共和党議員が多様性を対象とした数十の法案を支持

共和党主導の州議会では、多様性を対象とした数十の法案が提案され、多くの議員から支持を集めています。これらの法案は、大学などの教育機関やその他の公共機関における多様性、公平性、包括性(DEI)のイニシアチブに対する資金の剥奪または禁止する内容となっており、今年の選挙においてこの問題が有権者と共鳴することを期待している議員もいます。

今年に入ってから、共和党議員は20州でDEIイニシアチブ(多様性・公平性・包括性)を制限する約50本の法案を提案しています。これらの法案には、DEIに関する公的開示を要求するものも含まれています。昨年に続き、共和党主導の州政府がDEIをターゲットにしているのは2年目となり、行政命令や内部機関の指示と同様に高等教育を中心に焦点を当てています。

しかし、この法案では学校、州政府、契約、年金投資におけるDEIも制限する事になります。一部の法案は、DEIプログラムへの参加を拒否する人々に対する差別を禁止する金融機関を対象としています。
一方、民主党議員は11州でDEIイニシアチブを要求または促進する24本の法案を提出しています。これらの法案は、フロリダ州の高等教育におけるDEI禁止を覆す措置や、ワシントン州の幼稚園から高校までのカリキュラムにDEIの考慮を義務付ける措置など、幅広い内容をカバーしています。

昨年6月には、米国最高裁判所が大学でのアファーマティブ・アクション(性別や人種等の理由で差別を受けている人たちに対する、格差是正のための取り組み)を終了させる判断を下したことで、職場や市民社会における多様性プログラムをめぐる新たな法的状況が生まれています。
しかし、DEIが政治的な争点として台頭してきたのは、キャンパス内での問題が起点となっています。共和党反対派は、これらのプログラムが差別的であり、左翼のイデオロギーを促進していると主張しています。
一方、民主党の支持者は、多様化する学生のニーズに応えるためにこれらのプログラムが必要だと主張しています。
ただし、共和党内でもDEIを排除するための政府のアプローチについては一致していません。オクラホマ州の共和党知事、ケビン・スティット氏は昨年12月に州の機関や大学がプログラムに資金を使うことを禁止する行政命令に署名しましたが、スタンドリッジはその命令がどのような権限を持つかは明確ではないと言います。

(引用:abc news

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