

また、有罪判決に至らなかった場合やご自身への告発に関する犯罪記録などを入手できない場合は、逮捕された場所や住所、逮捕された理由などが記載された宣誓書を提出する必要があります。

入国審査官はなぜ逮捕歴が分かるのですか?

入国する国の審査官は様々な情報源にアクセスが可能です。
そのため、入国者が逮捕されていたり、有罪判決を受けている場合には、それを確認することが出来てしまいます。

入国審査官に対して嘘をついたり事実を隠蔽するような行為は絶対にやめましょう。
先にも記載しましたが、今後一切の入国を拒否されるなど深刻な事態になってしまう可能性があります。

まとめ

本ページでは犯罪歴や前科・前歴がある人は海外旅行に行けるのかどうかについて記載してきました。

まとめると、適切な手続きを踏んでビザを申請することで海外への旅行や出張が可能です。

ただし、ビザ申請手続きには時間がかかる場合がありますので、海外に渡航することが決まった際には、早めの対応が必要になります。しっかりとした対応を行いましょう。

わからないことがある場合は弁護士などに相談してみるのも一つの手と言えます。

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