ビザの申請期間と発行までの日数についてわかりやすく解説

海外に行こうと思ったときに国によっては取得が必要になるビザ(査証)ですが、実際に申請したとしたらどのくらいの期間で発行が完了するのでしょうか?

申請から発行まで必要な期間について解説します。

ビザの取得申請にはどのくらいの期間が必要?

旅行や、出張などで海外へ渡航する場合、渡航する国によってはビザの申請が必要になります。

申請手続きがスムーズに完了した場合、翌営業日から約5日で発行されることがあります。

国によってはオンラインでビザ申請できる国もありますし、送付資料などに不備や疑問点などがなければかなり早く取得が可能になります。

ただし、もし申請内容に疑義がある場合や、就労する場合や長期滞在のビザの場合、発給までに1か月以上かかる場合もあります。

遅い場合、最大2か月程度かかることもあります。海外へ行くことが決まったのであれば早め早めに申請を行うほうがいいでしょう。

ビザ申請期間が前後する要因

ビザ申請期間が前後する要因は人によって様々です。下記の要因を確認し、ビザ申請期間をなるべく長くさせないようにする工夫しましょう。

ビザ申請先の国によって申請期間は異なる

ビザ申請の審査に掛かる時間は渡航先の国によって異なります。理由として、「国ごとに審査基準が異なる」・「本国との時差による事務処理時間の延長」・「真偽の確認が困難」などが挙げられます。また、各ビザ審査を担当する人的リソースや資金的リソースも異なるため、処理能力のキャパシティが国ごとに差があることがビザ申請先国によって審査時間に差があることの要因となっています。

下記の図は国別のビザ申請に掛かる時間を比較したものです。

ビザ申請から発行までの審査時間の差

中国のビザの発給には平均4日程度でビザの発行がされるのに対し、カナダのビザでは平均4か月もかかります。

つまり、渡航先国によってもビザ申請から発給されるまでの日数が全く異なることが分かります。

申請するビザの種類によって異なる

同じ国のビザでも、ビザの種類によっても発給に要する日数が異なります。

上記はアメリカの各種ビザの審査時間の目安です。申請書類の違いや審査の基準などが変わることで同じ国のビザでも審査時間に差があることが分かります。

ビザ申請の応募が多い時期に申請を行ってしまう

ビザの面接を行う大使館・総領事館や外国人の在留資格の更新などを担当する入国管理局では申請の多い時期(繁忙期)になるとマンパワーが足りなくなり、審査や書類の確認等の事務作業が遅れ、結果的にビザ発給までの時間が長くなる傾向にあります。

4月から年度が始まる国では2月~5月、9月から年度が始まる国は6月から10月はビザ申請が集中するため、審査時間が長い傾向にあります。

申請書類に不備がある場合

申請書類に不備があると、再提出や追加の書類提出などが要求されるため、手続きがスムーズに進まず、ビザ発給までの時間が長くなる原因になってしまいます。

必要書類を提出する前に、以下のポイントを確認しましょう。

  • 記入漏れはないか
  • 誤字脱字はないか
  • 必要書類に過不足はないか
  • 項目に対して正しい情報を記入しているか

上記4点を確認してから提出しましょう。

「申請」「更新」「再発行」で審査期間が異なる

大使館や現地移民局で行うビザ関連の手続きは、その手続きの種類ごとに審査時間が異なります。

具体的には、一番美桜次会時間で終わるのが、「ビザの更新」です。次に「ビザの変更(ステータスチェンジ)」、最も時間がかかるのが「ビザの申請」です。また、本人の社会的信用度や個人的環境によっても審査時間は変化するため、ビザの手続きごとにどのくらいの時間がかかるのかを把握しておくことが重要です。

発行を早く終わらせるコツ

上記のように発行まで時間がかかってしまったり、早めに申請しても有効期限が切れてしまう可能性があり、申請するタイミングは難しいです。

なので、申請がギリギリになってしまったとしてもなるべく早く申請が終わるようにどういったことをすればいいかコツを解説していきます。

ビザ申請前に渡航先国の外務省や大使館のウェブサイト確認する

ビザ申請の前に、大使館・総領事館のサイトや外務省のサイトといった、信用性の高い公的機関のサイトで情報収集を行うことが重要です。公式サイトはURLの末尾に「.gov」や「.org」がついています。

この目印を見てサイトの信用性を確かめることが情報収集の際に重要になります。

大使館・領事館の繁忙期を予め調べておく

一部の国の大使館や総領事館の「領事サービス」や「ビザ」ページ、公式SNSでは、各々の繁忙期について言及する投稿や記載があります。

アメリカ大使館の公式Xより引用

公式サイトの情報をもとに、ビザ申請の時期を決めましょう。

ビザ申請に関する疑問点は大使館・総領事館に問い合わせる

渡航先国の大使館・総領事館では、開館時間であれば問い合わせることでビザ申請の疑問点や質問に回答してもらえます。

また、職員は日本語を話すことができるため、外国語が苦手な方でも安心して質問をすることができます。

公式情報であるため、最も信頼性が高いです。ただし、審査に掛かる時間については個人の状況によって異なるため、あくまで一般的に掛かる時間を回答されることになる点には留意するひつようがあります。

申請書類をしっかり準備しよう

まず大事なことは申請に必要な書類を確認して、準備していくことが大切です。

例えば、当然ですが海外に行くためにはパスポートが必要です。

そもそもパスポートをもっていないなんてことはないと思いますが、パスポートの有効期限が切れていないかなどは確認しておきましょう!

必要書類
ビザ申請書
パスポート
証明写真1枚
手数料
財政証明書

その他、国やビザによっては警察証明書などの追加書類が必要な場合があります。

申請する場合は入国先の大使館、領事館のサイト内にあるビザ申請ページを確認してみてください。

申請書についてもそちらで入手することができます。

国によって緊急申請(特急申請)を受け付けている国がある

中国やロシアといった国では、申請慮金とは別に追加料金を支払うことで「緊急申請(特急申請)」を受け付けています。緊急申請(特急申請)とは、名前の通り、ビザ発給までにかかる時間が非常に短くなる申請方法です。

追加料金はかかってしまいますが、早くビザを取得したい方にはおすすめの方法です。

ビザのオンライン申請を利用する

ビザの申請をする際は大使館や領事館に行く必要がありますが、e-VISA(電子ビザ)を利用しての申請を行うこともできます。

渡航先の大使館または領事館のサイトからオンラインビザ申請ページへアクセスをして必要事項の入力を行えば、メールにてビザが発給されますので内容を確認して保存や印刷をしておきます。

この方法を利用する事で、大使館や領事館に行くよりも早く発行が終わることがあります。

急ぎの場合や近くに大使館などがない地域に住んでいる場合ははオンラインでの申請も検討してみましょう。

申請はいつ頃するのがいい?

では、早め早めといっても海外渡航が決まったら、どのくらい前を目安にビザの申請をするのがいいのでしょうか?

決まったらすぐに取得申請したほうがいいのか、何か月前がいいのかを解説していきます。

渡航の1か月前には申請しておこう

ビザの申請から取得までは最短で5日~1か月程度で前項でご説明しました。

なので、取得まで長くかかってしまうことも考えて申請は1か月ほど前くらいから行うのがいいでしょう。

基本的には海外への渡航が決まった瞬間にはビザ申請にどういった書類が必要かなどを確認して準備に取り掛かるのがスムーズに手続きが行えていいかと思います。

早すぎの申請は有効期限に注意

ただし、もし渡航が3か月以上先の場合は早めに動いてしまうとダメなことがあります。

国によってはビザの有効期限が3か月ほどで切れてしまったり、ビザの種類によってはもっと早く切れてしまうこともあります。

有効期限が切れてしまい、出発時にビザが無効になるケースもあります。

というトラブルもあるので、渡航予定の国のビザが有効期限が何か月あるのかを調べて有効期限が切れない範囲で申請をするように注意しましょう!

ビザが必要な国について

日本はパスポートを所有していれば190か国以上の国や地域でビザがなくても渡航することが認められています。
※ビザ以外の入国条件がある国もあるので注意
※滞在日数によってはビザが必要になる国もあるので注意

ただ、以下の国に関しては入国するのにビザの取得が確実に必要です。

入国にビザが必要な国

ロシア北朝鮮アルジェリア
ブルキナファソブルンジカメルーン
チャド中央アフリカコートジボアール
コンゴ民主共和国コンゴ共和国赤道ギニア
エリトリアガンビアガーナ
リビアマリニジェール
ナイジェリアシエラレオネ南スーダン
イラクサウジアラビアイエメン
ブータントルクメニスタンパキスタン
リベリアブラジルアンゴラ
キューバナウルアフガニスタン

ビザ免除プログラムが実施されている国

国・地域電子渡航認証名対象要件
アメリカESTA(エスタ)90日内の一般的な観光や短期のビジネスや他国への乗り継ぎ
EU加盟国ETIAS(エティアス)90日内の一般的な観光や短期のビジネスや他国への乗り継ぎ
カナダeTA(イータ)6か月以内の一般的な観光旅行やビジネス、知人や親族への訪問
オーストラリアETAS(イータス)3か月以内の一般的な観光や短期のビジネス
韓国K-ETA(ケーイーティーエー)90日内の一般的な観光や短期のビジネス
スリランカETA(イータ)30日または90日以内

ビザの種類について

ビザの種類は国によって種類が違います。

例えば日本のビザの場合は「外交査証」「公用査証」「就業査証」「一般査証」「短期滞在査証」「通過査証」「特定査証」「医療滞在査証」の8種類があり、アメリカでは大きく分けて「非移民ビザ」と「移民ビザ」の2種類に分かれますがさらにそこから商用ビザや学生ビザ、報道関係者ビザなどといったように細かく分けられます。

取得するビザによっても発給されるまでの期間は違います。

特に長期滞在を目的するビザなどは時間がかかりますので注意しましょう

下記に一例ではありますが、ビザの種類について記載していきます。

就労ビザ(ビジネスビザ)

名前の通りではありますが、海外でのビジネスや就労を目的に渡航する際に必要な査証(ビザ)になります。

取得については、渡航先の国の大使館や領事館にて確認が必要です。

観光ビザ

観光や旅行を目的とした時に取得するビザになります。

本ページに記載しているように、滞在が短期になる場合は国によってパスポートを取得していたり、ESTAなどの電子渡航認証を申請すればビザの取得をしなくてもいい場合があるので、渡航先の大使館や領事館にて確認してみてください。

ワーキングホリデービザ

18歳から30歳までのパスポート保持者が休暇を過ごすために入国を2国間で許可する制度になります。

目的は青少年がお互いの国の文化や生活様式といったものに触れ、2国間の理解を深めるためで、1980年にオーストラリアとの間で初めて始まった制度になります。

対象の国はワーキングホリデー協定を結んでいる以下の国になります。

オーストラリアニュージーランドカナダ
韓国フランスドイツ
イギリスアイルランドデンマーク
台湾香港ノルウェー
ポーランドポルトガルスロバキア
オーストリアハンガリースペイン
アルゼンチンチリチェコ
アイスランドリトアニアスウェーデン
エストニアオランダウルグアイ
フィンランドラトビア

学生ビザ

海外での就学を目的として海外を訪れる際に取得する査証です。

もし留学期間が短期間だった場合は、観光ビザのように学生ビザの取得が免除されることもありますので、留学の期間がわかるのであれば事前に留学先の大使館や領事館にてビザの取得が必要かどうかを確認しましょう能性があり、申請するタイミングは難しいです

なので、申請がギリギリになってしまったとしてもなるべく早く申請が終わるようにどういったことをすればいいかコツを解説していきます。

まとめ

本ページではビザ発行には5日~1か月以上かかることを説明してきました

取得するビザの種類や、国によって必要書類や申請期間が違ったり

有効期限についても違うので、海外へ行くことが決まったら

渡航の目的、それにあったビザは何かを調べて間に合うような早めの申請を心がけましょう。

関連記事