皆さんは韓国に、米国でのESTA(エスタ)のようなシステムが導入されていることをご存じでしょうか?
そのシステムは、電子旅行許可制度となっており、K-ETAと呼ばれます。
K-ETAは、韓国政府によって、2021年9月1日より導入されました。したがって、韓国渡航時の際、ビザ免除国の国籍を保持している渡航者は、事前に申請・取得が必要になりました。
K-ETAを取得することで、韓国ビザ(査証)の取得が不要となります。また、日本国籍を持つ渡航者はK-ETAの取得をすることで、韓国での90日以内の滞在が可能です。
本記事では、K-ETAの概要に加え、最新の韓国入国の要件について解説していきます。ぜひ参考にしてください。
現在日本はK-ETAの取得が免除
韓国では2024年12月31日までの期間中、「韓国訪問の年(2023~2024)」を記念して、日本をはじめとする22の国と地域の渡航者に対してK-ETA取得の免除を行っています。そのため、現在はK-ETAの取得なしで韓国への渡航が可能です。
ただし、K-ETAの取得なしでの入国には、入国カードの記入等が必要になるため、入国カード提示の省略など入国手続きを簡略化したい場合は、K-ETAの取得を行いましょう。
電子渡航許可制度K-ETAとは
2021年9月1日より韓国政府は、電子旅行許可制度としてK-ETAを導入しました。K-ETAはアメリカのESTAと同様に、電子渡航認証として扱われています。渡航者の情報を事前に確認し、適格性や危険性の判断をすることにより、テロ対策などのセキュリティ強化を図るためのシステムです。また、事前に渡航者の適格性を判断しているため、入国審査の簡略化が可能になるという利点もあります。
K-ETAの取得は、韓国への渡航時にビザの取得なしで韓国入国が可能なビザ免除対象国の渡航者が対象です。日本の方は90日以内の滞在を目的とする場合、K-ETAの申請・取得のみで韓国への渡航が可能になります。なお、滞在可能期間は国によって異なります。
K-ETAの有効期限は3年です。ただし、パスポート(旅券)の有効期限が先に切れた場合、同時にK-ETAが失効してしまうので注意しましょう。また、K-ETAの有効期間内は、複数回の渡航が可能です。
K-ETAの概要・申請要件
上記で説明した有効期限や滞在期間に加え、申請要件や申請料金について解説していきます。
K-ETAの申請条件は次の通りです。
- ビザ免除協定締結国またはビザ免除指定国の国籍の渡航者
- 渡航目的が観光、知人への訪問、短期商用であること
- 重大な犯罪歴がないこと
- 韓国が定める病気に罹患していないこと
- 滞在可能期間を超えないこと
(申請は18~64歳の方のみ必要となりますが、17歳以下または65歳以上の方でも申請は可能です。)
※空港または港での乗り継ぎのみの入国の場合はK-ETAの申請は不要です。
ただし、空港のトランジットエリア外に出る場合や荷物の預け入れを行う場合は申請が必要となります。
K-ETAの申請にかかる時間は10分ぐらいですが、申請をしてから認証までの時間が最大で72時間ほどかかります。そのため、申請をする際は、遅くても渡航予定日の72時間前に行う必要があります。
時間に余裕をもってK-ETAの申請をしましょう。
K-ETAの申請料金は、1人につき10,000韓国ウォンです。日本円で約1,164円になります。(2023年11月18日現在)
ここまで解説した内容について表でまとめましたのでご確認ください。
K-ETAの申請要件 | |
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申請条件 | ・ビザ免除協定締結国またはビザ免除指定国の国籍の渡航者 ・渡航目的が観光、知人への訪問、短期商用であること ・重大な犯罪歴がないこと ・韓国が定める病気に罹患していないこと ・滞在期間を超えないこと |
有効期限 | 3年間 パスポートの有効期限が先に切れる場合 K-ETAも同時に失効する |
滞在可能期間 | 90日以内(日本の場合) |
申請料金 | 10,000韓国ウォン(カード手数料3%は別途) 約1,164円(2023年11月18日現在) |
申請方法について
K-ETAの申請はESTA申請と同様に、ホームページで行う方法とアプリで行う方法の2つの方法があります。K-ETAの公式サイトは韓国語から日本語に変更が可能なため、入力項目の確認が比較的行いやすいと思います。しかし、申請フォームへの入力は英数字のみの対応になるため、注意が必要です。
申請を完了する前でしたら、記入内容の修正が可能なので間違いがあった場合は修正しながら入力していきましょう。
記入項目は次の通りです。
- 申請で使用するメールアドレス
- パスポート情報
- 申請者の連絡先
- 宿泊先の情報
- 支払いに使用するクレジットおよびデビットカードの情報
※申請が完了した後、パスポート情報や氏名などに誤りがあった場合、再申請を行わなければいけません。その際は、申請手数料が再度かかってしまうので注意してください。
なお、滞在先情報や渡航目的の変更は再申請の必要がなく、K-ETA公式サイトでの訂正が可能です。
韓国の入国要件
韓国渡航の際の入国要件について解説していきます。
現在韓国では、日本の渡航者に対してK-ETAの取得免除が行われています。そのため、K-ETAの取得をする場合に加え、K-ETAの取得をしない場合の入国要件についても解説していきます。
K-ETAの取得をする場合
事前にK-ETAを取得して韓国へ渡航する際の入国要件です。
入国時に提示する書類は次の通りです。
- K-ETA取得済みのパスポート
- 税関申告書(必要な方のみ)
※税関申告書(旅行者携帯品申告書)の提出は、免税範囲内の携帯品しか持っていない方は不要となります。
K-ETAを取得する場合は、基本的にK-ETAを申請した際に使用したパスポートのみで入国審査を受けることが可能です。
K-ETAの取得をしない場合
K-ETA免除期間中にK-ETAを取得せずに韓国へ渡航する際の入国要件です。
入国時に提示する書類は次の通りです。
- パスポート
- 入国カード
- 税関申告書(必要な方のみ)
※税関申告書(旅行者携帯品申告書)の提出は、免税範囲内の携帯品しか持っていない方は不要となります。
K-ETAを取得せずに入国する場合、入国審査時に必ず入国カードの記入及び提出が必要となります。
なお、入国カードは、同行者を含め渡航者全員分の提出が必要です。
記入項目は渡航者の氏名、生年月日、職業、滞在先の連絡先、入国目的があります。これらの項目は英語で記入する必要がありますが、署名欄には日本語で署名をしましょう。
下記表でそれぞれの場合の入国要件について比較をしているので、ご確認ください。
韓国の入国要件 | |
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K-ETA取得時の場合 |
・K-ETA取得済みのパスポート ・税関申告書 ※税関申告書(旅行者携帯品申告書)は、 免税範囲内の携帯品しか持っていない場合は不要 |
K-ETAなしの場合 |
・パスポート ・入国カード ・税関申告書 ※税関申告書(旅行者携帯品申告書)は、 免税範囲内の携帯品しか持っていない場合は不要 |
韓国のおすすめスポット3選
昨今、日本では大きな韓国ブームが広がっています。そのため、現在は新型コロナウイルス感染症が落ち着いたこともあり、韓国への渡航者が増加し続けています。
ここでは韓国観光時におすすめしたい場所や施設を3か所ピックアップしてご紹介します。
ぜひご覧ください。
明洞(ミョンドン)
明洞(ミョンドン)は、大きな市場がいくつかあり、そこでは様々な韓国料理を提供する屋台がたくさんあります。食べ歩きもでき、手軽に韓国料理が楽しめるため、韓国料理に興味のある方におすすめです。
韓国料理を楽しみたい方には、ぜひとも訪れてほしい地域になります。
ザ・現代ソウル(THE HYUNDAI SEOUL)
2021年2月、汝矣島(ヨイド)にオープンした大型ショッピングモールになります。
「現代百貨店(ヒョンデ・ペックァジョム)」の16店舗目の支店となっています。
オープン当時にソウル最大規模の百貨店として作られたこともあり、とても広い空間が広がっているショッピングモールです。今までのショッピングモールのイメージから脱却するため、施設内にはたくさんのベンチや庭園があることも特徴です。
のんびりと充実した時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
昌徳宮(チャンドックン)
韓流ドラマなどで見たことがある方もいると思います。ソウル市内にある古い宮殿であり、世界遺産です。韓国の歴史に触れることができるため、訪れる外国人観光客が多く、韓国の歴史に興味のある方にはおすすめの場所となります。
日本語でのガイドサービスもありますので、気軽に韓国の歴史を学べることができるのもおすすめするポイントです。
ご興味のある方は、ぜひ訪れてみてください。
いかがでしたでしょうか?
韓国にはK-ETAといわれる電子旅行許可制度があります。
また、K-ETAは、アメリカでのESTAと同様のシステムなので覚えやすいと思います。
韓国渡航時にはK-ETAが必ず必要となるので、ぜひこの記事を参考にしていただき、申請・取得をしてみてはいかがでしょうか?
現在、大きな韓国ブームが起きているため、韓国は大変人気があります。
韓国渡航をする際は、この記事でおすすめした場所はもちろんのこと、ご自身でもここに行ってみたいなどを見つけていただき、より楽しく充実した旅行にしてみてはいかがでしょうか。