米国ビザの受け取り方法とは?郵送で受け取る方法も徹底解説!

大使館・領事館でのビザ面接を受け、無事にビザの許可が下りたあとは、ビザが付与されたパスポートを受け取らなければなりません。しかしビザの受け取り方法には、自宅・会社への郵送で受け取る方法と、自分で文書配達センターへ出向いて受け取る方法の2つがあり、それぞれ手続きをしなければなりません。そこで本記事では、これらの受け取り方法の流れや受け取り予約の取り方を紹介します。それぞれの方法に関する注意点も載せていますので、ぜひ参考にしてください。

ビザの受け取りには2つの方法があります

米国ビザが無事に発給されると、基本的には1週間程度でビザが付与されたパスポートを受け取ることができます。ただし、ビザの申請書類に不足があった場合や追加で書類やその他の手続きが必要になるような場合は、ビザ審査に通常よりも時間がかかることになります。

不測の事態に備えるためにも、ビザの申請は時間に余裕をもって行うようにしましょう。

そして、ビザを受け取る方法には「自宅への郵送による受け取り」と「文書配達センターへ出向いて受け取り」の2パターンがあります。

自宅への郵送で受け取り

自宅への郵送でビザを受け取る場合、札幌大使館・福岡大使館・那覇大使館へビザの申請をした方は、無料で郵送してもらえます。しかし、在日米国大使館(東京)、大阪大使館へビザの申請をした方は、プレミアム配達料(3,190円)を支払う必要があります。

また、プレミアム配達を希望する場合は、ビザ面接の予約時に配達料の支払いが必要になります。

文書配達センターへ出向いて受け取り

文書配達センターへ自分で出向いてビザを受け取ることもできます。文書配達センター(CGI Federal文書配達センター)は東京と大阪にあります。

CGI Federal文書配達センターでのビザの受け取りを希望する場合は、事前に受領予約をしておく必要があります。
また、ビザの受け取りは本人だけでなく、家族や代理人による受け取りも可能です。

ビザの受け取り方法を選択するまでの流れ

郵送受け取りでも、配達センター受け取りでも、ビザの受け取り方法を選択するまでの流れは一緒です。以下で、流れを解説していきます。

DS-160ビザ申請書を完成させる

まずは、DS-160ビザ申請書を完成させなくてはなりません。DS-160ビザ申請書のガイドラインをしっかりと確認し、全ての質問に正確に回答しましょう。なお、一度提出した後は、訂正することはできませんので、注意ください。

無事にDS-160ビザ申請書が完成したら、ビザ申請料金を支払いましょう。ビザ申請料金は取得したいビザの種類ごとに値段が異なりますので、申請の前に必ず確認するようにしましょう。例えば、Bビザ(観光ビザ・商用ビザ)やF-1ビザ(学生ビザ・留学ビザ)の申請料金は185ドル(約27,000 円)で、Eビザ(貿易駐在員ビザ・投資駐在員ビザ)は315ドル(約45,000 円)です。

面接の予約をする

続いて、大使館・領事館でのビザ面接の予約を取得します。このプロセスで、ビザの受け取り方法も選択できるようになっています。

ビザの申請料金の支払いが完了した後に米国ビザ申請システムにログインすると、「面接を予約する」というボタンが表示されますので、そこから面接の予約ができます。

この面接予約の画面で、「郵送受け取り」か「配達センター受け取り」かを選択することができます。

なお、面接の予約を取るためには、以下の情報が必要になります。事前に手元に用意しておくのがおすすめです。

  • パスポート番号
  • ビザ申請料金の受付番号
  • DS-160確認ページの10桁のバーコード

以上で、ビザの受け取り方法の選択は完了です。続いて、ビザの面接を受け終わり、無事にビザが発給した後の、郵送受け取りの流れと配達センター受け取りの流れをそれぞれ解説していきます。

郵送受け取りの流れ

自宅への郵送受け取りを希望する場合は、特別な手続きは必要ありません。上述の面接予約の画面で「郵送受け取り」を選択すると住所の入力を求められますので、入力ミスに気を付けて、求められた情報を入力しましょう。その後は、配達料の支払いを求められますので支払いましょう。配達料は、一人当たり3,190円で、申請者の人数分が加算されます。

あとは自宅にビザが届くのを待つだけです。なお、受け取り場所は自宅だけでなく会社でも問題ありません。

自宅または会社にビザが届いたら、受領印か署名をして受け取ります。

これで、全ての手続きが完了です。

文書配達センター受け取りの流れ

では続いて、CGI Federal文書配達センターでビザを受け取る方法を紹介していきます。

0.文書配達センターでのビザ受け取りに必要な書類の用意

配達センターでビザを受け取るために必要なものは主に以下の2点です。

  • 顔写真付き身分証明書(申請者全員分)
  • 委任状(代理でビザを受け取る場合)

配達センターでのビザ受け取りには、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き身分証明書(本人確認書類)が必須です。なお、受け取り方法の選択時に顔写真付き身分証明書を申請フォームにアップロードしますが、受け取り当日はその証明書の原本を持参しなければなりません。

なお、アメリカビザの申請者が複数いる場合は、全員分の顔写真付き身分証明書が必要になります。

また、家族で米国ビザを申請し、代表者1人が家族の代理でビザを受け取りに行くような場合は、家族全員分の署名がされた「委任状」が必要です。

この委任状は後述の「Ayobas Premium パスポート受け取り予約システム」上においてフォーマットと記入例が公開されています。ただし、フォーマットと記入例が公開されているだけで、「形式は自由」とされていますので、インターネット上で委任状のテンプレートを探し、自分で作成する方法でも問題ありません。

基本的には、本人の署名(サイン)があれば委任状としての効力は認められるとされています。

なお、委任状も顔写真付き身分証明書と同様に、事前に申請フォームへアップロードしておく必要があります。配達センターへ出向く当日は、アップロードした委任状の原本を忘れずに持参しましょう。

申請者が16歳未満で、親が代理人でない場合

米国ビザの申請者が16未満で、保護者(両親や親族)ではない方が代理人としてビザを受け取る場合は追加で以下の書類が必要になります。

  • 保護者(両親や親族)の署名がある委任状の原本
  • 委任状に署名した保護者の写真付き身分証明書のコピー
  • 代理人の顔写真付き身分証明書の原本

1.Ayobas Premium パスポート受け取り予約システムへログイン

配達センターへ出向いてビザを受け取るためには、「Ayobas Premium パスポート受け取り予約システム」にて、所定の手続きをしなくてはなりません。なお、このシステムはあくまで「ビザの受け取り」のための予約システムであって、大使館・領事館での「面接予約」とは関係ありませんので注意するようにしてください。

無事に米国ビザの許可が下りると、Ayobas Premiumから「ビザが付与されたパスポートが届いています」という旨のメールが届きます。このメールには、「パスポート受け取り予約システム」へのURLが添付されていますので、そのURLをクリックし、予約システムにログインします。

なお、このシステムにログインするためには、以下の3点の情報が必要になります。

  • Ayobas Premiumから届いたメールに記されているID
  • CGI Federal ID(面接予約票/郵送・更新申請確認書に記されているUIDのこと)
  • パスポート番号

2.身分証明書をアップロードする

予約システムにログイン出来たら、次は全員分の顔写真付き身分証明書をアップロードします。この際、ファイル形式はPDFのみですので注意が必要です。

3.委任状をアップロードする

家族のうちの1人が代表してビザの受け取りを代理する場合は、次の画面で委任状をアップロードする必要があります。

委任状のアップロード画面には、代表者(ビザを受け取りに行く人)以外の名前の横にアップロードボタンが表示されますので、1人1人の委任状をアップロードします。

この点、全員分の委任状がなければ代理受け取りは認められませんので、全員分の委任状がしっかりとアップロードされているか、必ず確認をするようにしましょう。

4.受領日時を選択する

続いて、自分が配達センターへ出向きたい日時を3つ以上指定します。CGI Federal文書配達センターは東京と大阪にありますが、東京は平日の月曜日から金曜日(祝日を除く)まで空いているのに対し、大阪は火曜日と木曜日の午前中しか空いていません。

また、一度予約した受領日時の変更はいかなる理由があろうと認められません。予約した受領日時に受け取れない場合は、自動的にプレミアム配達に切り替えられることになります。

5.予約確定メールを受け取る

上記のステップを全て完了すれば、フォームへの情報入力は終了です。あとは、予約確定メールを受け取るだけなのですが、ここで注意点があります。フォームへの情報入力後に届くメールには2種類あり、2つ目に送られてくるメールが予約確定メールです。

まず、情報を送信すると「Appointment request」というメールが届きます。このメールは、「送信した情報(身分証明書や委任状など)が正しくアップロードされたかどうか確認します」という趣旨のメールです。その後、「Appointment Confirmation」というメールが届きます。これが、予約確定メールですので、このメールが届いたことを確認して、予約手続きは完了ということになります。

6.配達センターへ受け取りに行く

CGI Federal文書配達センターは、「配達センター」という名前ですが、ごく普通のワンルームマンションの一室にあります。「Ayobas Premium」という表札のかかったドアがありますので、インターフォンを鳴らし、予約している旨を伝えましょう。

窓口に誘導されますので、予約システムにアップロードした顔写真付き身分証明書と委任状の原本を提出しましょう。

あとは、ビザの受け取りを完了した旨のサインをして、受け取り手続きは全て完了です。

ビザの受け取りに関する注意点

続いて、ビザの受け取りに関する注意点を紹介します。この章でも、郵送受け取りと文書配達センターへ出向いての受け取りに分けて解説しますので、ご自身が選択した受け取り方法に該当する項目をご覧ください。

郵送受け取りに関する注意点

家族で米国ビザを申請するケースで郵送受け取りを選択した場合は、申請者ごとに異なる住所を希望することは認められません。1家族につき1つの住所ですので注意してください。

なお、受け取りは自宅だけでなく、郵便局留にすることもできます。

文書配達センター受け取りに関する注意点

上述の通りCGI Federal文書配達センターでの受け取りは完全予約制です。予約には枠が設けられており、予約がいっぱいなこともあります。

また、東京のCGI Federal文書配達センターでの受け取りを希望する場合は、ビザが付与されたパスポートが配達センターに到着してから15営業日以内に受け取らなければなりません。この期間内に受け取れない場合は、大使館・総領事館にパスポートが戻ってしまいます。

まとめ

本記事はいかがでしたか。米国ビザの申請方法やDS-160ビザ申請書の書き方などはインターネット上でも詳しく解説されていますが、ビザが発給された後の受け取り方法については、なかなか情報が見つからず、不安に感じる方もいらっしゃると思います。そこで本記事では、ビザの受け取り方法に焦点を合わせて解説をしてきました。

ビザの受け取り方法には、郵送受け取りと配達センター受け取りがありますが、どちらも手続きの流れを理解してしまえばそこまで難しいものではありません。ビザの受け取りで困ったことがあった場合は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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