ワシントンダレス国際空港は、条件付きでグローバルエントリープログラムに承認された申請者に対して、「出発時登録」オプションを提供する全米初の空港となりました。
グローバルエントリープログラムについては下記の記事をご参照ください。
これまで、グローバルエントリープログラムの面接は、事前に予約するか、国際線ターミナルに到着した際に「到着時登録」オプションを使用して完了する必要がありました。しかし、この新しい取り組みにより、ワシントンD.C.エリアから出発する旅行者は、出発前に面接を済ませることができるようになります。
日本人がグローバルエントリープログラムに参加できるようになったのは2023年7月からのため、制度自体をあまり知らない方が多いと思います。グローバルエントリープログラムに参加するメリットとしては、入国審査時に米国市民や永住者と同じレーンに並ぶことができる様になるほか、「PSA Pre Check」という荷物検査が簡易になる制度も利用する事ができます。
アメリカ税関・国境警備局(CBP)によると、「出発時登録」プログラムは、ワシントンダレス国際空港のBコンコース、B41ゲート近くに設置され、毎日12時から20時まで利用可能です。面接を受けるには、旅行書類(パスポートなど)、国際線の航空券、そして居住証明となる物理的な書類(運転免許証、住宅ローン明細書、賃貸契約書、公共料金の請求書など)が必要になります。
CBPのワシントンD.C.地区ポートディレクターであるマーク・E・カリックス氏は、「CBPの信頼できる旅行者プログラムに条件付きで承認された申請者は、アメリカ合衆国を出発するフライトに搭乗する前に面接を完了できるようになりました」と述べ、このプログラムへの加入完了を試みる人々にとって朗報であると強調しました。
現時点では空港での面接はアメリカ出発時にのみ限られているため、日本人にとっては、次回のアメリカ渡航から利用出来るようになるという点は不便です。
ですが、アメリカ国内の空港だけでなく海外の空港でもグローバルエントリープログラムの面接を行える場所が徐々に増えてきているため、将来的に日本の空港でも行えるようになる可能性は高いです。
グローバルエントリーは、CBPによって管理されている5つの信頼できる旅行者プログラムのうちの1つで、事前承認を受けた旅行者が国際線からアメリカへ帰国する際に、迅速な入国手続きを受けることができます。申請するには、申請書に記入し、100ドルの申請料を支払い、その後面接の設定が必要です。なお、申請料は返金不可です。面接は、グローバルエントリー登録センターで事前にスケジュールを組むことも、全国や海外の空港にある数十の「到着時登録」オフィスで完了させることもできます。
「出発時登録」オフィスに加えて、ワシントンダレス国際空港には、メインターミナルの下層に「到着時登録」センターも設置されています。これにより、より多くの旅行者がプログラムへの参加を容易にし、アメリカへの帰国時の手続きをスムーズに進めることができるようになりました。
この新しい「出発時登録」オプションは、国際線の旅行者のみが利用できるため、プログラムへの参加を検討している方は、旅行計画を立てる際にこの点を考慮する必要があります。グローバルエントリープログラムを通じて、アメリカへの入国手続きを迅速に済ませることで、長い列に並ぶ時間を節約し、旅行の疲れを軽減することができます。現在、海外の空港で面接をできる拠点はアルバ、バミューダ、カナダ、アイルランド、バハマ、アラブ首長国連邦の6カ国です。
グローバルエントリーの面接が様々な場所で可能になる流れが作られれば、日本の空港でも面接を行える日が来るかもしれません。
(引用:Travel Leisure)