皆さんは、アメリカビザの申請の流れをご存じですか?
ビザを申請する際は、大使館及び領事館での面接が必要になります。
また、面接の際は、取得するビザに応じた必要書類を提出する必要があるため、事前に準備しておかないといけません。
現在、日本には、アメリカ大使館及び領事館が6か所設けられています。なお、各大使館及び領事館には管轄地域が指定されており、ビザ申請時や更新時には、居住地を管轄している大使館及び領事館へ行く必要があります。
本記事では、アメリカビザを取得する際の申請の流れに加え、各アメリカ大使館及び領事館の所在地や管轄地域について解説していきます。
ぜひ、本記事を参考にして、アメリカビザの申請にお役立てください。
アメリカビザ(査証)について
アメリカには、永住権を取得するための「移民ビザ」と通常の渡航で使用する「非移民ビザ」があります。
移民ビザには、アメリカ人の配偶者やその子どもに対して有効なIRビザやCRビザがあります。
なお、Kビザは非移民ビザですが、結婚後にグリーンカードの取得をする必要があるため、非移民ビザでありながら、永住権を取得できるビザ(査証)になっています。
非移民ビザには、商用/観光ビザをはじめ就労ビザなど、渡航目的に併せて様々な種類のビザがあります。
以下表で、アメリカビザについてまとめましたのでご覧ください。
アメリカビザ | ||
非移民 ビザ | Aビザ(外交・公用ビザ) /Gビザ(国際機関ビザ) | 公務での渡米を目的とする外国政府職員が取得するビザです。 |
Bビザ (商用/観光ビザ) | 観光または報酬を伴わない商用を目的として 渡米する際に取得可能なビザです。 | |
Cビザ (通過ビザ) | 外国籍の方がアメリカを経由して、 第三国へ渡航する際に取得する必要のあるビザです。 | |
Dビザ (クルー) | アメリカに入港又は着陸する船舶や飛行機内で 業務を行う乗務員が取得するビザです。 | |
Eビザ (貿易駐在員・投資駐在員ビザ) | Eビザとは、日本をはじめとするアメリカと通商航海条約 を締結している国の貿易商や投資家 又はオーストラリア専門職のためのビザ(査証)です。 | |
Fビザ、Mビザ (学生ビザ) | 学業を目的として渡米する外国籍の方が取得するビザです。 | |
H,L,O,P,Q (就労ビザ) | アメリカ側の企業などから報酬を得る 活動をする際に必要なビザです。 | |
Iビザ (報道関係者ビザ) | 海外に本社がある外国の報道機関の代表が、 業務を行うために一時的に渡米するために必要なビザです。 | |
Jビザ (交流訪問者ビザ) | 教育、芸術、科学の分野における 人材、知識、技術の交流を促進することを目的としたビザです。 | |
Kビザ (婚約者ビザ) | アメリカ国籍の方と婚約しており、 結婚を行うために取得する必要のあるビザです。 | |
Rビザ (宗教活動家ビザ) | 宗教的な立場で活動する事を目的として一時的に、 米国に入国することを求める外国籍の個人に該当するビザです。 | |
移民 ビザ | CR-1/IR-1ビザ (配偶者ビザ) | アメリカ人と結婚した方が取得可能なビザです。 |
その他ビザに関する情報を知りたい方は、ビザサービス-在日米国大使館と領事館をご確認ください。
アメリカ大使館でのビザ申請の流れ
アメリカビザ(査証)を取得する際は、各国にある在外米国大使館及び領事館でビザの申請をする必要があります。
ここでは、アメリカ大使館で非移民ビザの申請をする際の流れについて解説していきます。
ビザ申請
まず、アメリカへ渡航する際の目的を明確にし、渡航目的に合ったビザの申請を行います。
ビザの申請を行う際は、各ビザの申請時にどのような書類が必要なのか、必要書類を確認し、準備しましょう。
また、ビザの申請には専用の申請書(DS-160)を作成する必要があります。
なお、DS-160はオンライン申請フォームで作成ができますが、一度申請してしまうと修正ができないため、入力ミスなどが無いように注意して作成しましょう。
DC-160にて申請が完了した後、10桁の番号(バーコード)が発行されます。この番号は、ビザの面接の際に必要となるため、大切に保管しておきましょう。
また、申請後はビザ申請料金のお支払いになります。
利用可能な支払い方法は、クレジットカード、ペイジー(ATM)、ペイジー(ネットバンキング)になります。取得したいビザの申請料金をご確認の上、指定された支払い方法でお支払いを完了させてください。
各ビザ(非移民ビザ)の申請料金は申請料金を支払う(USTravelDocsJAPAN)をご確認ください。
お支払い後、12桁の受付番号が発行されます。12桁の番号は面接予約の際に利用します。
そのため、受付番号が発行されたら、早めに面接の予約をしましょう。
非移民ビザを申請する際は、遅くとも渡米予定日の3か月前に申請を行うことが推奨されています。
そのため、早めの申請を心がけましょう。
在日米国大使館又は総領事館での面接
面接当日は、ビザ申請時の必要書類を持参の上、管轄の在日米国大使館又は総領事館へ行きます。
大使館又は総領事館へ出向く際は、必ず申請者本人が行かなければなりません。
また、必要書類は全てのクリアファイルにアメリカ大使館が指定している順番で並べる必要があります。
必要書類の順番(手前側からの順番)は以下の通りです。
- 有効なパスポート
※現在使用しているパスポートの顔写真ページが見えるように開いて入れてください。なお、過去10年以内に発行された古いパスポートでアメリカビザが貼付されているものがある場合、一緒に提出をしてください。 - 印刷したDS-160の確認ページ
- I-20又はDS-2019
※必要な場合のみ - その他必要書類
※これらの書類は順番が指定されていません。 - 印刷した面接予約確認書
※予約日時が確認しやすいように裏表逆向きで入れましょう。
なお、セキュリティの強化により、大使館及び領事館での荷物のお預けができなくなったため、持ち込み不可の者に関しては、決して持参しないようにしましょう。
なお、持ち込み不可の物は以下の通りです。
・ノートパソコン、iPad 、USBメモリ、電子手帳、スマートウォッチ、ポケベル、カメラ、オーディオ/ビデオカセット、コンパクトディスク、MP3、フロッピーディスク、ポータブル音楽プレーヤーなどの電子機器 ・許可されたサイズ(25cmx25cm以下)を超える大きなかばん(バックパック、リュックサック、ブリーフケース、旅行かばん、スーツケースなど) ・食品全般・煙草、葉巻、マッチ、ライター ・はさみやナイフ、爪やすりなどの先の尖った物 ・全ての武器、凶器、火薬、爆発物 |
※このリストにない物でも、警備員の指示によって持ち込みが禁止されるものがあります。持ち込みが禁止されている物の紛失及び破損に関して、大使館及び領事館の警備員は一切責任を負いかねるため、注意してください。
また、持ち込み不可の物を持参した際は、大使館及び領事館への入館ができず、再度改めて面接予約を取らなければいけなくなるため、注意してください。
パスポートの受け取り・ビザの取得
ビザが許可される場合、通常だと面接後約10日間ほどで面接予約時に指定した住所へパスポートが届きます。
ただし、以下のような場合は、パスポートが届くまでに10日以上の期間を要する場合がございますので注意しましょう。
- 不足書類がある。
- 領事館の判断により追加書類の提出が必要となる。
- 追加手続きが必要となる。
その他の要因によって、ビザの取得までに期間がかかってしまう可能性があるため、渡航日までに十分に余裕を持った申請を行うようにしましょう。
また、パスポートがお手元に届くまでは、航空券など、変更やキャンセルのできない物は手配しないようにしてください。
ビザ申請時の注意点
ビザの申請は必ずしも許可されるわけではありません。
そのため、ビザを申請する前に、宿泊先のホテルの予約や会社などでの会議のセッティングは行わないようにしましょう。
また、ビザの取得までには、一定の期間を要します。
渡米予定日の間近に申請をしてしまうと予定日までにビザの取得ができない可能性があります。期間に余裕を持った申請を行うようにしてください。
ビザの取得は、申請時の必要書類が多いため、不足が合った場合には、ビザの審査期間が長くなってしまいます。しっかりと必要書の過不足を確認したうえで、提出するようにしましょう。
その他、ビザ申請に関してお困りの方は、在日米国大使館と領事館HPをご確認ください。
在日米国大使館と領事館の連絡先
現在、日本には在日米国大使館及び領事館が札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、那覇の6か所ございます。なお、現在名古屋米国領事館では、通常の領事部サービスを行っていないため、ビザの申請などは行えません。
そのため、アメリカビザに関する申請や更新などといったサービスを受けたい方は、札幌、東京、大阪、福岡、那覇の中で、居住地を管轄する米国大使館又は領事館へ行く必要があります。
また、ビザに関するお問い合わせなども管轄する大使館又は領事館へ行うようにしましょう。
では、各米国大使館又は領事館の所在地、連絡先及び管轄地域について下記表でまとめたのでご確認ください。
在日米国大使館と領事館 | 所在地及び連絡先 | 管轄地域 |
---|---|---|
米国大使館 |
〒107-8420 東京都港区赤坂1-10-5 TELL:03-3224-5000(代表) |
・東京 ・千葉 ・福島 ・群馬 ・茨城 ・神奈川 ・長野 ・新潟 ・埼玉 ・静岡 ・栃木 ・山形 ・山梨 |
札幌米国総領事館 |
〒064-0821 北海道札幌市中央区北一条西28丁目3-1 TELL:011-641-1115 |
・北海道 ・青森 ・秋田 ・岩手 ・宮城 |
大阪-神戸米国総領事館 |
〒530-8543 大阪府大阪市北区西天満2-11-5 TELL:530-8543 |
・大阪 ・愛知 ・愛媛 ・福井 ・岐阜 ・広島 ・兵庫 ・石川 ・香川 ・高知 ・京都 ・三重 ・奈良 ・岡山 ・島根 ・滋賀 ・徳島 ・鳥取 ・富山 ・和歌山 |
福岡米国領事館 |
〒810-0052 福岡市中央区大濠2-5-26 TELL:092-751-9331 |
・福岡 ・鹿児島 ・熊本 ・宮崎 ・長﨑 ・大分 ・佐賀 ・山口 |
那覇米国総領事館 |
〒901-2104 沖縄県浦添市当山2-1-1 TELL:0988-76-4211 |
・沖縄 ・奄美諸島 ・鹿児島の一部 |
ビザに関してカスタマーセンターを利用したい方はUSTravelDocsJAPAN(お問い合わせページ)をご確認ください。
アメリカビザの申請は大使館又は領事館で行います。
ビザ申請の際は、ビザの種類によって必要書類や申請料金が異なることをしっかりと理解した上で行うようにしましょう。
また、ビザの申請に関して不明点などがある場合は、遠慮せずに大使館への問い合わせを行い、申請時に不備のないように準備することが大切です。
大使館及び領事館でのアメリカビザの申請に関して、ぜひこの記事を参考にし、少しでも理解していただけたら幸いです。
アメリカビザをスムーズに取得し、快適な渡米を行っていきましょう。