サイパン旅行を計画中の方はいませんか?
海外に滞在する際にその場所の治安について不安に感じる方が多いのではないでしょうか。
この記事では、サイパンの治安情報に加え、トラブルに巻き込まれないように気を付けておくべき点を細かくご紹介していきます。
さらに、サイパン旅行でのお役立ち情報もお届けしていくので、ぜひご覧ください。
サイパンの治安は比較的良い
サイパンは、比較的治安が良い場所です。そのため、大きな事件などはあまり発生しておらず、ほかの観光地に比べて安心して過ごすことができます。
しかし、日本と比べると注意が必要な点もあるため、滞在中はトラブルに巻き込まれないように心がけることが大切です。
では、サイパンでどのような事案が発生しているのかを解説していきます。
窃盗や車上荒らしの危険性がある
重大な事件がなく、比較的治安のよいサイパンですが、必ずしも安全とは言い切れません。
最近では、海外からの観光客を狙ったひったくりや長期滞在者を狙った強盗などが発生しており、それに対する被害の報告が多くなっています。
ひったくりは、車の窓から手を伸ばし歩行者のカバンを奪う手口での事例が多発しており、注意が必要です。
さらに、レンタカーなどに対して、車上荒らしを行う事案も発生しているため、貴重品の管理が重要となります。
主要エリアの治安状況と事件例
では、サイパンの主要なエリアでの治安状況はどうなっているのでしょうか?
下記では、主要エリアの治安状況に加え、過去の事件例についてもご紹介していきます。
ガラパン地区
ガラパンは、サイパンで最も大きな繁華街になります。そのため、観光客が多く滞在しており、とても賑わいのあることが特徴です。
ガラパンでは、夜遅くまで開いているお店がいくつかあるため、夜に外出する方が多く、それに伴い、キャッチやひったくりなども多発しています。
したがって、夜遅い時間帯には不必要に出歩かず、宿泊先のホテルなどで過ごすことをおすすめします。なお、何らかの理由で外出する際は、一人では行動せず、複数人で行動するように心がけましょう。
事件例
ガラパンにある北マリアナ博物館の敷地内にて、日本人女性が散策している最中に背後から男性に首を絞められ、顔を壁や地面に叩きつけられる事件が発生しました。これにより、女性は意識を失ってしまったが、意識を取り戻した際に周囲を確認した際、所持品が散乱しており、財布を盗まれていたとのことです。
ススペ
ススペは、サイパン島の南西部に位置する街であり、サイパン最大の繁華街であるガラパンから車で約10分の場所にあります。また、ススペには、島唯一の淡水湖であるススペ湖があり、周辺には多くの小さな池が点在しているなど、豊かな自然が特徴です。
ガラパンよりも観光客は少ないですが、メイン通りには、施設やお店が並んでおり、地元の方が多く利用しています。
ガラパンよりは治安状況は良いですが、過去に車上荒らしが起きた事例があるため、十分に注意する必要があります。
事件例
ススペにあるススペビーチ公園に日本人観光客が車を停めた直後、何者かが車内からハンドバックを盗み逃走する事件が発生しました。
サン・アントニオ
サン・アントニオはサイパン国際空港から約2.5kmの位置にあるため、アクセスしやすい街となっています。また、サン・アントニオにあるパシフィック アイランド クラブ サイパンには島で随一のウォーターパークが設置されており、家族連れに人気のあるリゾートとなっています。
ほかのエリアに比べて治安はあまり悪くありませんが、スリやひったくりには十分注意しましょう。
事件例
サン・アントニオで被害者が知り合いの女性に携帯電話のプリペイドカードを買うよう頼まれ、待ち合わせてたビーチに到着した際にその女性から現金を要求されました。その後、被害者が要求を断ると、停まっていた車から男女2人が出てきて拳銃で脅し、被害者から現金300ドルに加え、クレジットカード、財布、携帯電話を奪って3人が逃走するといった事件が発生しました。
ラウラウ
ラウラウは、サイパンの東海岸に位置しており、ダイバーに人気のあるラウラウ・ビーチがあります。
島の中でも、かなり孤立した地域になっており、あたりは密林で覆われています。
そのため、街灯が少なく、夜になるととても暗くなります。
人気がほとんどないため、夜は訪れることを避けましょう。また、ビーチへ行く際は、置き引きに遭うリスクがあるため、貴重品の管理はしっかり行うようにしてください。
事件例
ラウラウにあるダイブサイトにて、ダイブショップが保有するバンの後部の窓が割られ、携帯電話、防水ハードケース、現金700ドルなどが盗まれる事件が発生しました。
サン・ビセンテ
サン・ビセンテはサイパンの東側に位置する村です。島で一番標高の高い山であるタポチョ山の南にあり、島横断道路を進むことでススペに行くことも可能です。
ラウラウ・ビーチへのアクセスがよく、ダイバーの方にはおすすめの場所となっています。
観光客はあまりいないため、夜はあまり出歩かず、買い物などの用事は日中に済ませておくようにしましょう。
事件例
サン・ビセンテのとある留守宅に男3人が侵入し、廃棄していた金属を盗む事件が発生しました。
以上のように、サイパンの治安は比較的良いですが、窃盗や強盗がいくつか発生しています。
そのため、サイパン旅行を行う際は、十分に注意をして滞在するようにしましょう。
滞在中に気を付けておくべき点
では、実際にサイパンで滞在する際は、どのようなことに気を付ければ良いでしょうか。
ここでは、サイパン旅行の際に気を付けるべき点を解説していきます。
貴重品の管理を徹底する
サイパンで発生している主な事案は、貴重品を狙った窃盗や車上荒らしです。
そのため、現金は必要以上に持ち歩かず、やむを得ず多額の現金を持ち歩く場合は、数か所に分けてカバンの中に入れておきましょう。
また、ビーチへ行く際は、極力貴重品を持っていかないようにし、置き引きなどの対策を行うことが大切です。
なお、サイパンではレンタカーなどを狙った車上荒らしも発生しています。
少しの間だから平気だと鍵をかけずに車から離れることは避け、こまめに施錠を行うようにしましょう。
一方、サイパンで発生している窃盗の主な手段として、車の窓から手を伸ばして歩行者のカバンを奪う方法があります。
カバンを持って移動する場合は、車道側にカバンを出さないように持ちましょう。
海外旅行保険で万が一に備える
海外は日本に比べて治安が悪い場所が多く、旅行中にトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。
サイパンも例外ではなく、トラブルが発生する危険性があるため注意が必要です。
そのため、万が一に備えて、サイパン旅行を行う際は、旅行中のトラブルに対応してくれる海外旅行保険へ加入することがおすすめです。
海外旅行保険では、滞在中に事件に巻き込まれた際の保証だけでなく、病気やけがをしてしまった際にも保証がされます。
さらに、急な欠便によって旅行がキャンセルになってしまった際に発生するキャンセル料なども保証される場合もあります。
このように、海外旅行保険に加入することで、海外旅行中にトラブルに巻き込まれた場合でも保証がされるため、被害を最小限に抑えることができます。
安全な旅行を行うためにも、海外旅行保険に加入して万が一に備えましょう。
夜中は出歩かず身の安全を確保する
サイパンは、ガラパンなどの繁華街から離れると街灯などが少なくなり、夜は暗い場所が多くなります。
そのため、夜の間は事件が発生する危険性が高くなり、窃盗などの被害に遭う可能性があります。
夜中は、あまり外を出歩かず、ホテルなどでゆっくり過ごしましょう。
また、どうしても外出したい場合は、一人ではなく、複数人で行動することや人気が多く、明るい場所にいることで、トラブルに巻き込まれるリスクが低くなります。
特に女性は、標的にされやすいため、不必要な外出は避けて身の安全を十分に確保する必要があります。
買い物などは日中に済ませておき、可能な限り夜中に出歩かないようにしましょう。
緊急時の連絡先を知っておく
万が一、サイパン旅行中に窃盗など事件の被害に遭ってしまった場合や病気にかかってしまった場合は、現地の救急機関に連絡を行う必要があります。
そのため、サイパンの救急機関の連絡先を知っておくことが大切です。
サイパンでは、警察及び救急に加え、消防への連絡先が同一のものになっており、電話番号は911です。
また、サイパンの主な医療機関はサイパン公立病院になります。その他にもサイパンには、民間クリニックがいくつかあるため、軽度なケガや病気にかかった場合はまず、クリニックを受診するのが一般的です。
なお、サイパンでは、脳内疾患や心臓疾患などの重度な疾病にかかってしまった場合、十分な治療を受けることが困難になってしまいます。公立病院に搬送された場合でも、精密検査や手術等が必要になる場合は、早期に日本での検査及び治療を受けることが必要となります。
下記表でサイパンに滞在する際の緊急時の連絡先をまとめたので、ご確認ください。
サイパンでの緊急時の連絡先 | |
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警察、救急、消防 | TEL:911 |
サイパン公立病院 | TEL:(+1-670)234-8950 |
在サイパン領事事務所 | TEL:(+1-670)323-7201/7202 |
旅行中にパスポート(旅券)を紛失した際の対処法
サイパン旅行の最中に、何らかの理由によって、パスポートを紛失してしまった場合は、警察にて紛失証明書を発行してもらう必要があります。
そのため、紛失した場合は、すぐに警察へ連絡をして紛失した旨を伝えましょう。
警察にて紛失証明書を発行してもらった後は、証明書と2枚の証明写真を持参し、日本国総領事館(在サイパン領事事務所)でパスポートの再発行手続きを行います。再発行手続きには、パスポート番号と発行年月日が必要となるため、あらかじめ控えておきましょう。
なお、短期滞在の場合は、渡航証明書を発行してもらう必要があるため、忘れずに発行をしてもらいましょう。
日本国総領事館の詳細情報は以下の通りです。
日本国総領事館 在サイパン領事事務所 | |
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所在地 | Suite 201, MH1 Building, Puerto Rico, Saipan |
電話番号 | (+1-670)323-7201/7202 |
E-メールアドレス | cojsaipan@ag.mofa.go.jp |
開館時間 | 月~金曜日 【一般】 8:30~12:15 / 13:15~17:15 【領事受付窓口】 8:30~12:15 / 13:15~16:45 |
休館日 | 土、日、祝祭日 ※令和6年の休館日についてはこちらをご確認ください。 |
サイパンに滞在する際の留意事項
サイパンの法律は日本と異なり、日本の常識で行動すると予期せぬ罰則の対象となる可能性があります。
ここでは、日本とサイパンで異なっているルールについて解説していきます。
サンゴの採取
サイパンでは自然環境の保護に力を入れています。そのため、サイパンの一部の島への立ち入りが禁止になっている場合や釣りなどの禁止をしている場合があります。
また、サイパンの海岸にはサンゴ礁が広がっており、リーフになっています。
そのため、ビーチなどで安易にサンゴを採取できてしまうため、お土産として記念に採取したいと考える方がいるのではないでしょうか。
しかし、サイパンではサンゴの採取が禁止されています。
したがって、サイパンへいった際は、サンゴを採取しないようにしてください。
喫煙及び飲酒
サイパンでは、法令により18歳未満の喫煙は禁止されています。
また、公共の場所または禁煙サインがある場所での喫煙は禁煙法により禁止されており、現在はほとんどのレストラン及びホテルでの喫煙ができません。
さらに、2017年1月より、18歳未満の方が同乗している車内での喫煙(たばこ、葉巻、電子たばこ等)が法令により禁止となり、違反をした場合は罰金が科せられます。
一方、飲酒に関しては、法令によって21歳未満の飲酒が禁止されているため、21歳未満の方へのアルコールの販売及び提供はしていません。また、22時〜翌8時までのアルコールの販売は禁止されているため、ご注意ください。
麻薬類
2018年9月より、サイパンでは、21歳以上の成人による娯楽用大麻の使用等が合法化されました。なお、使用量の制限や使用後の運転禁止などの規制があることに加え、米国連邦法では大麻は違法薬物となっています。
さらに、日本の大麻取締法では、大麻の無断栽培、所持、譲渡などに対する罰則規定があり、これらの行為は日本国外で行われた場合でも罪に問われます。
そのため、サイパンで合法化しているとはいえ、決して大麻を使用しないようにしましょう。
遺骨収集
サイパンでは、戦争時などの遺骨がまだ地中に埋まっている場合がありますが、無断で遺骨の収集などを行った場合は、処罰の対象になります。
もし、遺骨を見つけても無断では収集しないようにしましょう。
サイパンでのお役立ち情報
サイパン旅行の際に知っておくと役立つ情報をご紹介します。
時差
サイパンの時差は、日本と比べて+1時間です。
そのため、時差ボケをあまり感じることなく、旅行ができることが特徴です。
サイパンへ行く際は、腕時計などの時間を+1時間で設定しておきましょう。
電圧
サイパンのコンセントの電圧は、120V/60Hzになっています。日本は100Vとなっているので、ドライヤーなどの電化製品を持っていく場合は、対応する電圧を確認してから持っていくようにしましょう。また、電化製品がサイパンの電圧に対応していない場合は、変圧器を用意する必要があるため、注意しましょう。
チップ
サイパンには、チップの文化があります。
タクシーやレストランなどを利用した際は、利用金額の15%程度のチップを支払うようにしましょう。
なお、レストランでは、あらかじめサービス料が含まれている場合があるので、お支払いの前に確認をしましょう。
基本的にアメリカ本土と同様の様式になるため、会計はテーブルで行います。
クレジットカードを利用する際は、請求書にチップを加算した金額を記入し、店控えをスタッフに渡して会計を済ませましょう。
移動手段
サイパンには、バスや電車といった公共交通機関がありません。
そのため、移動は車やタクシーが一般的です。しかし、流しのタクシーはなく、ほとんどホテルや空港で待機しています。
また、サイパンでは、入国後30日間なら日本の運転免許証で車が運転できるため、レンタカーを利用して移動する場合が多いです。
なお、車はアメリカと同様で、左ハンドル右側通行になります。
さらに、道路にはアスファルトに加え、サンゴが含まれているため、雨が降ると滑りやすくなっており、運転する際は十分に注意をしましょう。
そのほかの交通ルールについては下記表をご覧ください。
サイパンでの交通ルール |
・左ハンドル、右側通行 ・赤信号での右折が可能 ・スクールバスの停車時は、対向車も含めすべての車が一時停止を行う ・飲酒運転は日本以上の処罰を受ける |
飲料水等
サイパンの水道水または生水には石灰質が大量に含まれているため、飲むことができません。
そのため、滞在中は市販のミネラルウォーターを飲料水として飲むようにしてください。
サイパン旅行に必要な持ち物
サイパンへ旅行に行く際は、どのような持ち物が必要なのか不安な方はいませんか?
日本人の場合、サイパンへ渡航する際は45日間以内の滞在に限り、ビザ(査証)およびESTA(エスタ)を取得する必要がありません。
そのため、サイパンへ渡航する際は、有効なパスポートのみでの渡航が可能です。
なお、ビザおよびESTAの取得をせずに渡航した場合は、入国時に税関申告書に加え、I-736の記入と提出が必要となります。
I-736の記入が億劫な方は、ESTAの取得を行うことでI-736の記入及び提出は不要となるため、ESTAを申請しましょう。
ESTAについては下記ページにて解説しているので、ぜひご覧ください。
では、サイパンに滞在中の際は、どのようなものが必要なのでしょうか?
上記では渡航時に必要な持ち物について解説しましたが、以下では滞在中に必要な持ち物に関して解説していきます。
滞在中に必要な持ち物
サイパンに滞在する際は、サイパンで行いたいアクティビティによって用意する持ち物が変化します。
例えば、ビーチやプールで泳ぎたい方は、水着を用意しなければなりません。また、ビーチサンダルやタオルも必要となります。
一方、トレッキングやバギー体験を行う際は、長袖や運動靴などの準備が必要です。
このように、同じサイパンへ行く場合でも現地で体験したいアクティビティによって、持っていくべき持ち物が変わってきます。
そのため、事前にしっかりと旅行の計画を立て、現地での滞在の際に必要となる持ち物を把握しておきましょう。
サイパン旅行の際に必要な持ち物について下記ページにてご紹介しているので、ぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
サイパンは、ほかの観光地に比べて比較的治安が良い場所です。しかし、ひったくりや強盗などといった窃盗は少なくはありません。また、主にレンタカーを狙った車上荒らしも発生します。そのため、貴重品や身の安全を十分に確保して、サイパンに滞在するようにしましょう。
サイパン旅行を行う際は、ぜひこの記事を参考にして、トラブルへの対策を行ってみてください。
治安や現地のルールを事前に知っておき、安全で楽しい旅行を行ってみてはいかがでしょうか。